ブログみよみよ日記

2017年 8月 経済環境常任委員会

引用元:金沢市議会議事録

平成29年  8月 経済環境常任委員会

          経済環境常任委員会記録
1.開会日時     平成29年8月10日(木)
2.開議時間     開会 午後1時~閉会 午後2時49分
3.場所       第2委員会室
4.出席委員(7名) 高  誠委員長、松井 隆副委員長
           広田美代、野本正人、小林 誠、松井純一、
           横越 徹の各委員
5.欠席委員(0名)
6.出席説明員    別紙のとおり
7.事務局出席者   山口調査係長、渡邉主査
8.審査事件等    別紙のとおり
9.議事の経過等   以下のとおり
 委員長の開議挨拶に引き続き、所管事務の調査として、執行部より報告事項を聴取し、質問応答を行った後、その他所管に関する事項について質問応答を行い、閉会した。

△[報告事項] 
・「金沢元気わくわくクーポン事業」の開始について・・・・土村商業振興課長
 経済局報告案件-1を見てほしい。ことし10月1日から、健康づくりに取り組む市民や、運転免許証自主返納等の高齢者を対象に、地域内で買い物し、消費を喚起するクーポン事業を官民協働で初めて開始する。8月末までにクーポンを利用できる協賛店舗等を募集し、クーポン冊子の利用に当たっては店舗等にロゴマークが入ったステッカーを掲示し、市や商店街のホームページにてクーポン事業の内容を周知、発信する。
 サービス提供期間は10月1日から来年3月31日までとし、平成30年度以降も6カ月ごとにクーポン冊子の更新を考えている。協賛店舗と主なサービス内容だが、中心市街地の15商店街、80カ所では、飲食店、工芸・宝飾品店、家具店、古書店、洋装店等での割引のほか、それ以外の地域の6商店街、51カ所では、生鮮店、生活用品店、理容店、不動産店等での割引、文化施設16カ所でも観覧料、入場料を団体割引料金にする予定であり、全部で147カ所となる。また、高齢者も多く利用するので、衣料や眼鏡、和楽器、掛け軸等の購入に対する割引のほか、健康・美容グッズや健康食のプレゼント等もある。
 クーポン冊子の引きかえについてだが、わたしの健康ポイント事業、ボランティアポイント制度モデル事業、高齢者運転免許証自主返納促進事業等において、資料に記載のとおり、市民の活動状況に応じて9月25日から順次、それぞれの窓口にて入手することができる。
 店舗等に掲示する元気わくわくクーポンのロゴマークだが、金沢の歴史的なまちを歩くことで、人とまちが元気になることをイメージし、躍動感のある文字装飾と加賀五彩の色彩で表現している。
 現在、協賛店舗は147カ所あるが、地域の身近な商店街で利用できるようにこれからも広く呼びかけていきたい。
・いなほ工業団地の分譲状況について・・・・・・・・・・・木下企業立地課長
 経済局報告案件-2を見てほしい。分譲地はいなほ1丁目9番1のいなほ工業団地で、面積は1,003.01平米である。分譲地と道路を隔てた向かいのいなほ1丁目4番地で金属部品の熱処理加工を行っており、小松市に本社を置く深田熱処理工業株式会社が金沢工場の拡張用地として取得したものであり、先月引き渡しを終え、分譲が完了した。
 この結果、平成16年11月に分譲を開始したいなほ工業団地約10.7ヘクタール、全33区画が分譲済みとなり、進出企業は20社となった。引き続き、地域経済を支え、地元産業の振興と雇用拡大につながるテクノパークなどへの企業誘致活動の取り組みを進めていく。
・「金沢アカペラ・タウン」及び「金沢JAZZ STREET」の開催について
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上出観光政策課長
 経済局報告案件-3を見てほしい。
 金沢アカペラ・タウンだが、平成22年に始まり、ことしで8回目の開催となる。開催日は8月26日土曜日から27日日曜日までの2日間で、市内中心部11会場でのストリートステージを開催するほか、アカペラ・コンクールを石川県文教会館で、ファイナルステージをしいのき緑地特設ステージで行う。出演者は、アマチュアが227グループ、1,264人、プロが1グループで、グループ数、出場人数とも過去最高となる。
 ことしの特徴として、市役所庁舎前広場を新たにストリートステージの会場とするほか、アニメソング、洋楽、昭和歌謡、サマーソングをテーマとしたプログラムをストリートステージで実施する。全国各地から参加する学生を中心に若者の歌声がまちなかにあふれる2日間となる。
 金沢JAZZ STREETだが、平成21年に始まり、ことしで9回目の開催となる。開催日は9月16日土曜日から18日月曜日までの3日間で、9月15日金曜日に前夜祭を行う。開催内容は、いしかわ四高記念公園での前夜祭ライブに始まり、市内中心部11会場で開催するまちかど・ジャズライブを中心に、プロ、社会人、学生を合わせ、過去最高の140バンドが多彩な演奏を披露する。
 ことしの特徴として、16日のオープニングコンサートにオーケストラ・アンサンブル金沢が初出演する。また、アカペラ・タウン同様、新たに市役所庁舎前広場を会場とする。さらに、スペシャルプログラムの親子で楽しめるライブ「じゃず for キッズ コンサート」や、無声映画とジャズとのコラボはJAZZ STREETでは初めての試みとなる。
 アカペラ・タウン、JAZZ STREETとも回を重ね、金沢の夏と秋の音楽イベントとして定着してきた。この2つの事業を通じて、まちなかのにぎわい創出と誘客の促進に努めていく。
・金沢湯涌福光線(東荒屋町地内)通行止めへの対応について(口頭報告)
                      ・・・・・・上出観光政策課長
 台風5号の大雨の影響により、8月8日火曜日に金沢湯涌福光線の東荒屋町地内の道路が崩落し、浅川町地内から北袋町地内にかけ、現在、車両通行どめの状況にある。県道である金沢湯涌福光線を管理する県央土木総合事務所によると、復旧には相当の期間を要し、まずは片側1車線の交互通行ができるよう復旧を目指しているとのことである。湯涌温泉へ向かう路線バスについては、現在、災害現場の手前である茅原バス停での折り返し運行となっている。このため、バスを利用する温泉の宿泊客については、湯涌温泉観光協会が金沢駅までの送迎を行うことで対応すると聞いている。また、地元住民の交通手段については、現在、交通政策課が関係機関と協議を進めている。
 迂回路についてだが、周知のため県央土木総合事務所が湯涌温泉への誘導看板を設置するほか、瀬領町-菅池町間の狭隘区間に誘導員を配置し、ドライバーの誘導などの安全対策を講じることとしている。
 今後とも湯涌温泉観光協会や地元、関係機関と連携して対応していく。
・金沢農業大学校研修生(第13期生)の募集について
                    ・・・・・・朝倉農業水産振興課長
 農林水産局報告案件-1を見てほしい。農業大学校の概要だが、農業従事者の減少や高齢化が進む中、新たな担い手の育成を目的に平成18年3月に開校したものである。
 募集内容だが、対象者は18歳以上65歳以下で、研修修了後、金沢市内で就農できる人となっており、募集人員は10名程度としている。研修期間は2年間であり、申し込み期間、選考方法は記載のとおりで、結果は12月下旬までに郵送で知らせる。なお、資料にこれまでの申込者数や男女別、年齢別の内訳などを載せているが、平成28年度に募集を行った12期生については、残念ながら例年に比べて申込者が少なく、7名だった。今年度はより多くの人に申し込んでほしいとの思いから、申し込み期間を長くして、昨年は9月20日から募集を開始したが、ことしはさらに1カ月以上前倒して8月8日から募集を開始した。
 また、今年度から新たに市内に311ある生産組合の全てにリーフレットを送付するなど、さらなる周知にも取り組んでおり、意欲ある多くの人に申し込んでもらい、新たな担い手づくりを進めていきたいと考えている。
・「金沢の海の幸」マスコットキャラクターの決定及び愛称募集について
                    ・・・・・・朝倉農業水産振興課長
 農林水産局報告案件-2を見てほしい。5月16日から7月14日にかけて、マスコットキャラクターのデザインを公募したところ、全国から597点もの応募があり、審査会で厳正なる審査を行った結果、埼玉県川口市在住のデザイナー、ふかざわあゆみ氏の作品に決定した。作品のポイントは、金沢の海の幸が大好きな女の子で、髪型はカニヘアー、カチューシャにはバイ貝があしらわれ、オーバーオールのポケットは魚のうろこ柄となっており、中には金沢の海の幸のお勧めポイントがたくさん書かれたマル秘ノートが入っているという設定である。
 愛称の募集だが、8月11日から募集を開始して、11月ごろに結果発表を行いたいと考えている。選ばれたキャラクターはポスターやパンフレットに使用するほか、着ぐるみを作製することとしており、こうしたPRグッズの活用を図りながら金沢の海の幸のさらなる魅力発信に努めていきたいと考えている。
・平成28年度大気常時監視結果・・・・・・・・・・・・・・中村環境指導課長
 環境局報告案件-1を見てほしい。添付の大気及び水質常時監視測定地点の図も参照してほしい。一般環境大気の測定局については6カ所を、自動車排出ガス測定局については3カ所を毎日常時観測している。
 平成28年度の結果だが、一般環境大気に関しては二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、二酸化窒素、PM2.5について、昨年同様に環境基準を超えることはなかった。ただ、光化学オキシダントについては全地点で環境基準値の0.06ppmを超えている。環境基準は達成していないが、光化学オキシダントの注意報発令基準である0.12ppmを超えることはなかった。自動車排出ガスについては、測定した全項目で環境基準を超えることはなかった。
 次に、最近の経年変化について説明する。浮遊粒子状物質、二酸化窒素については全体的に下がる傾向にある。一方、自動車排出ガスの二酸化窒素については、片町測定局で3年間上昇傾向にある。これは、過去にも上昇し続けた後、数年で下降してもとに戻った現象もあったが、上昇局面が少し見えているので、今後、経過に注意を払っていく。光化学オキシダントについては、平成28年度に比べて0.02ppmほどの下降が見られる。当該年度の気象や風の状況により差が出やすいものなので、ひとまず平成28年よりも注意報のレベルから遠ざかっているが、経過を観察していく。
・平成28年度公共用水域水質常時監視結果・・・・・・・・・中村環境指導課長
 環境局報告案件-2を見てほしい。まず、河川のBOD環境基準の達成状況についてだが、浅野川の鞍降橋以外の測定点では全て環境基準を達成している。鞍降橋については、環境基準を超えているが、測定値が5を超えていた平成27年度よりは低くなっている。次に、健康項目だが、重金属類などの有害な物質27種類に関して測定したもので、全ての地点で環境基準を達成している。
 海域については、金沢市の海岸部が対象になるが、毎年、石川県に委託して沖合の水質調査を行っている。平成28年度の結果については、全ての地点で環境基準を達成している。
 次に、経年変化について説明する。犀川、伏見川については、昭和の終わりごろから下水道整備が進んで以来、長期にわたって低減傾向にあると考えられる。浅野川、大野川については大きな変化は見られないが、先ほど説明した鞍降橋では数年置きに環境基準を超える突出が見られる。
 今後も大気、水質について、顕著な変化、長期的な悪化がないかを重点に監視を続けていく。
・排水路への六価クロム流出事故について・・・・・・・・・中村環境指導課長
 環境局報告案件-3を見てほしい。発生日時は7月7日金曜日午後6時45分ごろで、排水路に油が流出しているとの通報を受けて、職員が調査に行って発見した。
 現場は排水路で、水質検査を行った結果、六価クロムという物質が検出された。これは、有害物質の指定を受けており、直ちに汚染範囲を特定して除去作業を実施し、翌日中に完了した。
 事故原因だが、工場の立入検査等の結果、クロムメッキを行っているメッキ槽内の温度管理用の蒸気パイプにあいていた腐食孔からメッキ液がパイプ内に侵入して、屋外の蒸気の排出口から流出したことと特定された。再発防止策として、当該工場の腐食したパイプの交換と屋外の蒸気排出口の閉鎖を行い、工場内にある汚水排水処理設備に蒸気排出口を設置するよう指導した。あわせて、同種の設備を持っている市内の11工場について、7月中旬から緊急立入検査を実施し、有害物質の管理の徹底について各事業所に注意喚起を行った。保守点検状況についての不備はなかった。
 参考に、六価クロムについてだが、クロムメッキで主に使用されているもので、皮膚の炎症や潰瘍を引き起こす強い酸化作用があり、長期の摂取では内臓障害や発がんの危険性があるとも言われている。

△[報告事項に対する質問応答] 

◆広田美代委員 湯涌の道路崩落の件について聞く。金沢湯涌福光線が崩落し、車も通れず、北鉄の路線バスも茅原で折り返している状況である。まずは住民の生活道路としても、湯涌温泉につながる道路としても早い復旧を願うばかりである。しかし、復旧にはかなりの月日を要するとのことである。
 私自身も現場を何度か見て、昨日も地元町会や周辺町会、観光協会に話を聞いてきた。誰もが早期の復旧を口にしていたが、当面の策として、アクセスの問題と、迂回路についても要望が出されていた。
 まず、アクセスについてだが、湯涌温泉を行き来する観光客をどのように誘導するのかという問題がある。災害により、観光協会が今まで行っていた1日3便の金沢駅と湯涌温泉を往復するシャトルバスは休止することとなり、現在は形態を変えて宿泊客限定で1日2本運行しているが、宿泊客以外の人の足をどうするのかが課題になる。湯涌地区には、金沢湯涌夢二館、金沢湯涌創作の森、金沢湯涌江戸村などがあり、それぞれ年間に1万数千人から2万5,000人程度と多くの人が利用していることから、市が責任を負うべき公共交通機関について改善を求めたい。湯涌温泉には北鉄バスが通っているが、災害後、茅原で折り返している状況であり、片側通行を早期に実現することはもちろん、市として、湯涌へのバスによるアクセスを確保することについての責任があると考えている。きょうも現場を見てきたが、地元の話では、高齢者が湯涌方面から茅原まで歩いてバスに乗っており、この暑さでは本当に心配だとのことであった。車のない人は迂回できないわけであり、バスに乗らざるを得ない。また、バスの運転手に聞いたところ、北袋や湯涌も含め、集落ごとに三、四人は乗ってくる状況で、社会人であれば車通勤に切りかえて迂回することもできるが、高校生などは夏休みが明けたらどうするのかと心配していた。
 生活道路でもあり、観光や施設利用のための道路という観点から、路線バスに乗って行き来ができる対策を求めたいと思うが、どうか。

◎上出観光政策課長 生活道路の確保については、現在、交通政策課が関係機関と協議しており、本日も午前中に、交通政策課が北鉄と協議していると聞いている。
 湯涌へのアクセスの周知だが、現在、金沢市観光協会のホームページで通行どめを周知し、湯涌観光協会のホームページで通行どめと迂回路について図面で周知している。また、浅川町の交差点から北袋町までが通行どめだが、浅川町の交差点に、県が誘導員を24時間配置しており、迂回路のチラシを配っていると聞いている。
 先ほど、湯涌温泉観光協会のシャトルバスの話があったが、これは、もともと8月の1カ月間のみ金沢駅と湯涌温泉間を運行することとしていたもので、通年で行っているものではない。

◆広田美代委員 湯涌観光協会の人も8月までの予算しかついてないことを懸念していたが、いずれにしても公共交通をしっかり通すことが求められると思う。きょうの午前中に北鉄と協議しているとのことなので、早急な対応をお願いしたい。路線バスでの旅がはやっている昨今、高齢者が歩いているということは観光客も歩いて行く人がいるかもしれない。そうすると、炎天下で熱中症の危険もある上、通行どめで人けがなくなるとなれば、倒れたりしても救急車も呼べない。呼べたとしても救急車も迂回しなければならない状況であるから、少しでもリスクを減らしたほうがよいので、早急な対策をお願いしたい。
 迂回路の状況だが、迂回路1と迂回路2があり、迂回路1は医王山のスポーツセンターから回ってくるもので、迂回路2は末町とか菅池、瀬領などを通ってくると思う。迂回路1は私も通ってきたが、素人では通れないと思うので、迂回路2が妥当だと思うが、ここも多くの課題があると思う。浅川町から北袋への迂回路は県道と市道で構成されているが、市道部分が林道であり、森林再生課の所管になると思う。菅池町の箇所は車1台しか通れない急な山道で、地元からは、女性は怖くて通れず、特に夜は心配だとの声を聞いている。誘導員を配置して案内はしているが、何時まで誘導員を配置しているのかを聞くとともに、地元住民が利用する実態に合わせて誘導してほしいことを要望しておく。

◎上出観光政策課長 菅池町と瀬領町との間の狭隘区間の誘導員についてだが、両側に午前7時から午前11時までと午後3時から午後7時までの間に誘導員を配置し、時間が途切れているところは、地元の要望等により柔軟に対応すると県から聞いている。

◆広田美代委員 午前11時から午後3時までについては、ぜひ柔軟に対応してほしいし、特に夜間について、午後7時までに帰れない人もいるし、熊やイノシシが出る区間だとも聞いているので、心細い思いをして地元住民が行き来することのないようにお願いしたい。
 もう一つ、林道全体が地すべりしやすくなっていると地元の人から聞いた。実際に見てみると、既に崩れている箇所が二、三カ所ある状況だった。コーンは置いてあるが、地すべりで崩れたまま片側通行になっているところもあって、安全とは言いがたい状況だった。この状況について説明を求めたい。また、今後、迂回路をどうするのか。

◎仙石森林再生課長 当該林道は、湯涌と犀川を結んでおり、地盤が大変やわらかくて、大雨が降ると崩れることがあり、今回の台風以外にも7月初旬の大雨で少し崩れていた。崩れた土砂については、県と市が連携して早期に対応したいと思っている。今回は県道の代替の道であり、県央土木総合事務所とも協力して早期の除去に努めたい。また、地盤が軟弱なので、大型の土のうなどにより、今後崩れてこないよう対策もしていきたい。また、工法等についても県と市で相談していきたい。

◆広田美代委員 現場を見ていて痛々しく、不安を感じられる状況なので、せめて土のうを積むとか、ブルーシートをかけるとか、何か対策をとってほしい。
 住民が、当該林道については再三整備を要望してきたのに進んでいないと言っていた。今回、復旧が長期にわたり、当該林道を迂回路として県も市も設定したわけであるから、抜本的な整備を求めたいと思うが、どうか。

◎仙石森林再生課長 整備計画区間は全体で2,781メートルであり、平成28年度末までに2,330メートルを整備している。事業費ベースでは、進捗率は79.3%で、国の交付金を使いながら、平成24年度から平成34年度までの11年間で整備する予定である。
 委員指摘のように、菅池町と県道を結ぶ市道は急勾配かつ狭いので、のり面工事を行いながら新しい道をつけかえているところである。また、地元から強い要望があることも重々承知しているが、難しい面もあり、今後も国の交付金などを活用しながら早期の完成を目指していきたい。

◆広田美代委員 浅野川の大水害の際、今回崩れた場所の手前が崩落して、川の形が変わってしまった場所であり、地域住民がずっと苦労してきているのを踏まえての要望だと思うので、住民の意向をしっかり聞いて進めてほしい。
 六価クロム流出の件だが、人体に大きな影響のあるものが流出したと聞いて驚いた。幸いにも農業用水や人に影響がなかったとのことだが、現地調査に行ったら住宅街を貫く用水で、子どもが用水近くで遊んでいる姿も見た。何か黄色いものを見たという子どもの話も聞いたりすると、ぎりぎりの状況だったとの印象である。二度と起こらないように原因究明と再発防止を徹底したと思うが、今後も指導や監視を続けてほしい。
 住民が発見して通報したことから、結果として住民に知れ渡った事案になったわけだが、住民の安全・安心は守れたのか。また、流出発見直後から市の緊急情報があって、事業所が報告するという一連の中で、しっかりと説明が尽くされたのか。

◎中村環境指導課長 7月7日に発見後、すぐに土のうを積んで水路の流れを遮断して、地元の町会連合会と生産組合長に連絡している。その後、市で除去作業を行い、翌日に完了して、水路内を安全確認した時点で、同じく地元の町会連合会と生産組合長に連絡している。

◆広田美代委員 地元を代表する町会連合会と生産組合長には話をしてきたとのことであり、そこからの伝わり方は、組織内の仕組みのことでもあるかと思うが、私が聞いた限りでは、除去された日の次の日でも、どうなっているか知らないという住民もいた。法的にどこまで市が責任を持つかも関係すると思うが、用水のそばの人や町会にはしっかり説明が届くように、市から町会連合会にお願いするなり、市が動くなりしてほしいと思うが、どうか。

◎中村環境指導課長 沿道の住民や会社等については、場所を変えながら除去作業を行う都度、案内している。今後、同様のことがあれば、町会連合会や沿道への周知を含めて考えていきたい。

◆広田美代委員 今のところ、市が市民や地域への説明を行っているわけだが、流出の発端となった事業所の責任はどうなっているのか。

◎中村環境指導課長 今回のような物質を流出させたときは、水質汚濁防止法により、まず応急措置をし、事業者から金沢市に報告することが求められている。ただし、今回は工場の操業後に市の職員が発見しており、工場は無人だったので、その間、緊急対策として市が作業を行い、周知を行った。法律が予定しているのは、事業所の中で事故があったらその事業者が処理するというものだが、今回は法律が予定していない時間帯で、発見したのもこちら側なので、通常の対応とは異なった。

◆広田美代委員 市も、水質汚濁防止法に基づいて対応したと思う。法律によると発見した時点ですぐに事業所が届け出て、みずから応急対策を行わなければならないとあるが、今回は住民が見つけ、工場の操業が終わっていたことから市が応急対策を行い、届け出は後になって出されたと思うが、これは故意ではなくいたし方ないと思う。しかし、本来、事業所がやるべきだった応急対策を市がしたが、費用負担はどうなるのか。

◎中村環境指導課長 法律上は事業者みずからが応急対策するよう定めている。今回は、夜間になったが、事業者の応急対策として、工場の担当者が来て、工場内の排水を全てとめている。
 費用については、原因者が負担するとの内諾があるので、手続を踏んで今後負担してもらう予定である。

◆広田美代委員 故意であろうとなかろうと、社会的責任として地域住民への報告が求められると思うが、その辺はどうか。

◎中村環境指導課長 当該工場もその流域に立地しているわけで、我々の作業内容や、町会連合会と生産組合長に立ち会ってもらったことは工場側にも伝えていることから、常識的には、工場側からも関係者への何らかの話はしたのではないかと思っている。

◆広田美代委員 地元と共存して工場を操業している中で、人体に影響を与えるものを流してしまったわけであり、そこら辺は当たり前にしていると思っている。
 そこで、同じことを繰り返さないためにも、原因究明と対策が行われてきたわけで、原因調査の結果、腐食が見つかったということである。日ごろから点検は行われてきていると思うが、この蒸気パイプの点検はこれまでどうなっていたのか。

◎中村環境指導課長 法律の適用対象となる事業所は、メッキ工場だけでなくていろいろな業種も含めて市内に72カ所ある。我々は、ローテーションで立入検査を行っているが、現状、1事業所について年平均2回程度である。また、これとは別に、各事業所に法令で義務づけられている自主点検がある。
 今回はメッキ槽の蒸気パイプの腐食だったが、こういう施設については国の構造基準があって、一番重視されているのは、有害物質が工場内で床にこぼれたときに汚水処理施設などに流れないような構造や、有害物質を貯蔵するタンクの構造などである。今回、メッキ槽に温度管理用の蒸気ヒーターが入っており、直接メッキ液に接触するものではないということで、構造基準で定めているものではないと考えている。
 ただ、こういった事例があったので、7月中旬からほかの工場へも立ち入りを行い、同じ形式のヒーターを使っているところには腐食等のないように十分な点検をしてもらうようお願いしている。

◆広田美代委員 国の構造基準にないので、専門分野になってくるとは思うが、蒸気パイプの腐食によってメッキが中に流入して外に漏れてしまったものを、以降はそうならないように対策をとったわけである。今後も腐食して液が入り込むのを防いでいくために、同じような構造を持つ工場もほかにあると思うので、今回判明した原因をもとに、このパイプについて研究するなどしてほしい。官学連携もしているので、指導する側として研究を行い、そこまで手が回らない中小企業を応援する姿勢でやってほしいと思うが、どうか。

◎中村環境指導課長 こういった設備の構造については、JIS等の規格や、これに伴う耐用年数などもあると思う。基本的には、工場側の自主点検と、我々の立入検査とで点検していこうと考えている。
 7月中旬に、同じ設備を持っているほかの業者に入った際、こういう形式のヒーターを使っているところが幾つかあった。決して強制できるものではないが、次の設備の更新時等に、例えば電気式のヒーターに変えてもらうなどのお願いはできると思う。

◆広田美代委員 一工場の問題が市民に影響を与えることになったわけであり、研究して提案することをやってほしい。
 金沢元気わくわくクーポン事業について聞く。わたしの健康ポイント事業やボランティアポイント制度モデル事業など、高齢者の事業を行いつつ、これらのポイントをクーポン冊子に引きかえていくとのことだと思う。クーポン冊子の発行冊数及びそれぞれの事業の参加者数の見込みを聞く。

◎土村商業振興課長 高齢者運転免許証自主返納促進事業では、交通部局から、免許証を持っていない人を含めて、約2,500人いると聞いている。わたしの健康ポイント事業は、市民の健康づくりを目的に健康政策課が担当しており、現在、参加者を募集しているところである。ボランティアポイント制度モデル事業は、ある程度のボランティア実施期間があるので、対象者はなかなか多く望めないと聞いているが、全体では、数千人規模になるのではないかと思う。よって、冊子も数千冊用意したいと考えている。

○高誠委員長 冊子はいつから用意するのか。

◎土村商業振興課長 これから用意することになるが、8月末までクーポンを利用できる協賛店舗等を募集する。また、ボランティア期間なども考慮しながら増刷も含め、9月中に用意していきたい。

◆広田美代委員 平成30年度以降では、半年ごとにクーポン冊子を数千冊発行していくことになり、わたしの健康ポイント事業、ボランティアポイント制度モデル事業、高齢者運転免許証自主返納促進事業等が発行部数の根拠となっている。運転免許については、70歳以上で2,500名ほどを見込んでいて、ボランティアについては、聞くところによると、65歳以上で今年度は36名が対象であり、健康ポイント手帳については、今のところ950名で、うち65歳以上が6割を占めている。
 トータルで考えると、4,000名ぐらいになるかと思うが、ほとんどが65歳以上となり、現状では、このわくわくクーポン事業は「高齢者わくわくクーポン事業」になるのではないかと見ている。ほとんどが年金受給者か、年金が足りなくて働いている人となり、私が知る限り、消費力がない。皆さん、食べて、病院に行くので精いっぱいの世代だが、どれぐらいの消費を見込んでいるのか。

◎土村商業振興課長 クーポン事業は、地域の身近な店を使ってもらうことを大きなテーマとしている。交通手段の確保が難しい人に、地域の身近な店を利用してもらいたいので、地域の商店街や、商店街に属していなくてもこんな店があるということを一斉にPRし、買い回りを促したいと考えている。
 消費の喚起については、今回の募集状況を見ていると、生鮮店や生活用品店にも協賛してもらっているので、このあたりから広げていくことが大切だと思う。

◆広田美代委員 きのう、フリーペーパーの「金沢情報」が家に届いていて、飲食店や理容店、美容関係、衣料関係のクーポンが記載されていた。今回のサービスは、金沢市の事業として、それらとは重複しない新たなサービスを店側がやると理解してよいか。

◎土村商業振興課長 今回のクーポン事業で、「金沢情報」にあるようなものを提供する店も出てくると考える。ただし、「金沢情報」は、ある程度まちなかのエリアや、限定された地域を掲出していることが多いと思う。今回はそれを金沢市全域に広げることになるので、店のサービスについては、同様のものが出てくることはあると考える。

◆広田美代委員 そうなるのではないかと思った。クーポン事業は、健康に関する事業やボランティアに関する事業など、市の施策もやりつつ店のPRもするという抱き合わせだと思う。ただ、「金沢情報」などに載っているものをやると、市の事業を行わなくても「金沢情報」にクーポンが載っているから、家で待っていればよいことになる。一緒のサービスでは矛盾が生じると思うが、どうか。

◎土村商業振興課長 クーポン事業は、地域内の消費喚起が大きなテーマであるが、その前に市民に健康づくりやボランティアに対する意識を持ってもらい、モチベーションを高めて活動に参加してもらうことと、それが地域内消費の喚起につながるよう事業を展開している。一方、「金沢情報」は地域内の買い回りをするためのサービスとして、それぞれの店が自分たちのできる範囲内でやっていることである。市の施策としてはその両面から取り組んでおり、市が民間と連携して取り組んでいくのが、今回の事業の趣旨だと考えている。

◆広田美代委員 地域のお店は大変であり、また、市は民間ではないので、何もないのに店をPRすることは難しいことから、市の施策に参加しつつ、ポイントをもらって地域で使ってもらおうとクーポン事業にしたわけである。市の施策に参加せずにクーポンを得られる人と差別化を図らなければ意味がないし、健康づくりやボランティアをやりたいとのインセンティブが働かなければ、クーポン事業は市の事業にはなり得ないと思うし、ただ宣伝することになってしまわないか。地域商店街については、地域の経済活性化として応援したいが、市の役割と民の役割をしっかりわきまえなければならない。そこら辺を矛盾なく市民に説明できる事業でないといけないと思うので、サービス内容は市の事業独自のものにしなければ市民の理解は得られないのではないか。

◎吉田経済局長 クーポン事業は、指摘のとおりわたしの健康ポイント事業やボランティアポイント制度モデル事業、運転免許証の返納などと商店街の活性化を抱き合わせで行いたいと考えている。民間事業者でもクーポン券を発行していると思うが、我々からも民間事業者に割引などができないかお願いをしている。結局、割引するのは店の判断になるので、強制的にお願いできる立場になく、民間事業者が行っているクーポン券の発行と同じようなものにならざるを得ないことについて、理解してほしい。
 その上で、金沢市の施策としてのわたしの健康ポイント事業などと商店街の活性化が相乗効果を生み、例えばわたしの健康ポイント事業に若い人の参加がふえるなど、そういったことになればよいと思っているので、まずは取っかかりとして、この形でやりたい。

◆広田美代委員 ①コンビニに入れば山ほどフリーペーパーが置いてあり、ネットで探せば山ほどクーポンがある状況において、特に市の事業に参加してクーポンを得たいとしなければ、6カ月置きに4,000冊も印刷することに対する市の責任と税金の使い方が問われてくるので、そこら辺を考えてほしい。もし、事業に矛盾が生じるようであれば見直しも考えられると思うが、どうか。
 ②何とかして地域の経済を活性化したいという思いと、その思いの施策への落とし込み方との間に矛盾が生じてくるのは、目先の施策ではなく、地域の商店街を守るために本質的にやらなければいけないことがまだあるからだと思う。大手ショッピングモールや大型量販店の影響についてもそろそろ考えていかなければならないし、新幹線開業を契機に進出してきているのは東京など県外の資本である。それが地域の経済をどれだけ引き上げているのか、それとも地域の商店街の店を潰しているのか、しっかりと調査分析してほしいと思うが、どうか。

◎土村商業振興課長 ①クーポンについては委員指摘のとおりであり、そういうことも踏まえて、ニーズを把握した上で今後どういう冊子にして、どう改善していくのか、また、協賛店舗のあり方をどうしていくのかについて、しっかりと考えていきたい。
 ②大型ショッピングモールや商業環境の変化は、商店街にも影響が出てきていると思う。ただ、金沢の顔である中心商店街については、買い回りだけではなくて、週末のいろいろなイベントで楽しみながら買い物ができるところに奥深さがあると思っている。中心商店街も十分それを認識しており、相乗効果をもっと上げていこうと考えている。また、地域の商店街については、我々もそれぞれの商店街からいろいろなニーズを聞いているので、連携して取り組める内容について、一生懸命対応していきたい。
 

◆広田美代委員 個人商店や商店街から求められる施策が何なのかを聞いて、目先だけで終わらない施策をしてほしい。
 この事業は大変だと思う。各店のサービスを把握して、冊子をつくって、クーポンに引きかえていかなければならない。これは市が行うのか、それともどこかに委託するのか。

◎土村商業振興課長 当初予算で300万円ほどついているが、4課共同で行っている事業である。我々は、それぞれの商店街に当たって協賛をお願いしているが、それだけでは店を把握することができないので、落札した委託業者にそれぞれのお店に当たってもらい、写真や情報などをまとめてもらっている。今後もお店をふやしていくため、平成30年度以降も経費として若干必要になってこようかと考えている。

◆広田美代委員 委託業者はどこか。

◎土村商業振興課長 カラフルカンパニーである。

◆小林誠委員 金沢湯涌福光線の通行どめについて聞く。先般の台風5号の影響によって、湯涌へ通じる県道が寸断され、現在、迂回路を設定して行き来している状況である。迂回路として犀川沿いの瀬領町から下谷町へ抜ける道が設定されており、農林水産局が整備していると聞いているが、瀬領町側の道路の一部が非常に狭隘で地元住民はもちろん、湯涌温泉を楽しみにしている観光客も困っていることから、この道路の整備が進められている。先ほどの説明では、まだ5年か6年ほどかかるとのことであったが、今回の件を受けて少しでも前倒しする考えや思い、計画はあるのか。

◎仙石森林再生課長 今年度の工事は、約8,000万円で発注済みであり、変えようがない。整備の前倒しについてだが、工事は災害防止のために毎年度ごと完成形にしなければいけないので、工期の短縮は難しいかと思っている。努力していかなければならないとは思うが、前倒しができるかどうかについての答えは難しい。

◆小林誠委員 先ほど広田委員は救急車のことを言っていたが、道が狭いことから消防はしご車が通れないとも聞いている。万が一湯涌で火災が起こっても、はしご車が通れないことで火災が広がる可能性もあるので、ライフラインを確保する意味においても、道路の拡幅工事や前倒しをしていかなければならない。地域住民、観光客のためにも対応していかなければならないと思うが、その辺を含めてどのような考えがあるのか。

◎松倉農林水産局長 委員指摘のとおり、農林水産局と土木局、県央土木総合事務所、あるいは消防局も合わせて早急に協議を進め、できる限りの対応を検討したい。瀬領下谷線の全線開通が一日も早く急がれるわけで、今の整備計画では平成34年度までとなっているが、工期短縮の可能性がないのか検討していきたい。

◆小林誠委員 農林水産局長から答弁もあったが、ぜひとも市の重要課題の一つとして捉まえて対応してほしいので、よろしくお願いする。
 それに関連して、湯涌でぼんぼり祭りがあるが、7月17日に点灯式があって、同日から10月9日まで開催され、メーンイベントが10月8日の本祭だったと思う。そうなると、多くの観光客が湯涌温泉に集うわけだが、10月8日までに金沢湯涌福光線の復旧がどれぐらい進み、また、どれだけ影響があるのか。さらに、どのように対応するつもりなのか。

◎上出観光政策課長 10月8日のぼんぼり祭りの本祭までの通行どめ期間についてだが、県央土木総合事務所が、ともかく水が抜けないことには調査できないし、どういう工法で進めていくか決められないと言っている。今の段階では非常に難しいという思いを持っているが、県央土木総合事務所のこれからの進め方を注視していきたい。また、ぼんぼり祭りは北鉄にとってもドル箱路線で、多くのバスを運行してもらっている。本日、交通政策課が北鉄と協議しており、交通政策課にぼんぼり祭りの対応についても聞いてもらっているので、その返答を確認したい。

◆小林誠委員 道路復旧工事は、今後のいろいろな調査を踏まえて対応されるとのことだが、これを楽しみに県外から訪れる観光客もいる中で、ぼんぼり祭りが今回の件で中止になることはないと思う。
 10月8日に湯涌を訪れる観光客に対して、ぼんぼり祭りが開催され、安全性も担保されていることの周知を今後しっかりしていかなければならないと思うが、告知の方法を含めて改めて見解を聞く。

◎上出観光政策課長 指摘の点を踏まえ、湯涌温泉観光協会と一緒に検討していきたい。

◆小林誠委員 ことしの金沢アカペラ・タウン、金沢JAZZ STREETもプロやアマ、学生などさまざまな団体が出演するとのことだが、次年度の開催に向けて改善していくという観点で、出演者に対して何らかのアンケートや聞き取り調査を行っているのか。

◎上出観光政策課長 実行委員会において、特に学生に聞き取りを行っており、アカペラ・タウンについては非常によいイベントで、ステージで歌っていて気持ちがよいなどの回答があることから、現在、過去最高の参加者数になっていると思っている。

◆小林誠委員 金沢JAZZ STREETや金沢アカペラ・タウン、風と緑の楽都音楽祭があることで、金沢は非常に音楽が盛んなまちとして国内外に認知されているが、アマにとって出演する場はあっても練習する場がなかなかない。練習する場として、市民芸術村や旧俵小学校などが考えられるが、それでも練習場所の確保がなかなか難しい中で、出演者の生の声を一度把握する必要があるかと思うが、どうか。

◎上出観光政策課長 主に地元のバンドになると思うが、ただいまの指摘を踏まえて、今年度、アンケート等を行いたい。

◆松井純一委員 金沢農業大学校の研修生募集だが、12期生が余りにも少ないので先細りしていくのではないかと心配している。募集要項では、研修生を金沢市や石川県以外から募集しているのか、あるいは金沢市在住者のみなのか。

◎朝倉農業水産振興課長 市内在住は要件にしていないが、修了後、金沢市内で就農できることが要件になっている。
 先細りの心配があったが、最近、景気回復が続いていることで、特に金沢の場合、北陸新幹線の開業以来、求人も非常に多くて、農業とほかの業種との人材の奪い合いが生まれていると感じている。農業よりよい条件の職種に流れがちで、就農を志す人が減少していることも事実かと思う。育てる楽しさや収穫する喜びもあるので、金沢で農業に従事してもらえる人を1名でもふやしていくため、募集に力を入れていきたい。

◆松井純一委員 市外、県外からも応募できるとのことだが、移住、定住の観点から、60歳代夫婦であればついの住みかとして金沢へ来てもらえるし、農業大学校研修生あるいは農業従事者が2名ふえることになり、人口もふえる。東京にも移住の窓口があるので、どんどん告知してほしいし、県外に発信していくことが大事だと思うが、どうか。

◎朝倉農業水産振興課長 大変参考になる意見をもらったので、今の点も勘案して今後の募集活動に努めていきたい。

◆松井隆副委員長 公共用水域水質常時監視結果の、生活環境項目のBODで見る環境基準の達成状況を見ると、浅野川の鞍降橋の達成状況だけがバツになっている。前年度のものも見たが、最高値が5.4、平均値を見ても3.9であった。今回の資料の表は平均値を載せていると思うが、浅野川の鈴見橋、応化橋、鞍降橋--上流部、中流部、下流部での観測点を調べていると思う。数字を見ると、下流部の3.3は突出して高いと思うし、前年度に続いて同じような数値が出ている状況は何か把握しているのか。

◎中村環境指導課長 浅野川の鞍降橋の水質測定結果については、副委員長指摘のとおり、平成27年度のBOD値は5.4であり、そのさらに前年度も同様である。鞍降橋は地勢に特徴があり、下流域になっているし、橋の上流1キロメートル区間内に農業用の堰が2カ所ある。農業用水に水が使われると、水量が下がりがちになって、BOD値が高く出やすい傾向にある。ことしも基準値に近くはなっているものの達成していないが、毎年の水量や、水の流れ方などがBOD値に影響していると考えている。
 ただ、傾向として値がだんだん高くなっていくようなことがあれば、別の原因も考えられるが、今は鞍降橋については地勢による影響を把握した上で経過観察をしている。

◆松井隆副委員長 心配なのは、鞍降橋、蚊爪、東蚊爪、大河端、北寺あたりだと思うが、海側幹線の工事をやっている。ちょうど中流域から下流域にかけてになるが、その辺への影響はないのか。

◎中村環境指導課長 橋脚を設置する工事が段階的に進んでいることは承知しているが、工事に伴って急に水質が悪化した等のことは今のところは聞いていない。

◆横越徹委員 わくわくクーポン事業において、高齢者運転免許証自主返納促進事業等における対象年齢はどうなっているのか。

◎土村商業振興課長 さきの総務常任委員会で、シルバー定期券を購入できる人について、今までは70歳以上が対象だったが、10月から改正があり、これまでの北陸鉄道にIRいしかわ鉄道と西日本ジェイアールバスを加え、75歳以上が対象になるとの報告があった。経過措置として、70歳以上の方も引き続き助成を受けられるので、対象年齢は70歳以上となる。
 なお、助成金額については、免許証自主返納者については1カ月2,000円のところを2,500円までに引き上げるとのことであり、免許証を持ってない人は、引き続き1カ月1,000円の助成になると聞いている。

◆横越徹委員 私の近所に、ペーパードライバーで全然運転していない人がいるが、身分証明書がわりに免許証を保有している。運転しないので免許証を返納するのはやぶさかではない中で、このロゴマーク入りのクーポン冊子を見せれば身分証明書のかわりになるのか。

◎土村商業振興課長 クーポン冊子に氏名を明記することは考えているが、身分証明となるまでの証拠書類にはならないと考えている。

◆横越徹委員 協賛店舗として、飲食、生鮮、生活用品店等51カ所となっているが、近江町市場は含まれているのか。また、スーパーの取り扱いについても聞く。

◎土村商業振興課長 近江町市場については数店舗あるが、これからも広げていけるところがあればと考えている。その近くでは、横安江町商店街において、資料に例示している種類でたくさんの店に協賛してもらっている。
 また、大型デパートやスーパーについては、全ての商品を扱うと大変なので、高齢者が多いことも踏まえ、健康に関する商品についてサービスを提供してもらうよう調整しているところである。

△[その他に対する質問応答] 

◆広田美代委員 ①ごみの有料化について、町会ごとの説明会が始まっているが、どれぐらいの町会で行われているのか進捗状況を聞く。
 ②町会長が説明会を行わないと言っているところもあると聞いているが、そういう状況を把握しているのか。また、行わないところはそのままでよいのか。町会長は行わないにしても住民は聞きたいわけで、どう対応しているのか。

◎野田リサイクル推進課長 ①まず、62ある校下については、1つを残して全て終わった。現在、町会への説明に順次入っていて、7月末現在、412町会を終えている。町会は1,360あることから、残りのところに個別に話をして日程調整等を行っている。
 ②いろいろな人の心の中までは読めないが、我々は開催をお願いしたいので、日時の調整を町会長にお願いしているところである。具体的に把握していないが、どうしても行わないところが出てくれば、いろいろな周知方法があるので、例えば有料化制度の概要などを配布したら、それを見て、説明会をしてほしいとなるかもしれないことから、まずはいろいろなツールを渡しながら説明させてほしいという姿勢を示すことに終始している。11月末に5種類のお試し袋と新たなパンフレットをつくるし、12月1日から販売を開始するごみ袋の販売店の一覧などを約20万世帯に全戸配布する。その際、説明会がなかったら一体これは何なのかという住民も出てくると思うので、それまでにできる限り説明したい。また、配布が始まれば説明会の要望が出てくることも考えられる。できる限り皆さんに説明していきたいとの思いで頑張っている。

◆広田美代委員 環境局が作成した、家庭ごみ有料化制度についての概要や今後のスケジュールなどが記載されているチラシが、回覧板に入っていた。これを見たことにより、町会への説明会はもう終わったと思う町会もあるようである。全ての住民にかかわることで、今の時期に話を直接聞いてもらうことが大事である。少し制度が動いているところもあるようなので、住民の要望もしっかり聞くスタンスで行ってほしい。町会長には苦労をかけるが、説明会をやることを前提に周知してほしい。
 説明会では、いろいろな質問や意見が寄せられていると思うが、市が回答する際、それが市の正しい見解なのかと思ってしまう、すごく曖昧な答えがあり、住民も困惑している。防犯灯のLED化事業の施工業者が発表されて、ESCO事業としてこれから進んでいくと思う。この財源について、市は、3月定例月議会において、ごみ袋購入手数料をもとにした基金から捻出すると言っていたと思うが、市民からの同様の質問に対して、基金からは出さないととれるような返答があるようなので、改めて見解を聞く。

◎桑原環境政策課長 家庭ごみ有料化制度に伴う手数料収入は、地域コミュニティ活性化基金に全額を積み立て、使途を明確にして運用していく。防犯灯LED化事業はこの基金からの充当を予定している。ただ、基金から充てる具体的な充当事業や金額については、毎年度の予算編成で調整していくことになる。

◆広田美代委員 予算上の仕組みとして、毎年度、具体的な金額などが確定していくことはあるものの、3月定例月議会で地域コミュニティ活性化基金から出すと説明を受けているし、ほかの議員もそう理解していると思う。これを方向転換することは、新たな違う施策としてもう一度議会に諮らなければいけないことにもなるので、市民にしっかり説明してほしい。
 ただ、町会連合会などいろいろな意見がある中で、もしかしたら市も曖昧な返事をしなければならないのかなと思ったりする瞬間もある。そこで、何か別の要望が出ているとか、議論の余地があるのかについて聞く。

◎桑原環境政策課長 委員指摘のとおり、町会の中には、ごみ処理手数料をLED化の資金に充てないでほしいとの要望は確かにある。曖昧な返事をしているわけではなく、基金の使い方は毎年の予算編成で決めるという大前提のルールに従ってやっていくということである。

◆広田美代委員 2月の廃棄物総合対策審議会で町会連合会、婦人会を含めて了承され、3月定例月議会で家庭ごみの有料化が正式に決まった。2月に町会連合会から出た意見では、表面的にはいたし方ないが容認するとの表現だったが、内容はボリュームがあって、これをクリアするならばごみの有料化は構わないという内容だった。その中の一つに、LEDについては基金から出さないようにとの項目があった。
 私は仕組みの中で決まったことを遂行するのが皆さんの宿命だと思う一方、市民から意見が寄せられて理解が得られない、進まないとなれば、再度一から考えることにならざるを得ないと思う。LED化について町会から意見があるのであれば、ESCO事業がどうなのかも踏まえて最初から議論をやり直すことになるので、要請があるのであれば町会連合会とも話をしてほしい。
 各市で基金を積み立てたりしているが、ごみ有料化で得られた手数料の使い方は透明性を持たせないと、何にでも使える伏魔殿になりかねないし、一般会計で自由に使えるようにしたらとんでもないことになるので、しっかり議論してほしい。そもそも有料化はお金を得るための施策であり、ごみの減量化とは別との考え方がある中で、副作用のように出てくる基金は、市民の理解と合意がないと使い方が難しいことが、説明会でわかってきたので、市民にしっかり説明をお願いしたい。
 水俣条約について聞く。水俣病の原因となった水銀の使用量を世界規模で削減する水俣条約が、2013年に採択された。水俣病と同様の公害を二度と繰り返さないという日本政府の提案を受けて、水俣条約という名前に決まり、去年我が国で条約の締結がされて、いよいよことしの8月16日に発効となる。世界規模の取り組みに金沢市の施策も問われるわけだが、10月1日から廃棄物の扱いが大きく変わる中で、市民生活がどう変わるのか。

◎中村環境指導課長 水俣条約の締結及び発効に伴う廃棄物処理法施行令等の改正の概要について説明する。まず、今月の条約の発効を踏まえ、ことしの10月1日から金属である水銀、水銀を使っている製品についての基準が改正される。一つは保管基準で、ごみとして出たときに保管する場所、あるいはそこまで収集運搬する方法の基準が強化される。もう一つだが、今まで金属の水銀は、金属資源という扱いも受けていたが、条約の発効により、廃棄物として出される可能性が大きくなる中で、水銀をそのまま捨てる際には、しっかり固形化処理をして、ほかのものとまざらないように埋め立てするよう基準が追加になる。
 また、水銀含有製品と言われるもので、一般家庭や会社には余り出回ってないものだが、特に水銀そのものを使用している21品目について回収の義務化が始まる。そのほかのランプや蛍光灯などの37種類の水銀含有製品についても、壊さないように収集運搬し、破砕して水銀を取り出す処理をすることが基本になる。さらに、最終的にどうしても埋め立てなければならない場合は、国が設定している水銀含有基準値を下回るものについてのみ埋立処分が可能となる。

◆広田美代委員 水銀含有製品を廃棄するときの扱いについてだが、一般廃棄物は金沢市が中間処理を行って、水銀を除去してリサイクルしている。ほかの自治体ではそのまま埋め立てているところもある中でしっかりやってきていると思うが、産業廃棄物はこれまでどうしていて、これからどう変わるのか。

◎中村環境指導課長 先ほどの説明のとおり、水銀含有廃棄物については最終的に埋立処分する場合や、水銀を回収して残滓を処分する場合についての新しい基準が追加されたところである。家庭から出る蛍光灯やランプ等以外の水銀使用製品が産業廃棄物となるが、金沢市では、蛍光灯については家庭ごみで出る蛍光灯とおおむね同様で、水銀を回収して、残滓を資源化する流れである。ただ、一部埋立に回っている水銀含有製品も今まではあったが、10月1日以降は基準を満たさない埋立処分場では埋立処分できなくなる。これらについては処分場側、収集運搬をする側に既に周知をしている。

◆広田美代委員 例えば解体業者等が家やビルを壊した後、大体が産業廃棄物としてそのまま持っていく。蛍光灯などの水銀含有製品も今までは産業廃棄物としてそのまま捨てていた。安定型--特に遮蔽していない最終処分場に割れて捨てられていたのが問題ではないかということで世界的に取り組んで、日本もようやく条約締結になった。基準が厳しくなり、今後、水銀含有製品は安定型には埋められないこととなり、管理型か遮蔽型に埋めるとなると状況が大きく変わると思う。持ち込む側、持ち込まれる側の業者はとても大きな変更を強いられると思うので、大変かとは思うが、周知、指導を市としてしっかり行ってほしいと思うが、どうか。

◎中村環境指導課長 取り扱いの変更は10月1日からだが、ことしの4月に既に政令の公布は終わっている。我々も産業廃棄物の業者向けパンフレット等はつくり直しており、収集運搬業者等を対象に来月から順次講習会等を開催していく予定である。
                                 以上

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