ブログみよみよ日記

2017年 5月 都市交通特別委員会

引用元:金沢市議会議事録

平成29年  5月 都市交通特別委員会

          都市交通特別委員会記録
1 開会日時     平成29年5月18日(木曜日)
2 開議時間     開会 午前10時~閉会 午前10時32分
3 場所       第3委員会室
4 出席委員(10名) 野本正人委員長、上田雅大副委員長
           熊野盛夫、広田美代、喜多浩一、小林 誠、森 一敏、
           宮崎雅人、松井純一、高村佳伸の各委員
5 欠席委員(0名)
6 事務局出席者   八木主査、松田主任
7 審査事件等    別紙のとおり
8 議事の経過等   別紙のとおり
 委員長の開議挨拶に引き続き、傍聴席数を6席と決定した後、都市交通に関する調査として今年度の活動について協議した。その後、次回の委員会開催日時について協議し、閉会した。
(1)都市交通に関する調査

○野本正人委員長 今年度の活動についてだが、本委員会は都市交通に関する調査として、新交通(公共交通)を含む交通ネットワーク構築に関する調査、第2次金沢交通戦略の具体化に関する調査、コミュニティバスに関する調査が調査項目として付託されている。多岐にわたる調査項目があり、正副委員長としては調査テーマをある程度整理して考えないと、委員会運営がうまくいかないと考えている。また、大まかなスケジュールとして年度内に委員長報告を行うことが望ましいと考えている。まずはテーマ及びスケジュールのあり方について協議したいが、よいか。
   〔「はい」と呼ぶ者あり〕
 それでは、意見があれば発言してほしい。

◆広田美代委員 交通ネットワークと交通戦略とコミュニティバスと3つの調査項目があるが、どれも第2次金沢交通戦略にかかわるものなので、その中で議論すればよいと思う。
 交通戦略でのコミュニティバスの位置づけだが、市民が公共交通機関を使って都心軸に出てこない限り、都心軸をいかに結ぼうと市民は利用しないし、自動車依存からの脱却もできない。地域から都心軸まで、また、地域の中で買い物や通院など、ぐるぐると回って生活できるようにすべきであり、コミュニティバスの議論をしっかりしてほしい。市はふらっとバス事業は拡張しないと言っているが、ルートをふやしてほしい、延長してほしいという市民の声は本当に多いので、ふらっとバスについても視野に入れて議論したい。

◆松井純一委員 新交通システムに関しては有識者による検討委員会も行われており、その検討内容をこの委員会で聞き、有識者の考え方を我々も頭に入れて委員会を進めていく必要があると考える。
 また、LRTやBRTの1キロメートル当たりの整備費用など、金額的に明確なものを具体的に出していかないといけないのではないか。新交通システムが将来的に赤字になった場合、金沢市の人口で、市民の税金をどこまで使えるのかという懸念もある。理想は理想として、現実的、将来的なことを考えた場合はどうなるのかも含めて示してもらいたいという思いがある。

◆熊野盛夫委員 コミュニティバスが調査項目に挙げられており、もちろんコミュニティバスも高齢化社会の中で大事な柱になってくるが、金沢市が行っている福祉タクシーは、バスのように人数が集まらなくても個別に対応できるという観点から、交通のすき間を埋める面において非常に有効な手段ではないかと思う。議論に含めてもらえればうれしい。

◆森一敏委員 新しい交通システム検討委員会での議論や進捗状況の一部は、私たちも報告を受けているが、その中でどのような議論があって今の段階に来ているかを知る必要がある。
 コミュニティバスのニーズ、要望はどこのエリアからも上がっているが、第2次金沢交通戦略ではフィーダーバスは地域主体の運行という方向性が打ち出されている。これが現実的に可能なのか、持続可能な方式なのか、その辺を検証するという視点も必要ではないかと思う。
 また、交通便益という考え方について余り掘り下げられていない気がする。今の時代、単に収支の黒字、赤字という基準で物事をはかり、公共交通を論じてよいのか。根本的な問題として、新交通システムを含めて交通は我々が生きていく上で生活に必要不可欠な基盤であり、それを公共的にどう担保していくかという大づかみの議論もしておかないと、今まで繰り返してきた議論から一歩も二歩も外に出られないのではないかという問題意識を持っているので、この際、根本的な公共交通の意味、今日的意味と今まで行われてきた議論をどう超えていくのかという視点での学習の場もあればよいと思っている。

◆松井純一委員 コミュニティバスだが、一時話題になった野々市市の「のっティ」の乗り入れの話もあり、内灘町にも同じくコミュニティバスの乗り入れの話がある。今、石川中央都市圏という形でいろいろな取り組みをしているので、市としてはどのような考え方をしており、現状はどうなっているのかを知りたい。

◆広田美代委員 北陸鉄道やJRに、今の金沢市内のバスの利用状況、観光客と市民が相互に与える影響などを聞きたい。新しい交通システム検討委員会は何回か傍聴したが、北陸鉄道からの出席者がバス、公共交通の利用は都心軸から見て内から外と外から内が7割を占めると言っていた。内から内は2割であり、内から外、外から内に入る利用をもう少し考えてほしいと言っていたので、ぜひ一度話を聞いてみたい。

◆喜多浩一委員 新聞や市民から本当にできるのかという声も聞かれる中で、LRTの議論をもう一度行い、松井委員指摘のとおり、金額を含めて明確にしたい。
 コミュニティバスだが、どこが主体となって責任を持って経営していくのかということは、もっと明確にしていくべき観点だと思う。
 北陸鉄道の話も出たが、企業努力の範囲でやることなのか、地域福祉として我々自治体が主体となってやるべきことなのかということが、私の中でもまだ明確な判断がつかないところが多いので、金沢市の路線バスを多数運行している北陸鉄道も含めて議論できればと思う。
 有識者等の話はその中で何回か開いて、もっと問題を深掘りしていければと思う。

◆森一敏委員 都市交通特別委員会だが、昨年度は連携中枢都市圏とセットで1年間活動して、数多く開催し、近隣3市2町の議会へ出向いて意見交換をしてきた。北陸鉄道やIRにも来てもらって意見聴取を行った。去年したのでことしはするなという意味ではなく、去年からことしに引き継がれている継続性の考慮が必要であるということである。もし話を聞く場を設けるとすれば、去年よりもさらに前へ出た話ができるようにしないと、去年と同じことをことしも繰り返すことになるのではよろしくない。そこは一工夫要る。

◆宮崎雅人委員 海側環状、山側環状、中環状道路と大分形が見えてきたが、今後、ほとんどでき上がった道路網を事業者としてどう考えているのか。地域によっては、まちなかを経由しないで新しい道路を走ることによって目的地に早く着けることもある。例えば額から杜の里へ行く場合、車で行けば10分かからずに着くのに対し、バスで移動すると倍の時間では済まないし、料金も多くかかる。バス事業者に対して県・市は補助金を出しているのだから、その補助金の中でもう少し工夫してもらうことも大事ではないか。
 今、県・市が港湾整備に取り組んでいる中で、金沢港から金沢駅のアクセスがなく、県庁でとまっている。先日から豪華客船が金沢港に入ってきているが、そういうことも考えていかないといけない。まちなかだけではなく全体のことを考えていくのであれば、先ほど松井委員が指摘したように、石川中央都市圏で連携する流れの中で、医療関係や図書館の話において、周辺市町から来る人たちも利用できるようにするという意見が出ていると思うが、きちんと検討しないと難しいと思う。今後事業化されて皆さんに喜んでもらえるような施策を金沢市として取り組んでいかなければいけない。

◆小林誠委員 都市交通に関する調査だが、宮崎委員が言うとおり、確かに県庁から先の金沢港までのアクセスが全くないという現状で、金沢港から金沢駅、金沢駅から都心軸を結ぶ新たな都市交通をどう議論していくのか、それともふらっとバスをさらに充実させていくことを主体に議論するのか、一度整理しなければいけないという思いがある。
 5年ほど前に海側環状道路にバスを走らせる交通実験が1年間行われたが、1台に1人乗っていないものもあり、大きく失敗したと言っても過言ではない実験だった。そういった反省を踏まえて、本当にニーズがあるところで実験したのであればまだしも、全くニーズのなかった実験であれば、いま一度検証しないといけない。

○野本正人委員長 それぞれに意見があったわけだが、最初に述べたとおり、本委員会に付託された事項は、新交通、交通戦略及びコミュニティバスであり、新交通も交通ネットワークもコミュニティバスも第2次金沢交通戦略の具体化の中に含まれるという点で、「新交通システム及びコミュニティバス等による交通ネットワークの構築について」というテーマにして、これからのまちづくりに大きな変革をもたらす新交通システム及びコミュニティバスのあり方を含めた交通ネットワークの構築について、今後を見据えた施策の実施を促すような提言をまとめ上げればよいのではないかと思うが、どうか。

◆小林誠委員 新交通システムだが、金沢港から金沢駅、金沢駅から野町までの都心軸を結ぶことが議論になっている。路線全てを一気に整備するのは財政的にもかなり難しいことは誰もがわかることだと思うので、今後そういったところを見据えながらも、今年度の議論としてまずどの部分をしっかりと整備、構築できるのか、本委員会で優先順位をつけられるよう議論していければよいと思う。

◆広田美代委員 新交通システム検討委員会の提言の中でも、新交通システムを導入するに当たり、環境整備がまだまだ必要だとまとめられており、公共交通重要路線の利便性向上や、自動車依存から脱却し、公共交通利用への行動変化の促進という、ずっと前から言っている本当に基本的なことをもう一度課題として挙げているということからすれば、新交通システムをどうするかという議論は、環境ができてからであると私は感じる。現状をしっかり委員会で把握して、新交通システムに向けてどう取り組んでいくか。市民が求めているのは地域の足と都心軸に向かう足をどうするかということなので、そこをしっかり把握したい。

◆森一敏委員 第2次金沢交通戦略は7年間のスパンだが、7年間で全部完結するということではない。描く公共交通網も端緒に7年かけていくという位置づけで、その先もまだある。委員会は単年度で改組するので、基本的には年度、年度で一つの区切りをつけて、残る課題をどのようにしてどの程度やるかどうかも全部次の年度に任せてしまうことがどうしても起こってくる。この交通問題は非常に大きなテーマであり、行政もそうやって20年先を見据えて、かつ7年という区切りで着手するという構えなので、私たちとしてもやはり一定のある程度の長いスパンを見た上で論点を明確にして当局に対して求めるものは求めていく、あるいは市民意識に働きかけていくという位置づけが必要ではないか。
 去年1年間、私たちは本当に深掘りできなかった。深掘りしようとすると、やはりどうしても時間的な制約の中で、具体的な検討事項を絞らざるを得ないから、何か一つの見通しを持った優先順位をみんなで合意できれば、それに絞り込んだ上で具体的に深掘りしていけるのではないかと思う。
 きょう出た意見は全部重要な意見ばかりであり、そこら辺を整理してもらえればありがたい。

○野本正人委員長 森委員が指摘したように重要な意見ばかりだが、調査テーマについては、先ほど言ったとおり「新交通システム及びコミュニティバス等による交通ネットワークの構築について」としてよいか。
   〔「はい」と呼ぶ者あり〕
 それでは、そのようにする。
 今後のスケジュールについてだが、先ほどからも話があったとおり、いろいろな話を聞くことも必要ではないかということで、まずは今決まったテーマに沿って、金沢市の施策の現状について、昨年の検討委員会の内容も含めて執行部から聴取したい。執行部からは交通政策課と、集約都市形成計画を策定した都市計画課に来てもらえればどうかと思っているが、いかがか。
   〔「はい」と呼ぶ者あり〕
 それでは、次回、交通政策課と都市計画課に現状を説明してもらう。次回以降は1カ月に1回のペースで調査を進めていこうと考えているが、現地視察や先進都市の事例研究をしたり、専門家を参考人として招聘して調査研究を進め、皆さんとの議論を経て市長へ提言したいと考えているが、いかがか。
   〔「はい」と呼ぶ者あり〕
 それでは、そのように進める。
(2)次回の委員会開催日時
 次回は6月28日(水)午前10時に決定。
                                 以上

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