ブログみよみよ日記

2013年 3月 総務常任委員会③

引用元:金沢市議会議事録

平成25年  3月 総務常任委員会
          総務常任委員会記録
1.日時     平成25年3月22日(金)
2.開議時間   開会 午前10時1分~閉会 午前10時48分
3.場所     第1委員会室
4.出席委員(8名)
         下沢広伸委員長、高 芳晴副委員長
         喜多浩一、広田美代、山本由起子、上田 章、
         中西利雄、松井純一の各委員
5.欠席委員(0名)
6.出席説明員  別紙のとおり
7.事務局出席者 橋高調査グループ長、守田主任
8.審査事件等  別紙のとおり
9.議事の経過等 以下のとおり
 委員長の開議挨拶に引き続き、議案審査付託表(一)により本委員会に付託された議案第1号平成25年度金沢市一般会計予算中、本委員会所管分を初めとする議案11件について総括質疑、討論、採決を行った結果、議案11件については、全会一致もしくは賛成多数で可決すべきものと決した。その後、委員長報告に付する要望事項について協議を行い、閉会した。
△[総括質疑] 
◆山本由起子委員 前回の委員会でも取り上げた金沢21世紀美術館の館長のパワハラ問題について改めて確認する。芸術創造財団が設置する第三者委員会で今後調査するとのことだが、それ以前に職員課などに美術館職員からの相談はなかったのか。
◎谷総務局長 以前に金沢21世紀美術館の一部の職員から職員課に相談があった。その際には、まず財団の中でいきさつ等を説明して解決を図るよう助言した。
◆山本由起子委員 その相談はいつのことか。
◎太田職員課長 日までは覚えていないが、最初に相談があったのは昨年6月ごろだったと思う。そのときを含め、3回相談があった。
◆山本由起子委員 3回相談があり、職員課は財団に相談するようにとアドバイスしたとのことである。しかし、3回も相談があったのに解決していない。そして休職者が出ている。うわさによれば、退職希望者が出ている。幾ら外郭団体のこととはいえ、ここまで放置せず、市として何らかの手を早急に打つべきではなかったのか。
◎谷総務局長 相談の趣旨は、まずはこういう事態だと聞いてほしいとのことだった。その際に、相手方を入れて話をするか打診したが、そこまでは望んでいないと返答があった。
◆山本由起子委員 第三者委員会の組織とスケジュール、職員課のかかわりについてどのように考えているか。
◎谷総務局長 第三者委員会は、事実関係の調査を行っていく上で必要であり、財団で鋭意人選に当たっている。市としても非常に重く受けとめており、一日も早く第三者委員会を設けるよう要請している。メンバーについては、現時点では学識経験者等を含める方向だが、詳細についてはまだ決まっていない。市としても、市のしかるべき職員を入れたいと考えている。
◆山本由起子委員 金沢21世紀美術館は金沢市の観光の目玉であり、イベントがめじろ押しであることから、早急に対応してほしい。  スケジュール等が未定とのことだが、前回中西委員から発言があったとおり、第三者委員会の調査結果が出た際には、その内容を早急に議会に報告するよう望む。
◎谷総務局長 一日も早く第三者委員会を立ち上げ、早期に調査結果を出すよう要請していく。調査結果が出た際には、市として適切な指導をしていきたい。
◆山本由起子委員 職員課には市の職員の相談に応じるさまざまな窓口がある。パワハラなどはどこの職場でもあるのではないかと思うが、パワハラ、セクハラなどに対して職員課の窓口が実効性あるものとして機能しているのか。ここ数年の相談件数を聞く。
◎太田職員課長 パワハラ専門の窓口は設けていないが、セクハラ、パワハラを初めその他のさまざまな相談事を含む相談窓口を設けている。窓口の一つは庁内相談員であり、職員課では課長補佐がその任を担っている。企業局、教育委員会等にも同様に庁内相談員を置いている。庁内相談員は市職員であり、職員に相談したくないという場合には、外部相談員を紹介している。  パワハラについての相談だが、金沢21世紀美術館のケース以外では、近年は相談を受けていない。
◆山本由起子委員 相談がないことと、パワハラの事実がないこととはイコールではないと思う。現に別のルートで、私を含めた議員に相談がある。職員が相談しづらいようであれば、相談窓口のあり方を考え直し、機能する窓口となるよう組織を変える必要があるのではないか。
◎谷総務局長 指摘のとおりである。第三者委員会からどのような調査結果が出てくるかわからないが、その内容を十分に踏まえて、場合によっては相談窓口のあり方等を検討していきたい。
◆山本由起子委員 職員数が削減され、ハードな職場環境の中で職員のモチベーションが下がりつつあるのではないかと思うが、これを機に意欲を持って仕事に向かうための働きやすい職場環境の構築に努めてほしい。
◆中西利雄委員 金沢21世紀美術館は、金沢市の顔といえる全国的に有名な美術館である。その美術館で、不祥事とは言わないが、イメージ的に芳しくない出来事が発生した。厳しい言い方をするが、新年度予算でも金沢21世紀美術館に多額の予算を計上している。美術館を所管する芸術創造財団にも多額の運営費を支出している。対岸の火事ではなく、市としてもっと積極的にかかわっていくべきではないか。金は出すが物は言わないというのはどうか。市として主体性を持って意見を申し述べていくことが必要と思うが、改めて考えを聞く。
◎谷総務局長 繰り返しになるが、市として重く受けとめている事案である。今回立ち上げる第三者委員会についても、人数やメンバーなどを確認した上で積極的に関与していきたい。
◆中西利雄委員 前回の委員会で、議会に報告がなかったことを指摘した。後で正副委員長にも確認したが、2人とも報告を受けていないとのことだった。これはどういうことか。このメンバーではきょうが最後の委員会となるが、この問題は改組後の委員会でもしっかり対応してほしい。
◎谷総務局長 報告がおくれたことは申しわけない。報告すべき事案は報告するよう努めていく。
○下沢広伸委員長 2人の委員から金沢21世紀美術館の件で指摘があった。職員に関係する事案であることから総務局、職員課への指摘が集中しているが、所管は都市政策局であり、また、観光交流の面の関連もある。それぞれの部局ではなく、全体としての取り組みを考えてほしい。中西委員から発言があったように、委員会の総意として、市全体としての取り組みを進めてほしい。要望である。
◆広田美代委員 パワハラ問題については、早急に第三者委員会を立ち上げ、適切な対応をお願いする。  連合審査会で金沢港に関する質疑があったが、関連して数点確認する。今回は当初予算が5億3,000万円、補正を合わせると9億3,000万円となる。今までの総事業費が250億円、そのうち50億円を市が負担している。これまで会派として、金沢港周辺に工場進出したコマツ1社のために利便を図っているのではないかと追及してきた。  ①現在のコンテナ船の定期航路の状況と取扱企業の状況だが、コマツ関連のものが多いのか。  ②大型クルーズ船の誘致を進めるとのことだが、これまでの大型クルーズ船の寄港状況と今後の見通しを聞く。
◎相川企画調整課長 ①コンテナ船は、週当たり韓国航路が5便、中国航路が3便、韓国-中国航路が1便で、計9便が就航している。コンテナの取扱量は2年連続で過去最高を記録しており、この機を逃さずに受け皿となる物流機能の強化を図っていきたい。企業については、コマツを含め金沢港から製品を輸送している多くの企業があることから、合い積みなどの利用促進を図り、利便性の向上に努めている。  ②クルーズ船の寄港だが、平成24年度は6隻、約2,200人の利用客を迎えている。平成25年度は、5月と7月にサン・プリンセス、8月にマリナー・オブ・ザ・シーズなど国内外からクルーズ船の寄港があり、14隻を予定している。金沢港に上陸する方は、約9,000人を見込んでおり、過去最大になると思う。
◆広田美代委員 観光目的の大型クルーズ船の誘致が強化されていることがわかったが、連合審査会では、利用者の待機所や港のにぎわいのために新たな公共事業投資が行われることがかいま見えた。市長のマニフェストでは、ショッピングや家族でベイエリアを楽しめるにぎやかな空間との言葉が具体的に出ていたが、そのようなにぎわい創出はさらなる市民負担につながることから、やるかどうかも含めて今後議論が必要ではないか。現時点での具体的な見通しを明らかにしてほしい。
◎相川企画調整課長 連合審査会で市長が答弁したとおり、重点戦略計画の策定に当たって、金沢港周辺の活性化とにぎわい創出につながる施設のあり方を検討していきたい。金沢港の港湾管理者は石川県であり、県との連携は欠かせないと考えている。また、地域の要望等も踏まえて検討を進めたい。経費面については、各年度の予算を通して議論をお願いしたい。
◆広田美代委員 財政難の折、やるかやらないかも含めて地元や市民の声をしっかり聞いてほしい。  ①金沢港の特質上、しゅんせつが完結するものではなく、今後も引き続き砂がたまってはどかすということが繰り返されると聞いている。その費用は、今後市がずっと負担していくことになるのか。  ②市の負担がないとしても、大規模な工事を続けていることから環境への影響が懸念される。金沢港の工事の影響かはわからないが、えたいの知れない魚が釣れたという情報もあり、疑問を抱いている市民も多くいる。週末には市民が憩い、釣りをする自然豊かな場所なので、公費を使って新たな開発を繰り返し、自然を破壊していくことに疑問を持ってはどうか。既存のストックを活用して運営していってほしい。県から環境調査についての報告などが出ていれば、その内容を教えてほしい。
◎相川企画調整課長 ①金沢港は、港湾の形成上、ある程度のしゅんせつはやむを得ないと思っているが、堤防の延伸等により緩和できるよう施設整備に工夫を凝らしている。また、しゅんせつについては、国の直轄事業として地元負担が軽減されるよう配慮している。  ②埋め立てや堤防の延伸などの港湾計画については、その変更の際に大気や騒音、生態系や景観などについての影響評価をまとめ、港湾管理者である県が公表している。千里浜の再生にしゅんせつ土を使っている例などもあり、環境への影響は軽微であるとの評価が得られているが、工法や工期に十分に配慮しながら施工していると聞いている。施設の面では、指摘のあった釣りができるような施設も含め、あり方を検討していきたい。
◆中西利雄委員 先般の本会議での市長答弁で気になったことがある。市長の言葉なのか、執行部がつくった答弁なのかわからないが、難しい課題があった場合、市長は全国市長会を通じて要望するという発言を繰り返している。過去には、国と地方の協議の場で地方六団体の意見が通った実績がある。しかし、近年は協議の場ではなく、説明の場に変わってきているように思う。例えば、地方六団体は公務員改革制度に真っ向から反対していた。しかし、協議の場ではなく説明の場でおさめてしまった。このことについては、どう考えているか。
◎谷総務局長 国と地方の協議の場は、現時点では少し形骸化しているように感じるが、指摘の市長会については、市長は石川県市長会と北信越市長会の会長であり、全国組織でも一定の役割を果たしている。  今回の予算にしても、国と地方が車の両輪として動かないと局面が打開できないことが多くあり、市長会という組織として動くことは非常に重要だと思っている。現に、給与などの面では、市長会として一定の要望をしている。
◆中西利雄委員 連合審査会でも北信越市長会の会長という発言があった。言葉は悪いが、全国市長会に物を申すという言葉をアリバイづくりに使っているのではないか。そういうことのないようにきちんとやってほしい。  新幹線金沢駅舎のユニバーサルデザインについて、昨年11月に障害者団体と鉄道・運輸機構、JR、県・市と協議の場を持ったと聞いている。その際に、障害者団体は障害者の立場で意見を述べたが、協議の場に駅舎の図面の提示もなく、理解しにくいという意見があった。今月初めに改めて協議の場を設けたと聞いているが、どのような内容だったのか。
◎吉田新幹線開業対策室長 金沢駅舎のユニバーサルデザインに関する各種団体との意見交換会は、委員指摘のとおり昨年11月に第1回目を開催している。その際の資料の提示が不十分だったことを踏まえ、また、寄せられた意見への回答のため、第2回を3月1日に開いている。その中で、各種団体から寄せられたさまざまな要望に対して鉄道・運輸機構やJR西日本がどの程度受け入れることができるか検討中であり、今後も意見交換会を重ね、要望に少しでも応えられるようにしていきたい。
◆中西利雄委員 駅舎建設工事は既に始まっている。完成してからユニバーサルデザインを導入しようとしても難しい。建設段階で各種団体の意見を吸い上げる必要がある。第1回の11月から第2回の3月までの期間が余りにも長過ぎる。もっと短くして、どんどん意見を聞く場を設ける必要があるのではないか。
◎吉田新幹線開業対策室長 指摘のとおり、建設工事は既に始まっている。ただ、内装工事の工程は工事終盤であることから、工程を踏まえながら、少しでも早く意見交換をして、その意見が反映できるよう進めていきたい。
◆中西利雄委員 余り知られていないが、国鉄清算事業団が引き継いだ旧国鉄の赤字の清算にたばこ特別税が年間1,700億円充てられている。ピーク時には2,000億円超に上っていた。これからもずっと続いていく。それなのに、JRの対応には納得できない部分がある。以前この委員会で、松井委員から喫煙者の立場を配慮するようJRに要請してほしいとの意見があり、喫煙所が設置されることになったと聞いているが、たばこを吸う人にも配慮し、もう少し温かい対応を鉄道・運輸機構やJRに求めたい。
◎吉田新幹線開業対策室長 ユニバーサルデザインに関しては、少しでも各種団体の要望が受け入れられるよう、意見交換会を早く、そして重ねて行っていきたい。鉄道・運輸機構やJRからは、実現可能なものは実現していきたいとの言葉を受けている。実現が難しいものについても、関係団体に丁寧に説明して理解を得るよう鉄道・運輸機構とJRに強く要請していきたい。
△[討論] 
◆広田美代委員 本委員会に付託された議案のうち、議案第1号平成25年度金沢市一般会計予算中、本委員会所管分、議案第27号金沢市職員定数条例の一部改正について、議案第29号職員の給与に関する条例の一部改正について及び議案第30号金沢市職員退職手当支給条例の一部改正について、以上4件について反対する。  主な理由だが、1点目は金沢港建設事業費についてである。平成25年度予算に計上された予算は5億3,770万円に上り、これは大型コンテナに続き大型客船を誘致するために現在の水深12メートルから13メートルに掘り下げ、しかも大量に発生するしゅんせつ土砂の受け入れ場所として金石から大野に土砂埋立護岸整備事業を行うものである。247億円の総事業費のうち、本市が負担する50億円の一部である。この周辺に大手企業のコマツが進出して第1工場、第2工場を建設しており、この1社のための利便を図る事業という点から、我が党は一貫して批判し、反対してきた。  2点目は、本市職員の定数を減らすとともに、給与や退職金を削減する内容となっている点である。職員定数は、20人ふやして29人減らし、トータル9人の減員となっている。正規職員数は、平成14年度の3,757人から、10年経過した今では3,385人と372人も減っている。一方、非常勤と臨時職員は10年前の712人から、今年度は1,096人と384人もふえている。非常勤や臨時職員の待遇は非常に劣悪な状況である。このようなことが進むと、市民サービスの低下を招くとともに、市民への十分な責任が果たせなくなっていく。今の雇用状況を考えれば、安定した雇用形態を確保して、市民の負託に応えていくことこそ必要ではないか。また、給与と手当については、連続して削減が続いており、平成21年度からは9億2,000万円、そして今回は地方交付税の削減で11億6,000万円、1人当たり29万円もの削減となる。退職金についても引き下げられる。このことが地域経済や民間企業に与える影響が大きいという点からも、我が党は反対である。
△[採決]   議案第1号中本委員会所管分、議案第27号、議案第29号及び議案第30号    ・・・・・・・・賛成多数により可決すべきもの(反対:広田美代委員)  議案第4号中本委員会所管分、議案第8号中本委員会所管分、議案第21号、議案第28号、議案第31号、議案第33号及び議案第44号               ・・・・・・・・全会一致により可決すべきもの
△[委員長報告に付する要望事項について]   別紙のとおりとすることに決定                                  以上

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