いよいよ2月1日から、ごみの有料化がはじまりますが、署名活動をしていても、新年会などで市民のみなさんから寄せられるお声でも、ごみ有料化への理解は得られていないことをひしひしと感じます。というか、町会単位で説明されるはずの説明会すら「うちの町会では説明会はなかった」「説明会なんてあるの?」という声もあります。
・説明会の開催について
そこで、先週1月18日の経済環境常任委員会で、1月末の説明会の到達状況を確認したところ、2017年4月から、1360町会中、説明会を開催したのは1178町会とのこと。
「意外と多い」と思われた方もいるかもしれませんが、これは、わたしの校下(小学校単位)でもそうだったのですが、校下単位で説明会を開いたとしてもその傘下にある町会すべてをカウントするそうです。
よって、このような数まで引き上げられていますが、実態とことなりますし、開催町会として数えるのは不適切だと言えます。
そして100歩譲って校下単位でやってるのだからよしとしても、校下単位でも町会単位でもどちらでもやっていない町会が182あるというのも問題です。
担当課によれば、「有料化決定前の説明会はやったらいい」とか「町会の役員だけでよい」など町会が開催をしなかったということですが、これは町会任せにするべきではなく、市自身が「町会単位すべてで行う」と始めた頃なのだから、市が段取りをして開催すべきです。
また、アパートやマンションについても説明会を行うとしてきましたが、のべで70回とのこと。金沢市には、アパート・マンションの部屋数は8万1千以上あります。一定の大きさ以上である分譲マンションは300棟以上あります。よって、のべ70回ではすくなすぎるのはあきらかです。
・市職員のステーション巡回について
このような中で、2月1日からごみの有料化がはじまりますが、本当に大丈夫でしょうか。説明会もなければ、町会に入っていなければ回覧板も回らない。お試し袋がポストに入ったまま・・
そういう混乱に対応するためか、市は「有料化制度の円滑な実施を図るため」として、1月22日から事前巡回、2月1日から20日まで導入後の巡回を行うことにしています。
以下が概要です。
(1)
①事前巡回
1月22日(月)~1月30日(火)
②制度導入後の巡回(市内全ごみステーション9000か所)
2月1日(木)~2月20日(火)[予定]
(2)巡回時間
午前6時半~8時半
(3)従事職員
①事前巡回
環境職員 約120人(延べ約400人)
②制度導入後の巡回
環境職員および他局職員 約380人(延べ約1,400人)
とのこと。
補足ですが、環境局職員だけでなく、他の課の職員も含めのべ1,400人がステーションを5~10分滞在してまわるそうです。
もし職員がいる時に、有料袋に入っていないものを持ってきたら「シールを貼って回収されず置いていく」と言われるそうです。また、外側から中身を見て資源にまわせるものがあれば指導をされるようです。
理解も得られていない中で、市民がもってきたごみを巡って、忙しい朝にそんなやりとりをしたらどうなるか、大変心配です。
あくまでも、ごみ収集業務は市民の生活になくてはならない、市の環境衛生にとってもなくてはならない大事な業務であり、市民が税金も払って市に託しているものです。
そして市民は町会でステーションを管理運営し、市に多大な協力も行っています。
市はマナー違反ごみに「違反シール」を貼ったりして置いて行ったり、中身を調べて追及もしているようですし、有料化がはじまったらさらにそれが加速する懸念があります。
しかし、市と市民の協力関係が成り立たなくてはならない事業なのですから、「マナーが悪い」と一言で切り捨てるのではなく、高齢者でも障がいがあっても、経済的な問題があっても、外国の方であっても、「市が求める優良なごみ出し」が市民誰でもができるように、市も考え工夫をする必要があります。
よって、この巡回が上からの一方的な指導や監視にならないよう願っていますし、委員会でも「市民の理解を求める立場で混乱のないよう行っていただきたい」と求めました。
市の職員さんにとっては釈迦に説法かもしれませんが、まだ物議をかもしている有料化ですから、職員と市民が直接相対するということを考えると心配はつきません。
こういう心配をしなければならないということが、私にとってこの有料化制度の矛盾や悲しさを強くします。
本当に金沢市は市民を置き去りにしたままごみの有料化に踏み込んでしまうのでしょうか。子どもと女性があかるい調子で「ご協力おねがいしまーす!」とにこにこしているTVCMを見るのがつらい。