引用元:金沢市議会議事録
平成25年 3月 総務常任委員会 総務常任委員会記録 1.日時 平成25年3月15日(金) 2.開議時間 開会 午前10時1分~閉会 午後1時32分 (休憩 午前11時53分~午後1時10分) 3.場所 第1委員会室 4.出席委員(8名) 下沢広伸委員長、高 芳晴副委員長 喜多浩一、広田美代、山本由起子、上田 章、 中西利雄、松井純一の各委員 5.欠席委員(0名) 6.出席説明員 別紙のとおり 7.事務局出席者 橋高調査グループ長、守田主任 8.審査事件等 別紙のとおり 9.議事の経過等 以下のとおり 委員長の開議挨拶に引き続き、定例会中の審査日程とあわせて3月21日に5常任委員会連合審査会を開催する旨、他の4常任委員会に申し入れることを決定した。その後、議案審査付託表(二)により本委員会に付託された議案2件について執行部より説明を聴取し、質疑応答を行い、討論の後、採決を行った結果、議案2件は、全会一致または賛成多数をもって可決すべきものと決した。その後、執行部より報告事項を聴取し、その他所管に関する事項とあわせて質問応答を行った。休憩後、議案審査付託表(一)により本委員会に付託された議案第1号平成25年度金沢市一般会計予算中、本委員会所管分のうち歳入について執行部より説明を聴取し、質疑応答を行い、閉会した。 | |
△[議案の説明] ・議案第46号中、本委員会所管分についての説明・・・・・・・・松田財政課長 議案第46号平成24年度金沢市一般会計補正予算(第6号)中、本委員会所管分について、補正予算説明書で説明する。 歳入だが、4ページを見てほしい。1款市税だが、全体で12億6,100万円、1.7%の増となっている。1項1目個人市民税は、給与所得が当初見込みを上回ったことによる3億1,100万円の増額である。2目法人市民税は、建設、卸、小売等の業種で業績が当初見込みを上回ったことによる6億4,800万円の増額である。2項1目固定資産税は、償却資産の申告が見込みを上回ったことによる1,700万円の増額である。4項1目市たばこ税は、売り渡し本数が見込みを上回ったことによる2億6,800万円の増額である。 5ページ、7項1目事業所税は、対象となる法人数等が見込みを上回ったことによる増額である。8項1目都市計画税は、収入率が見込みを下回ったことによる減額である。 6ページ、2款地方譲与税、1項1目自動車重量譲与税は、車検時に納付する自動車重量税の収入額が見込みを下回ったことによる減額である。3項1目地方揮発油譲与税は、ガソリンの販売数量が見込みを下回ったことによる減額である。 7ページ、3款1項1目利子割交付金は、預貯金等の利子収入額が見込みを下回ったことによる減額である。 8ページ、7款1項1目地方消費税交付金は、個人消費が見込みを下回ったことによる減額である。 9ページ、8款1項1目自動車取得税交付金は、自動車の取得台数が見込みを下回ったことによる減額である。 10ページ、10款1項1目地方特例交付金は、減収補てん特例交付金の増額によるものである。 11ページ、11款1項1目地方交付税は、普通交付税において算定額が見込みを下回ったことによる減額だが、臨時財政対策債と合わせた実質の交付税では5,000万円余の増額となっている。 12ページ、13款分担金及び負担金、1項負担金、1目民生費負担金の老人保護措置費負担金は、養護老人ホームの利用者負担金の増によるものである。3目農林水産業費負担金の市単土地改良事業費負担金は、事業箇所の変更などに伴い地元負担金が増額するものである。 13ページ、14款からは主なものについて説明する。14款使用料及び手数料、1項使用料、1目総務使用料の金沢歌劇座使用料は、利用の増によるものである。3目衛生使用料の墓地使用料は、野田山や内川墓地の貸付区画の減による減額である。5目商工使用料の長町観光駐車場使用料から東山北観光駐車場使用料までは、それぞれ利用台数が見込みを下回ったことによる減額である。8目教育使用料のテニスコート使用料は、利用者の減に伴うものである。2項手数料、1目総務手数料の諸証明手数料は、印鑑証明などの交付件数の減によるものである。3目衛生手数料の廃棄物処理手数料は、再資源化の促進による搬入量の減によるものである。 15ページ、15款国庫支出金、1項国庫負担金、1目民生費国庫負担金の児童手当負担金は、対象児童数の減による支給額の減額である。3目教育費国庫負担金の公立学校施設整備費負担金は、戸板小学校の建設及び田上小学校の校舎増築に係る国庫負担金の補助単価が増となったことによるものである。2項国庫補助金、4目商工費国庫補助金の社会資本整備総合交付金は、国の補正予算を受け、金沢商工会議所の会館建てかえの支援を前倒しするものなどである。地域の元気臨時交付金は、さきの国の補正予算において新たに創設された国庫補助金で、追加した公共事業費の一般財源所要額の一部に充てている。今回は、商工会議所の建てかえの一般財源相当分に充てるものである。5目土木費国庫補助金、2節道路橋りょう費補助金の社会資本整備総合交付金は、国の補正予算を受け、小立野下馬地蔵における電線共同溝整備等を前倒しするものなどである。地域連携推進事業費補助は、海側幹線の第Ⅳ期区間における橋梁実施設計等を前倒しするものである。 16ページ、道整備交付金は、国補正予算を受け、道路側溝の整備を前倒しするものなどである。4節都市計画費補助金の社会資本整備総合交付金は、金沢駅西広場再整備や西金沢駅周辺整備を前倒しするものなどである。7目教育費国庫補助金、2節小学校費補助金の学校施設環境改善交付金は、国の補正予算を受け、小学校の外壁改良や空調設備等の工事を前倒しするもののほか、補助単価の引き上げ、事業費の確定に伴うものである。 17ページ、16款県支出金、2項県補助金、2目民生費県補助金、2節老人福祉費補助金の介護基盤緊急整備等臨時特例事業費補助は、公募のなかった小規模特別養護老人ホーム1施設について、平成25年度に再募集することに伴う減額等である。5目農林水産業費県補助金の石川県金沢食肉公社運営費補助は、公社の経営改善に向けて県・市協調で支援するものである。6目商工費県補助金の暮らし・にぎわい再生事業費補助は、金沢商工会議所の会館建てかえに対する県補助金である。 18ページ、17款財産収入、1項財産運用収入、1目財産貸付収入の香林坊地下駐車場貸付料は、県・市それぞれ同額を県民ふれあい公社より受け入れるものである。2項財産売払収入、1目不動産売払収入の土地建物等売払収入は、市有財産の土地売り払い収入が減額となったものである。 19ページ、18款1項寄附金、3目土木費寄附金の急傾斜地崩壊防止対策事業費地元寄附金は、県施行の災害関連対策工事に係る地元負担金である。4目教育費寄附金の技と芸の人づくり基金寄附金は、技と芸の人づくり基金に対する寄附金である。 20ページ、19款繰入金、1項特別会計繰入金、2目駐車場事業費特別会計繰入金は、金沢市役所・美術館駐車場の使用料収入の減に伴い、特別会計からの繰入金が減額となるものである。 21ページ、20款1項1目繰越金は、補正予算の一般財源所要額に平成23年度からの純繰越金の残額を補正財源として使用するものである。 22ページ、21款諸収入、3項1目貸付金元利収入の機械工業構造改善事業貸付金元利収入は、貸付額の減などによるものである。地域総合整備資金貸付還付金は、ふるさと融資を受けていた事業者より一括返済があったものである。5項4目雑入の後期高齢者医療費負担金還付金は、平成23年度の医療費の確定に伴い、概算で支出した負担金が県広域連合から返還されるものである。後期高齢者医療広域連合特別対策事業助成金は、本市の実施する高齢者へのはり、きゅう、マッサージ助成に対する県広域連合からの助成金である。 23ページ、金属類処分収入は、アルミ缶やスチール缶、ペットボトルの売却単価の減によるものである。ごみ処理施設整備費負担金は、西部水質管理センターの下水汚泥処理量の減によるものである。環境エネルギーセンター売電収入は、発電量の増に伴うものである。金沢まちづくり財団剰余金返還金は、まちづくり財団の新公益法人への移行に伴う剰余金の返還である。 24ページ、22款市債だが、国の補正予算を受け前倒しする公共事業費に伴うもののほか、事業費の確定した臨時財政対策債を計上している。主なものだが、5目土木債、2節道路橋りょう債の公共事業等債は、国補正予算を受け実施する無電柱化推進事業や新幹線側道整備事業等に充当する。5節都市計画債の公共事業等債は、国の補正予算を受け実施する駅西広場の再整備や西金沢駅周辺整備等に充当する。6目消防債の緊急防災・減災事業債は、南部地区防災拠点施設(仮称)整備事業における土地開発公社からの用地の再取得に充当する。 25ページ、7目教育債、1節小学校債の緊急防災・減災事業債は、国の補正予算を受け実施する小学校の外壁改良工事等に充当する。学校教育施設等整備事業債は、戸板小学校の旧校舎解体事業等に充当するほか、事業費の確定に伴うものである。10目1節の臨時財政対策債は、普通交付税の一部が市債に振りかえとなったものである。 26ページからは歳出である。各費目の職員費だが、育児休業者などの精算調整や時間外手当などの過不足によるものが主な内容である。以下、職員費については説明を省略する。 27ページ、2款総務費、1項総務管理費、1目一般管理費の退職手当は、退職者の増に伴い増額するものである。金沢駅武蔵北地区第五工区再開発事業保留床清算金は、第3工区の事業完了に伴い駅武蔵北地区再開発事業の清算を行うため、第5工区で市が保有する保留床の清算をするものである。3目文書広報費の文書費は、地域主権改革関係法令の制定に伴う条例制定などにより公報発行費等を増額するものである。5目財産管理費の土地開発公社先行取得用地再取得費は、市有財産の売却収入が見込みを下回ったため、これを財源とする再取得費を減額するものである。香林坊地下駐車場費は、香林坊アトリオビル特別修繕負担金を減額するものである。8目情報管理費の各事業はOA機器等に係る入札差金等による減額である。 28ページ、9目交通対策費の公共交通市民意識啓発費は、シルバー定期券購入助成の利用者が当初見込みを下回ったことによる減額である。11目文化施設費の金沢歌劇座管理運営費は、歌劇座において実施したオペラに文化庁からの助成があったことに伴う増額である。施設改修費は、湯涌創作の森等において落雷により故障した電気設備の緊急修繕である。14目諸費の一般経費は、訴訟事件等の弁護士報酬を増額するものである。 43ページ、8款土木費、4項1目港湾費の建設事業費負担金は、国の補正予算等を受け、金沢港の大水深岸壁の整備等を前倒しすることに伴う負担金の追加などである。改修事業費負担金は、県単事業の確定に伴う負担金の増額である。 50ページ、10款教育費、6項社会教育費、2目文化財保護費の文化財保存整備費は、市指定文化財等の補修に対する助成費の確定に伴う減額である。埋蔵文化財保護費は、大友遺跡群発掘に係る減額である。技と芸の人づくり基金積立金は、寄附金の積み立てを行うものである。 51ページ、7目博物館費の鈴木大拙館管理運営費から8目美術館費の中村記念美術館管理運営費までは、職員配置に伴う人件費の増減により運営費を変更するものである。 53ページ、12款公債費の地方債繰上償還元金は、中期財政計画に基づき繰り上げ償還を実施するもので、平成24年度計画分の15億円に加え、平成25年度から5億円を前倒しして計20億円を計上するものなどである。地方債利子及び一時借入金利子は、利率の低下に伴い減額するものである。 54ページ、13款諸支出金、2項基金費、5目学校等公共施設整備積立基金費は、利率の低下に伴い積立額を減額するものである。6目庁舎等整備再編積立基金費は、平成25年度計画分の基金の積み立てを前倒しするものである。 56ページ、補正予算に係る地方債の現在高の見込みに関する調書だが、平成24年度末現在高見込み額の合計は、2,457億9,301万9,000円となる。 一般会計の繰越明許費補正だが、議案書7ページ、第2表繰越明許費補正のうち、当委員会所管分について説明する。2款総務費、1項総務管理費の一般管理事業は、本庁舎耐震補強工事に関するものである。企画事業は、北陸新幹線建設事業費負担金に関するものである。交通対策事業は、国の補正予算を受け執行する自転車駐車場の整備等に関するものである。4款衛生費、2項環境衛生費の環境衛生施設事業は、野田山墓地整備事業に関するものである。 8ページ、8款土木費、4項港湾費の港湾事業は、国の補正予算を受け執行する金沢港建設事業費負担金に関するものなどである 。 9ページ、10款教育費、6項社会教育費の文化財保護事業は、金沢湯涌江戸村におけるカヤ保管庫の整備に関するものである。いずれの事業も、適正工期を確保するため繰り越しするものである。 ・議案第52号中、本委員会所管分についての説明・・・・・・・・松田財政課長 議案第52号平成24年度金沢市駐車場事業費特別会計補正予算(第1号)中、本委員会所管分について、補正予算説明書で説明する 。 83ページ、歳入だが、1款使用料及び手数料、1項使用料、1目駐車場使用料の金沢市役所・美術館駐車場使用料は、駐車場の利用が当初見込みを下回ったことによる減額である。 84ページ、歳出だが、1款1項駐車場事業費、1目事業費の金沢市役所・美術館駐車場管理費は、緊急修繕に伴う管理費の増である。一般会計へ繰出しは、使用料の減に伴い一般会計への繰出金を減額するものである。 | |
△[議案に対する質疑応答] | |
◆広田美代委員 金沢駅武蔵北地区第五工区再開発事業保留床清算金について詳しく説明してほしい。 | |
◎松田財政課長 第3工区の事業終了により、金沢駅武蔵北地区再開発事業が全て完了することとなるが、既に市の一般会計の所管となっている第5工区のリファーレ金沢2階の本町市民センターと国際交流財団が入居している部分については、清算が終わっていないことから、事業の終了に当たり清算するものである。 | |
◆広田美代委員 36年にわたり、総事業費531億円でこの地区の再開発事業が行われてきた。事業完了に伴い、市民センターと国際交流財団の507平米を買い受けるとのことだが、引き続きそのフロアを利用するのか、それとも転用を考えているのか。 | |
◎松田財政課長 市民センターと国際交流財団が引き続き入居する予定である。 | |
◆広田美代委員 港湾費については、かねてから行ってきている大水深岸壁の掘り下げと延伸とのことだが、これまでの総事業費と本市の負担額は幾らか。あわせて、繰越明許費8,780万円の内容を聞く。 | |
○下沢広伸委員長 総事業費の説明には、過去のデータが必要になるか。 | |
◎松田財政課長 はい。 | |
○下沢広伸委員長 広田委員、関連の質問はあるか。 | |
◆広田美代委員 調べた数字があるので、関連の質問をしたい。 | |
◎相川企画調整課長 大水深岸壁の整備費だが、総事業費は約250億円、そのうち市の負担は約44億円の予定である。 | |
○下沢広伸委員長 繰越明許費に関する質問に対する答弁をお願いする。 | |
◎相川企画調整課長 繰越明許費だが、補助事業による外周護岸、防波堤の北の改修により5,180万円、それに国の補正分を含めてトータルで8,780万円の繰越額となっている。 | |
◆広田美代委員 代表質問でもあったように、これまで整備を進めてきて、土砂を埋め立てるところがもうないのではないかと思うが、今後の見通しを聞く。 | |
◎相川企画調整課長 大水深岸壁については、今回国の補正予算で認められた延伸の予定がある。しゅんせつ土砂については、公共事業や千里浜の浜の再生に活用する予定と県から聞いている。今後ともしゅんせつ土砂の活用を図っていきたい。 | |
◆中西利雄委員 公共事業費が25%増と声高に言っているが、本当に工事としてはね返ってくるのか。公共事業費の中に用地費や委託費が含まれているのではないか。 | |
◎松田財政課長 工事の前提として用地取得や設計等が必要になる場合が多々あり、公共事業費の中にはこれら用地取得費や設計委託料が含まれている。 ただ、今回の補正予算と当初予算の公共事業費については、例えば駅西広場再整備、西金沢駅周辺整備、環状道路整備など、これまで市が重点的に取り組んできた事業を前倒しするもの、防災機能の強化の観点から防災広場や防災施設の整備をするもの、市民生活に直結した道路等の補修や耐震化といったものに重点を置いている。用地取得費を含んでいるが、あくまでも工事に必要となる用地取得であり、了解願いたい。 | |
◆中西利雄委員 予算説明会等でも25%ふえたと言っているが、県は40%、50%とふえている。数字だけが踊り、工事としてはね返ってくる真水の部分はどれだけあるのか。業者の方々は、25%もふえるのだから工事としてはね返ってくるだろうと期待するが、用地費や委託費も含まれている。実際に工事としてはね返ってくる部分はどれくらいなのか。 | |
◎松田財政課長 公共事業費の内訳については、数字を持ち合わせていないので、後日改めて報告する。 | |
○下沢広伸委員長 個別の報告でよいか。 | |
◆中西利雄委員 構わない。 | |
◎谷総務局長 本会議でも答弁したが、今回の予算ではデフレ脱却を第一に考えている。数字ありきではないが、とにかく前倒しできるものは前倒しをして、補正予算と当初予算を合わせて15カ月予算としている。工事の全体像は改めて説明するが、3月と4月で20億円の工事等を発注したいと考えている。若干の委託分を含むが、ほとんどが舗装や下水道などの工事なので、理解してほしい。 | |
◆中西利雄委員 15カ月予算、デフレ脱却という話があった。業者にとっては、インフレになっては困る。入札制度の改革や最低制限価格の引き上げについては、ある程度評価している。しかし、実際に工事を受注しても利益が出ないのではないかとの心配がある。業者が受注して利益が出るようなシステムが必要なのではないか。 | |
◎谷総務局長 後で報告するが、入札制度について、最低制限価格の引き上げを行った。国の基準をかなり上回っていると思っている。利益に言及することは難しいが、公正・公平の観点から制度を見直した。それが結果的には業者にとってもよいシステムになると思っている。 | |
◆高芳晴副委員長 ①歳入の寄附金だが、土木管理費寄附金の急傾斜地崩壊防止対策事業費地元寄附金976万6,000円の対象地区はどこか。 ②技と芸の人づくり基金寄附金は、個人からの寄附か、法人や団体からの寄附か。 ③歳出の退職手当3,600万円の増額だが、当初見込んだ退職者の人数と、増額につながった退職者の数はそれぞれ何人か。 ④金沢市では4月1日から退職手当が削減されているが、前倒しの退職者はいるのか。 ⑤公共交通市民意識啓発費が1,600万円減額されている。新規事業のシルバー定期券購入への助成だが、減額の理由を聞く。 | |
◎松田財政課長 ①土木管理費寄附金は、県施行の災害関連対策工事に係る地元寄附金であり、天神町、大桑町、神谷内町、東兼六町の各箇所に係るものである。 ②技と芸の人づくり基金寄附金は、株式会社PFUからのものである。 | |
◎太田職員課長 ③退職手当3,600万円の増額の内容だが、当初の退職者の見込みが一般職86名に対し、実績で99名と13名増となった。内訳としては、昨年度に勧奨で退職すると見込んでいた職員で、ことしにずれ込んだ方が4名、勧奨を取り消してことしやめる職員が1名いる。差し引きの9名分については、実人数というより他会計との案分によるものである。これは、1人の職員が一般会計や企業局などいろいろな部署を異動した場合、退職時にそれぞれの部署の在職期間に応じて退職金の負担を分担しているものである。一般会計や企業会計でそれぞれ負担することとなる。その人数を加えてトータルで13名の増となり、3,600万円の補正をお願いしている。 ④委員指摘のように退職手当の減額を4月1日施行としたので、前倒しで退職する理由がないことから、前倒し退職者はいない。ただ、例えば親の介護などの家庭の事情により事前に退職する職員はいる。 | |
◎高橋交通政策課長 ⑤シルバー定期の購入費助成だが、当該年度に免許を自主返納された方には2,000円助成、それ以外の70歳以上の方には1,000円助成としている。当初の見込みだが、2,000円助成の対象者については、昨年の金沢市内における免許自主返納者173名に加え、周知による効果を期待して200名と見積もっていた。また、1,000円助成の対象者については、昨年度の購入実績に加え、周知による効果を期待して1,700名と見積もっていた。これまでの月当たりの実績だが、2,000円助成は110名から120名程度、1,000円助成は1,400人から1,500人程度である。制度の周知に努めて実績を上げていきたい。 | |
△[討論] | |
◆広田美代委員 当委員会に付託された議案第46号平成24年度金沢市一般会計補正予算(第6号)に反対する。 主な理由だが、金沢港建設事業の補正予算が含まれており、この事業は大手企業コマツが大型機械の工場建設にあわせて工場の横に大水深岸壁を建設することから始まったものである。大水深岸壁については、10メートルの深さから13メートルまで掘り下げるとしている。総事業費は約250億円、本市の負担は50億円に上る。それだけではなく、コマツの第1工場建設では、本市が3億円、県が7億円と合わせて10億円の助成が行われた。また、第2工場の建設では、本市が予算20億円を投じて工場の建設予定地を造成している。 大企業コマツへの多額の税金投入の問題をかねがね指摘し、反対してきた立場にあり、この予算が含まれている点から反対を表明する。 | |
△[採決] 議案第46号中本委員会所管分・・・・・・・・賛成多数により可決すべきもの (反対:広田美代委員) 議案第52号中本委員会所管分・・・・・・・・全会一致により可決すべきもの | |
△[報告事項] ・新幹線開業プロモーション・イベント実施計画について・・相川企画調整課長 資料番号1を見てほしい。 本市では、平成27年春の北陸新幹線開業に向け、開業効果を最大に引き出すための金沢魅力発信行動計画の実践に取り組んできた。その具現化策であるカウントダウン・ミッションの一つとして、新幹線開業プロモーション・イベント計画を策定した。 施策の柱だが、首都圏側と金沢側の2つの観点から取り組む必要があり、具体的には、首都圏からの交流人口の拡大のためのプロモーションの強化とおもてなしの機運醸成など受け入れ環境の整備が重要であると考え、7つの柱で構成している。プロモーションの強化として、滞在型観光の促進のため宿泊需要を拡大する施策など4つの柱がある。また、受け入れ環境の整備として、市民意識を高め、おもてなしの機運を醸成するための開業記念イベントの開催などを盛り込んでいる。今後、新規事業を追加するなど計画の進捗管理をしていく。計画の期間だが、開業前年度から翌年度まで、開業プロモーションについては平成29年度までとしている。 別紙として、新幹線開業プロモーション実施計画の概要をまとめたものを添付している。網かけの部分は、市長公室と都市政策局分が所管するものである。1の首都圏における総合的プロモーションの展開では、(6)のプロモーションツールとしてのCMなどの作成。2の滞在型観光の促進では、ナイトカルチャーや建築文化の発信など。4の都市間交流・連携によるプロモーションの推進では、近隣自治体との交流促進や都市間交流ネットワークによるシティープロモーション強化。5の開業気運の醸成と開業記念イベントの開催では、カウントダウンイベントや開業後のイベントなどを計画的に実施する。6のおもてなし環境の整備では、バスロケーションの設置などの2次交通の案内の充実。7のICTを活用した情報発信の充実強化では、ホームページの充実強化などの新たな施策を盛り込んでいる。 ・北陸新幹線開業気運醸成等キャッチフレーズ・ロゴマークについて ・・・・・・・・・・相川企画調整課長 資料番号2を見てほしい。北陸新幹線開業に向けての機運を醸成するためのキャッチフレーズとロゴマークを作成した。 首都圏等へのプロモーションとまちのにぎわい創出、開業プロモーション・イベント実施計画の策定にあわせ、効果的な情報発信ができるよう、キャッチフレーズとロゴマークの制作を金沢美術工芸大学に委託し、OBの方の協力も受けて制作した。 気運醸成用は、「新しい金沢、はじまる。」として、新幹線からの車窓をイメージし、雪吊りをマークとして採用している。首都圏でのプロモーション用は、「ちょっと、金沢まで。」と、反対側に雪吊りを配したものとしている。 市庁舎前の広告塔に掲示したほか、ホームページに掲載している。また、職員の名刺や封筒への活用のほか、印刷業者へ活用の依頼などを行っており、既に幾つかの企業から引き合いがあるので、広く利用してもらえるよう協力をお願いしたい。 ・NHK金沢放送会館移転用地の取得について・・・・・・・相川企画調整課長 資料番号3を見てほしい。 以前この委員会で報告したが、広岡3丁目地内の通称駅西10ブロックの区域、地図上で赤く移転予定地と記載してある4,000平米を移転用地として、9月3日に基本合意した。内容だが、市が移転用地の土地を取得し、更地化した上でNHKが取得すること、そして取得した土地に新たな放送会館を建設することとしている。 今回、地権者の合意が得られたので、4,000平米のうちの約3,000平米について、土地開発公社の既決予算を活用して用地を先行取得した後、年度末までに売却の予定である。 ・金沢市交通まちづくり協議会二次交通施策推進分科会とりまとめ(概要) ・・・・・・・・・高橋交通政策課長 資料番号4を見てほしい。 道路運送法に基づく法定の協議会である金沢市交通まちづくり協議会の二次交通施策推進分科会において、今後の取り組みについて取りまとめを行った。取りまとめの概要だが、兼六園シャトル及びまちバスについては、これまで一定の条件つきで運行が認められてきたが、今後はこの条件を撤廃して両バスの運行を認めることで関係交通事業者との合意形成を図った。 金沢市内の路線バスは、北陸鉄道と西日本ジェイアールバスのいずれもまちなかの運賃は200円で認可されているが、兼六園シャトルとまちバスについては、営業割引運賃として届け出て、休日は100円としている。この割引のため、両バスとも1年間の条件で毎年届け出をし、その都度、国土交通省からチェックを受けていた。道路運送法により、地方公共団体が主催する交通まちづくり協議会などの会議において関係者の合意形成を図られ、割引運賃が認められれば、届け出により恒久的に認められる。新幹線が開業するのに、来年のバスの運賃がどうなるかわからないようではいけないと考え、合意形成を図った。 兼六園シャトルについては、金沢魅力発信行動計画のまちなかシャトル構想を具現化するバスとして、今後、全日運行していくこととなる。昨年度から平日運行の交通実験を行い、利用者の定着も図られた。新幹線は休日に限らず平日も運行され、来街者も平日にも来ることから、平日も含めて1週間通しで運行していくものである。また、まちバスについては、ショッピングライナーとして商店街の意向もあることから、今後も休日運行を継続していく。なお、先ほど企画調整課長から説明したように、プロモーション・イベント実施計画のとおり2次交通の案内の充実を図っていく。 スケジュールだが、2月20日に分科会の合意形成を図り、取りまとめを行った。今後は、この親会議である交通まちづくり協議会に諮り、4月1日から2つのバスについて、条件を撤廃した運行を開始したい。 ・平成24年度 金沢21世紀美術館美術品収集について・・・・石蔵文化政策課長 資料番号5を見てほしい。 金沢21世紀美術館において、第25回及び第26回の収集委員会を、昨年8月とことし2月にそれぞれ開催した。収集委員会の委員は、建畠晢京都市立芸術大学学長を委員長とする5人の専門家で、21世紀美術館の設立当初からの3つの収集方針に沿っているか、また価格が適切かどうかを審査し、その上で美術館学芸課が購入の交渉を進めてきた。 2枚目以降に今年度購入する51点の作品の一覧と写真を掲載している。収集の視点は2つあり、一つは既存のコレクションにさらに深み、厚みを持たせる作品であること、もう一つは新しいコレクション作家をふやすことである。作品一覧に掲載の作家20人のうち、1の山崎つる子氏、2のジェマイマ・ワイマン氏など9人の作品は既に21世紀美術館のコレクションにあり、さらに深み、厚みを持たせ、21世紀美術館の個性が際立つと委員会で評価されたものである。他の作家については、新しい時代の未来に向かう工芸を示す作品などとの評価がなされ、選定されたものである。 今年度は、作品51点、金額で8,990万円余りを購入することとして、学芸課が交渉を進めており、今年度末までに購入手続を完了する予定である。なお、これまでの収集に係る作品の合計は、点数で394点、金額で24億5,800万円余りである。 ・新 人材育成実行計画の策定について・・・・・・・・・・・・太田職員課長 資料番号6を見てほしい。 計画策定の経緯だが、本市では平成12年1月に人材育成基本方針を策定しており、平成22年3月にこの基本方針をもとに、より具体的な人材育成実行計画を定め、職員の資質向上に日々努めてきたが、この計画期間3年が今年度末で終了することから、これまでの取り組み状況とその検証を踏まえ、平成25年度からの3年間を対象に新たな人材育成実行計画を策定するものである。 新しい計画の策定に当たり、現状を取り巻く背景や課題として、この間に情勢が変わってきている。例えば、職場内の人間関係の希薄化、新たにグループ長制度を導入したこと、市職員に占める女性職員の割合が年々増加していることなどである。このような幾つかの課題に対応するための新しい計画のポイントを資料右上に掲載している。 新しい計画のポイントは3点あり、1点目は職員による「自学」の推進、2点目は分権型職員研修のさらなる支援、3点目は職場外の実務研修の充実である。主な取り組みだが、1点目の「自学」の推進については、職員のみずから学ぼうとする意欲を後押しする意味で、派遣研修に一部公募制を導入したい。また、新たに研修後にその職員に発表機会を与えることを考えており、やる気のある職員を積極的に支援していきたい。2点目の分権型職員研修のさらなる支援については、上司とは別に、より身近な先輩職員が指導や相談を受ける役割を担って新入職員をサポートする新採職員サポーター制度を導入したい。また、職場研修マニュアルを整備し、各課の研修指導主任の指導力強化を図りたい。3点目の能力開発のための職場外研修については、女性職員を自治大学校や市町村アカデミーに積極的に派遣し、将来の管理職として女性リーダーを養成するほか、政策形成能力をより強化するため、ゼミナールや研究グループの実施方法の見直しを進める。 なお、これらの計画の推進に当たっては、個々の職員の心の健康に十分留意しながら、随時学識経験者の人材育成アドバイザーによる研修を行い、適宜修正を加えながら、より効果的な研修体系を組んでいきたい。 ・平成25年度 入札契約制度の改正について・・・・・・・・・・溝口監理課長 資料番号7を見てほしい。 改正の概要だが、厳しい価格競争が続く建設業界において、公共工事の品質と企業の適正利益の確保を図るため、落札制限の対象範囲の拡大、最低制限価格の引き上げ、端数処理の見直しなどを行いたい。 1点目として、複数落札制限の対象範囲を拡大する。依然として厳しい価格競争が続き、落札者の偏りがAランク以外の比較的小さな工事でも見られることから、落札制限の対象範囲を拡大するものである。現在は、資料の現行の欄に記載のとおり、8,000万円以上の工事で、場所を問わず同時発注する場合と同一工区内で同一年度内に発注する場合については1業者1工事に受注を制限しているが、改正の欄に記載のとおり、1,000万円以上の工事で、同一工区内において同時発注する場合は受注を1工事に制限し、現に工事を施工中の場合は工事完了まで新たな受注ができないように制限する。また、学校施設では、夏休みなどの期間に工事が集中するため、同種工事を同時発注する場合に受注を1工事に制限する。なお、2億円以上の大規模工事は、複数落札の影響が大きいことから、同時発注する場合は受注を1工事に制限する。 2点目として、最低制限価格の端数を石川県に準拠して千円単位で丸める。土木工事を中心とした価格競争の激化に伴い、円単位での争いとなっていることから、落札制限の拡大とあわせ、端数を千円単位で丸めることにより、積算能力にたけた事業者への受注の偏りをなくし、受注機会の拡大につなげたい。 3点目として、最低制限価格を引き上げる。さきの総務常任委員会で報告したとおり、今年度の平均落札率は、昨年度を下回る率で推移している。低価格競争が続き、企業の利益確保が難しい状態にあり、また国が緊急経済対策として行う今回の大型補正工事でも適正な利益の確保が求められていることから、国が平成23年4月に品質確保のため引き上げた最低制限価格の算定式に一旦合わせた上で、緊急経済対策の強化のため、一般管理費を20%加算したものを本市の算定式としたい。具体的には、資料の改正の欄に記載のとおり、直接工事費に95%、共通仮設費に90%、現場管理費に80%、一般管理費に50%を掛けた4項目の合計額が最低制限価格及び総合評価方式で採用している調査基準価格となる。この結果、平均落札率も平成20年度以来続けてきた上昇基調を回復するものと考えている。 4点目として、総合評価方式の見直しを行う。現在本市で試行中の総合評価方式には、3通りの方式がある。企業と技術者の技術力及び技術提案で点数をつける簡易型Ⅰに対してバランスがとれて最も総合評価方式にふさわしいとの意見が多数あることから、簡易型Ⅰの拡大を図りたい。具体的には、土木・設備工事で1億円、建築工事で2億円と最も大きな工事について、これまで判断項目のうち2項目に該当すれば簡易型Ⅱ、3項目に該当すれば簡易型Ⅰとしていたものを、いずれの場合も簡易型Ⅰとするものである。この見直しにより、年度当たり3件程度であった簡易型Ⅰが10件程度増加すると見込んでいる。 5点目として、国の大型補正に関する技術者不足対策を実施する。今回の国の大型補正により、国・県・市とも多くの工事が発注され、主任技術者などの不足による入札不調が懸念されている。このため、国・県に準じて次のとおり対策を行いたい。1つ目として、主任技術者の兼任要件を緩和する。従来、一定規模以上の工事においては、近接工事以外の兼任を認めていないが、5キロメートル程度以内の関連工事の兼任を認める。これは東日本大震災での特例を全国に拡大するものである。2つ目として、現場代理人の常駐義務を緩和する。発注者との連絡体制が確保されていれば、二、三件程度の配置を認めるものである。3つ目として、監理技術者等の専任期間を仕様書等で明確化する。 6点目として、制度改正適用の時期だが、早期発注を実施するため、3月補正分に関して、議決後直ちに工事発注の公告を行い、4月中ごろには契約を締結したい。なお、4月も引き続き早期発注に努めたいと考えており、3月から4月にかけて早期発注予定の工事及び設計委託は119件、20億円程度を見込んでいる。また、早期発注の実効性をさらに高めるため、3月下旬に発注公告を行う大型補正関連工事から改正後の入札制度を適用したいと考えている。 ・金沢市外郭団体の新公益法人への移行について・・・・・・高村行政経営課長 資料番号8を見てほしい。 公益法人制度改革関連三法の施行に伴い、現行の財団法人及び社団法人については、施行から5年となることし11月30日までに新制度に基づく法人に移行する必要がある。これを受け、財団法人金沢市福祉サービス公社と財団法人金沢市水道サービス公社の2団体が4月1日に新公益法人への移行を予定している。移行後の団体の名称は、公益財団法人金沢市福祉サービス公社と公益財団法人金沢市水道サービス公社である。これまでに11団体が公益法人へ移行しており、今後は、財団法人金沢まちづくり財団の公益法人への10月の移行を目指して事務を進めていく。 | |
△[報告事項及びその他についての質問応答] | |
◆広田美代委員 新幹線開業プロモーション・イベント実施計画について聞く。 ①以前、金澤ふうライフとして、金沢に住んでもらう方向性を打ち出していたが、プロモーション・イベント実施計画には入っていないのはなぜか。 ②首都圏における総合的プロモーションの展開において、富裕層向け高級雑誌とあるが、どのような雑誌か。 ③これらのイベントの予算総額は幾らか。 | |
◎相川企画調整課長 ①カウントダウン・ミッションは、都心軸の再整備等の促進、定住促進への取り組み強化、プロモーションのさらなる強化、開業に向けた気運の醸成の4項目で構成されている。プロモーション・イベント実施計画は、そのうちのプロモーションのさらなる強化と開業に向けた気運の醸成の2項目に関して実施計画としてまとめたものである。金澤ふうライフについては、観光と定住促進の両面があるが、年度末までに取りまとめて情報を発信していきたい。 ②女性向けのファッション雑誌を含め、いろいろなところから人脈を通じて寄稿の条件を格安で提示してもらっている。さまざまな雑誌で金沢をPRしていきたい。 ③当初予算資料において、新幹線開業に向けた最終準備として記載したが、平成25年度は、64事業、約5億5,948万円である。 | |
◆広田美代委員 4項目のうちの一部のイベントで約5億6,000万である。金澤ふうライフでは観光よりもいっそ住んでもらうことにしたのかと思い、プロモーション・イベントではナイトカルチャーで何とか泊まってもらう方向に変えたのかと頭が混乱してきたが、同時並行でやるものだと理解した。ロゴマークはデザイン的にはすっきりしていいと思うが、「ちょっと、金沢まで。」では、またすぐ帰ってくるというイメージが浮かび、住んでほしいのか、泊まっていってほしいのか、ちょっと寄って帰ってほしいのか、整合性が図られていないのではないか。そして、多額のイベント費用をかけて、一体何がしたいのか。これだけの費用を使い、整合性が図られていないことをして、客が来なかったときのことを考えると恐ろしい。一本筋を通してやってほしい。 | |
◎相川企画調整課長 新幹線開業に向けたキャッチフレーズとロゴマークは、「ちょっと、金沢まで。」という表現で新幹線の最大の効果である時間的な短縮を表したものである。同時に、ストロー現象が危惧されることから、マイナスの要素を減らすことが最大の懸案事項だと思っている。その面から、時間短縮効果を活用して2つの地域での居住や金沢への定住を金澤ふうライフでアピールをしていきたい。また、多額の経費とのことだが、金沢の魅力を発信する上でも、金沢を知ってもらう上でも、新幹線開業の効果を最大限に発揮するために必要な事業と考えている。計画の策定を受け、今後、予算については年度ごとに議会の議決を得ながら、新たなものを盛り込み、効果的に実践していきたい。 | |
◆広田美代委員 新たにPRファンドが創設され、並行在来線については市民負担の増大が否めない。長年かけて、新幹線に総額幾ら使っているのか市民にわからなくなってきている。新幹線本体に幾ら使い、金箔を初め伝統工芸に幾ら使い、PRファンドで何に幾ら使い、そしてイベントで幾ら使うのかといったことが市民に見えることが必要であり、これだけやれば人が来るだろうと曖昧なまま進めないようにしてほしい。 金沢21世紀美術館の美術品収集だが、金沢ゆかりのものが多く、収集にいろいろな視点が盛り込まれたのかと思う。資料に価格交渉限度額の総計と記載があるが、限度額を決めてやっているのか、あるいは予算ありきでやっているのか。 | |
◎石蔵文化政策課長 金沢21世紀美術館の美術品購入については、今年度9,000万円の予算を計上している。収集委員会では、作品の収集方針に合っているかどうかによる購入の可否判断、海外の作品等もあることから購入の上限価格について決定し、その後に金沢21世紀美術館学芸課が交渉している。 | |
◆広田美代委員 もともと限度額を決めているということか。もう一度説明してほしい。 | |
◎河原歴史文化部長[兼]歴史遺産調査研究室長 予算の限度額ではなく、学芸課で一般の市場価格--過去に公立美術館等でどの程度の金額で同様の作品を購入したかということを丁寧に調査した上で妥当な水準の金額を設けており、それが価格交渉限度額である。作品個々に価格交渉限度額がある。 | |
◆広田美代委員 平成12年に策定した人材育成基本方針では、求められる職員像として、市民一人一人の幸せを願い住民や地域への貢献を最優先に考える、全体の奉仕者として意欲と情熱を持って職務に取り組むなど4項目があるが、新たな人材育成実行計画では、新たに求められる職員像を策定しているのか。 | |
◎太田職員課長 人材育成の基本的な方針は、金沢市職員憲章を原点としている。従来の人材育成基本方針で定めている求められる職員像については、今回変更していない。基本部分は変えずに、情勢の変化を受け、具体的な研修の内容や柱となるキーワードなどの方向性を見直したものである。 | |
◆広田美代委員 人材育成基本方針における市民一人一人の幸せを願い住民や地域に貢献する、あるいは全体の奉仕者としての意欲と情熱を持って職務に取り組むなどの方向性は、新たな人材育成実行計画のどこに盛り込まれているのか。昨今の厳しい経済環境により、生活保護受給者や多重債務者がふえている。アルコールやパチンコの依存症の増加も社会的問題となっている。本市ではそのための窓口をふやしていると思うが、私も保健師の経験上、人の生活に接して、それを変え、導いていく仕事は本当に大変なことだと思っている。この制度でこうすれば変えられるというものではなく、例えばDVにしても、その人のそれまでの背景や過去から背負っているものがあり、幅広い視点を持っていないと対応できない。それを何の視点もないまま窓口業務に従事することになるとメンタル面の疾患に陥る。生活支援課の職員は、1人当たり100件近くのケースワークに従事して大変な思いをしていると思うが、生活支援課に限らず、社会福祉の観点、人の生活に接して寄り添うことについては、自己啓発ではなく、憲法以下の制度に照らして市民をどう導いていくかという視点が必要だと思うが、そのような視点はどこに盛り込まれているのか。 | |
◎太田職員課長 今回提示したのは、新しい人材育成実行計画において、特にこれまでの計画に変えて新たに力を入れたい目玉の部分である。 職員の研修は多岐にわたっている。職員課が所管している職員研修所、あるいは消防局、企業局を初め各局の主管課が中心になって研修を実施している。もちろん、メーンは職員課の実施する市全体の研修体系だが、窓口応対などそれぞれの部局に応じた専門性を磨くための部局専門研修を実施している。講師を招聘して講義を行うことや、職員を専門研修や分科会等に派遣することもあわせて行っている。そのような基礎的な研修については、これまでどおり着実にやりながら、加えてこの間の情勢の変化に対応するためにこのようなことにさらに力を入れていきたいという趣旨である。 | |
◆広田美代委員 以前は生活支援課のケースワーカーの育成のために金沢大学から専門の教授を呼んで教育をしたと聞いているが、ぜひそういう取り組みにも力を入れてほしい。 人材育成アドバイザーとは、どのような方か。 | |
◎太田職員課長 平成24年度当初に交代があり、現在は金沢大学の長内准教授である。 | |
◆中西利雄委員 NHK金沢放送会館については、本会議でも論議があった。民有地を市が買い上げて、それを転売することには違和感がある。市長の答弁では、法律に基づいてやっているので何ら問題ないとのことだが、地権者やNHKとの協議はいつごろから始めたのか。 | |
◎相川企画調整課長 過去に、NHKが広坂の県庁跡地に移転するとの話があり、協議をしている。その後、広坂への移転を断念され、その際に市として駅西地区への高度集積を図る計画をしていたことから、移転候補地として駅西10ブロックを提示した経緯がある。それ以降、経済情勢やNHKの事情により進展がなかったが、今般、東日本大震災を受け、古くなった放送会館の移転改築を急ぐことから協議があり、今回の話につながった。 地権者との協議については、駅西の区画整理事業が終わった時点から、駅西10ブロックの高度利用を図るために勉強会を重ねてきた。先ほど説明したようにNHKの移転先として駅西を提示した経緯もあり、当初は再開発も含めて複合的なものができないか協議してきたが、単体での移転をという話があり、実際に具体的な協議に入ったのは今年度に入ってからである。価格の面も含めて今年度協議をして、現在に至った。 法的な面を含めて市が関与する理由だが、本来は民間の売買であるので、民間で行うのが筋だという委員の意見はもっともだが、実例として、これまでNHKの移転に関しては公有地の拡大の推進に関する法律により公有地の先行取得が認められている。また、市がこれまで協議をしてきた経緯を踏まえたものである。加えて、地区的に高度集積を図る地区であること、災害に関する緊急情報の発信を担う公共放送の使命を持っている点などを考慮し、同時にこれまで関与してきた経緯も踏まえ、今回の先行取得となった。 本会議でも説明したとおり、市として収益を上げることを考えているわけではなく、あくまでも間に立って先行取得し、以前から市が所有している保留地と合わせて売却するものである。 | |
◆中西利雄委員 民有地を買い上げて転売するのは、特定の団体に便宜を図っているとの誤解を招くのではないか。答弁のとおり過去に県庁跡地にNHKが移転をするとの話があったが、金沢市が強硬に反対した。議会ももちろん反対した。そのときの借りがあって便宜を図ったのではないかと言われても仕方がないのではないか。 | |
◎相川企画調整課長 決して便宜を図ったということではない。施設と団体が極めて公共性が高いことを前提にした用地の先行取得であり、売却だと理解してほしい。 | |
◆中西利雄委員 話がかみ合わない。民有地を金沢市が買い上げて、それを売却するわけである。あっせん手数料は発生しないので不動産業法には違反しないのだろうが、民業を圧迫することにならないか。 | |
◎相川企画調整課長 その懸念は理解した上で、あくまでも地権者の方々とNHKの移転を前提に協議してきた。まちづくりの視点で話を進めてきた。公共性の観点を含め、市の関与が法的に問題ないか確認して進めてきた。 | |
◆中西利雄委員 一昨日の本会議で海側幹線における消雪工事の質問があった。現在、地下水の採取は、企業、住宅、道路の別なく原則禁止されている。しかし、海側幹線の道路消雪計画では、具体的に市が4本の井戸を設置するとの答弁があった。市だからいいだろうという考えである。NHKの用地についても、公共性と言うが、同じ話ではないか。うがった見方をするが、地権者が市に売却するのは税金対策でないかと勘ぐられても仕方ないのではないか。具体的に、地権者の控除額は幾らになるのか。 | |
◎相川企画調整課長 公有地の拡大の推進に関する法律による先行取得については、税法で1,500万円の控除があり、地権者の方は、その控除の対象となる。 この用地取得は、まちづくりの観点から土地を集約するという前提に立っている。土地の高度利用というまちづくりの観点から、地権者の方々に対して個々に売却することを控えてほしいとお願いしてきた経緯がある。例えば、それぞれの地権者の方がいろいろなところへ売却することも可能だったが、まちづくりの視点で駅西10ブロックの高度利用を考えて実施したことを理解してほしい。 | |
◆中西利雄委員 課長の答弁に尽きると思う。NHK金沢放送局は、全国の放送局の中で一番古い建物らしく、それが移転することに私は特段反対しない。しかし、金沢市が民有地を購入し、1,500万円の税控除があるということなので、誤解を招くおそれがある。今後、先行取得する場合には十分気をつけてほしい。 | |
◎相川企画調整課長 指摘の件については、疑義のないようきちんと対応していきたい。今後も指摘を念頭に置きながら対応していく。 | |
◆中西利雄委員 金沢21世紀美術館の美術品収集について、資料番号5の49番だが、写真15点を819万円で購入している。これは、収集方針の①から③までのどれに該当して収集したものなのか。 | |
◎石蔵文化政策課長 ホンマタカシ氏のこの作品は、第24回木村伊兵衛賞を受賞し、同氏の名前が世に出る起点となった代表作で、主観的な視点等が色濃く残り、美術作品としてのアプローチも強く感じられる等の理由で、収集方針としては①の1980年以降に制作された新しい価値観を提案する作品に該当するものとして購入を認められたものである。 | |
◆中西利雄委員 恐らく新進気鋭の写真家かと思う。しかし、資料の写真には違和感を抱く。これはどのような理由で収集委員が勧めたものなのか。 | |
◎石蔵文化政策課長 収集の候補作品については、まず金沢21世紀美術館学芸課の調査に基づき原案を作成する。その後、収集委員会で作品収集方針に合っているかどうか、あるいは価格が適切かどうかを審議してもらう流れとなっている。したがって、原案をつくったのは金沢21世紀美術館の学芸員である。 | |
◆中西利雄委員 大変厳しい答弁である。私が問題にしたいのは作品名である。写真15点の中に「ラブホテル、幕張、千葉」という作品がある。金沢21世紀美術館には年間150万人の来場者があるが、その中には小中学生や高校生も含まれる。そのような場所に、この作品名はどうかと思う。 | |
◎石蔵文化政策課長 タイトルについての懸念は理解できるが、作品については作家の意思もある。タイトルも作家のホンマタカシ氏がつけたものである。何部複製するかという点まで交渉した上で購入しているものと認識しており、作者自身がこのようなタイトルを公表している以上、この作品名を使わざるを得ないと考えている。 | |
◆中西利雄委員 それでは、ミュージアムクルーズなどで金沢21世紀美術館に来館する小中学生には影響ないと解釈していいのか。 | |
◎石蔵文化政策課長 15点の写真については、プリント、額装をした上で納入される予定である。このタイトルだけがクローズアップされるとの懸念は理解できるので、展示に当たっては配慮するよう金沢21世紀美術館と協議したい。 | |
◆中西利雄委員 今後の収集には十分配慮してほしい。 収集に関連して、所管が違うかもしれないが、過去に「イコン」という作品があったと思う。キプロス共和国から金沢市に対して返還要求があったものである。私もまだ見たことはないが、「イコン」は現在どこで収蔵しているのか。 | |
◎谷総務局長 確認の上、報告する。 | |
○下沢広伸委員長 それでは、保留答弁とする。 | |
◆中西利雄委員 新聞で大々的に報じられた。キプロス共和国は、戦争によりトルコに取られた、取られたものがいつの間にか日本に渡った、あれはキプロスのものだから金沢市に返せという話だったと記憶している。どうなったのか調べておいてほしい。 新幹線開業プロモーション・イベント実施計画では、難解な言葉が使われている。ICTとある。Information and Communication Technologyの略称、情報通信技術とのことである。私は昨年、この委員会で市役所の書類は横文字が多過ぎると指摘した。そのとき、八田室長は、この分野の言葉は非常に難しいので、今後は注釈をつけるなどわかりやすいよう工夫したいと答弁したが、一向に改善されていないのではないか。 | |
◎相川企画調整課長 冊子を作成する際には、MICE、エージェント、ノベルティグッズなどの言葉に注釈をつける予定である。ICTについても、注釈をつけるなど工夫したい。 | |
◆中西利雄委員 このICTという言葉は新しい言葉とのことで、以前はITとされていたとのことである。しかし、プロモーション・イベント実施計画ではICTという言葉を使い、予算説明書ではITという言葉を使っている。市の中でもITとICTが混在しており、整合性がとれてないのではないか。 | |
◎相川企画調整課長 指摘はもっともである。整合性をもう一度点検し、横の連絡をとりながら、言葉の使い方を十分に研究した上で発表したい。 | |
◆中西利雄委員 横文字が多いことについては、先般の県議会でも問題提起されている。私はスマートフォンを全く使えないが、私のような人間にも適時適切にわかりやすく説明するような工夫が必要だと思う。横文字については今回で2度目の指摘なので、改めて決意のほどを聞かせてほしい。 | |
◎相川企画調整課長 以前にも指摘を受けたことは十分承知しており、改めて指摘を受けたことの重さを受けとめて、市民への情報の発信の際には、どなたにもわかりやすい発信を心がけていきたい。 | |
◎八田市長公室長 前回答弁したが、現在もこのような状態で申しわけない。 広報広聴課では、広報ディレクターに入ってもらい、わかりやすい広報を心がけている。まだ十分ではないが、しっかりと対応していきたい。 | |
◆広田美代委員 昨日の地元紙で、石川県の職員採用試験で性的指向を検査していたとの記事があった。教員と行政職の採用試験で、同性に引かれるか、女性として生まれたかったかなどの適性検査がされているとの内容である。新聞の調べでは、石川県、富山県、福井県、静岡市など13団体でMMPI--ミネソタ多重人格検査、あるいはその縮小版であるMINI-124を導入しているとのことだが、本市の採用試験ではこのような心理検査を導入していないか。 | |
◎太田職員課長 この検査の名称は知っているが、本市ではこれまで使ったことはない。採用試験に適性検査の項目はあるが、同性が好きかといった内容は含まれていない。その職務に関する基本的な能力があるかどうか、職務に前向きかどうか、対人関係で特に問題がないかといったことをチェックする適性検査を行っている。 | |
◆広田美代委員 性の多様性やマイノリティーを認める時代である。私の周りにもそのような方がおり、新聞を見て驚いてメールを送ってきた。市の職員については、この類の検査は使われていないとのことだが、石川県で採用された教員--市の小中学生の先生は、この試験を受けて採用されている。県の採用試験に引きずられないようお願いする。 代表質問でフェイスブックの質問があったが、「いいね!」の数も6,000を超え、人気がある。さまざまな情報があり楽しく読んでいるが、掲載される記事は、各課がこのイベントを紹介したいと載せているのか、それとも広報広聴課でこういうものを載せてみないかと働きかけているのか。 | |
◎藤井広報広聴課長 本市の公式フェイスブックは、部局横断の若手職員によるプロジェクトチームで運営しており、それぞれの職員の発案でイベントの紹介や制度のお知らせをしている。 | |
◆広田美代委員 先般目を通したが、住民負担に関する情報が一つも出ていない。今般、国民健康保険が市民に大きな影響をもたらす厳しい実態を周知する必要があるのではないか。医療費の高騰や高齢化で市の財政状況も逼迫している、国に再三国庫負担を要望しているということが見えてこない。国民健康保険、介護保険、生活保護がどう変わるかなどの市民の暮らしにかかわるような情報を、1日1回とは言わないが、意識して出してほしい。 | |
◎藤井広報広聴課長 貴重な指摘を受けた。プロジェクトチームのメンバーに伝え、住民に密接な、特に負担を生じるようなお知らせについても適時適切に発信するようにしたい。 | |
○下沢広伸委員長 オーケストラ・アンサンブル金沢の井上監督の北朝鮮への渡航に関して県議会で質問があった。本市でも公益財団法人石川県音楽文化振興事業団に出資をしているが、市に対して報告はあったのか。また、情報は入ってきているのか。 | |
◎石蔵文化政策課長 井上監督の訪朝については、新聞報道等で初めて知った。石川県音楽文化振興事業団から井上監督の訪朝に関する事実経過と事業団の対応、帰国後の監督の言葉等について事情を聞いたところである。 | |
○下沢広伸委員長 報道によれば、県に対しては本人や事業団からコメントがあったようだが、市は間接的な対応でいいのか。今定例会の冒頭で市議会として北朝鮮の核実験実施に抗議する決議を出していることを重視してほしい。 | |
◎河原歴史文化部長[兼]歴史遺産調査研究室長 指摘の件については、新聞報道で知り、事業団から早速事情を聞いたところである。9日まで井上監督が北朝鮮に行っており連絡がとれず、帰国後にインフルエンザにかかって都内で入院した経緯もある。事業団の専務理事が病院へ行って事情を聞き、きのう県議会等で報告したところまで聞いている。 井上監督の音楽家としての思いや考えは尊重されるべきだが、委員長の指摘のとおり市議会において全会一致で北朝鮮への抗議決議がなされるとともに、北朝鮮への国際的な批判が高まり、国から渡航自粛要請が出されている状況である。井上監督にはOEK音楽監督として慎重な判断をしてほしかったと事業団に申し入れたい。一方で、井上監督はこれまでOEKの発展に大きく貢献され、ラ・フォル・ジュルネ金沢の開催にも多大な尽力をされるなど、本市の音楽文化の振興発展にとても大切な方であると思っている。 | |
△[休憩] | |
△[再開] | |
△[議案の説明] ・平成25年度金沢市一般会計予算歳入について・・・・・・・・・松田財政課長 議案第1号平成25年度金沢市一般会計予算の歳入について当初予算説明書で説明する。 4ページ、1款市税だが、全体で765億1,241万円、平成24年度に比べ13億297万円、1.7%の増である。税額の算定については、地方財政計画や実績などを踏まえ、適正な計上に努めている。1項1目個人市民税は、年少扶養控除の廃止など税制改正の影響により1億3,000円余、0.5%の増である。2目法人市民税は、企業収益の改善により5億5,000万円余、6.7%の増である。2項1目固定資産税は、ほぼ前年並みの5,000万円余、0.2%の微増である。 5ページ、4項1目市たばこ税は、税率の変更に伴い5億6,000万円余、17.4%の増である。6項1目事業所税は、ほぼ前年並みの1,000万円余、0.7%の減である。 6ページ、7項1目都市計画税は、固定資産税と同様にほぼ前年並みである。 7ページ、2款地方譲与税、1項自動車重量譲与税は、道路延長と面積に応じて譲与されるもので、地方財政計画をもとに見込んでおり、5,900万円、6.6%の減である。3項地方揮発油譲与税は、地方財政計画を算出基礎として見込み、前年並みである。 8ページ、3款1項1目利子割交付金は、預金利子が前年を若干上回る見込みで、増となっている。 9ページ、4款1項1目配当割交付金は、株式等の配当収入が前年を上回る見込みで、増となっている。 10ページ、5款1項1目株式等譲渡所得割交付金は、株式等の譲渡益に対して譲渡所得割の3%が課税され、その5分の3が市町村に交付されるものである。 11ページ、6款1項1目ゴルフ場利用税交付金は、県が徴収するゴルフ場利用税の10分の7が交付されるものである。 12ページ、7款1項1目地方消費税交付金は、地方消費税の2分の1が交付されるものである。 13ページ、8款1項1目自動車取得税交付金は、県の自動車取得税の66.5%が交付されるものである。 14ページ、9款1項1目国有提供施設等所在市助成交付金は、自衛隊が使用する施設の固定資産税相当額が交付されるものである。 15ページ、10款1項1目地方特例交付金は、個人住民税の住宅ローン控除の実施に伴う減収額を補てんするものである。 16ページ、11款1項1目地方交付税は、総額159億円で、内訳は普通交付税が147億円、特別交付税が12億円である。地方公務員の給与費削減の影響や収入額の増などにより総額で21億3,000万円の減となった。国の財源不足の補てん措置として発行する臨時財政対策債と合わせた実質の交付税では248億円となり、19億3,000万円の減となった。 17ページ、12款1項1目交通安全対策特別交付金は、反則金が交通安全施設の整備財源として地元へ還元されるものである。 18ページ、13款以降は、主なもの、改正があったものを中心に説明する。13款分担金及び負担金、1項負担金、1目民生費負担金の老人保護措置費負担金は、向陽苑などの措置費の本人負担である。保育所運営費負担金、いわゆる保育料は、市民生活に配慮して15年連続の据え置きとし、市民負担の軽減に努めた。 19ページ、14款使用料及び手数料だが、1項1目総務使用料の金沢歌劇座使用料以降の項目は、主に施設の使用料である。 20ページ、4目農林水産業使用料の食肉流通センター使用料は、屠殺解体室の使用料などである。6目土木使用料の道路占用料は、電柱、地下埋設物等の占用料である。駅西広場駐車場使用料は、普通自動車及びバスの駐車場使用料である。 21ページ、市営住宅使用料は、収入を基本とし、住宅の規模等に応じて設定されるいわゆる家賃である。 22ページ、8目教育使用料の金沢21世紀美術館使用料は、コレクション展や特別展を企画し、その観覧料などを計上している。 24ページ、2項手数料、3目衛生手数料の薬局開設等許可申請手数料は、県からの権限移譲に伴い新設する薬局開設の許可の申請に対する審査手数料で、手数料条例の一部改正についてもあわせて諮っている。 25ページ、4目土木手数料の屋外広告物許可手数料は、広告板など屋外広告物の許可事務に係る手数料である。 26ページ、15款国庫支出金、1項国庫負担金、1目民生費国庫負担金の障害者自立支援給付費負担金は、給付費の2分の1を国が負担するものである。児童手当負担金は、中学校修了前の児童の養育者に支給されるものである。生活保護費負担金は、生活困窮者に対し最低限度の生活を保障する費用の一部を国が負担するものである。 27ページ、2項国庫補助金、1目総務費国庫補助金の地域の元気臨時交付金は、補正で説明したとおり、さきの国の補正予算において新たに創設されたもので、本庁舎耐震等整備事業の一般財源所要額の一部に充当するものである。 28ページ、3目衛生費国庫補助金、3節清掃費補助金の循環型社会形成推進交付金は、西部環境エネルギーセンター旧工場解体事業や次期埋立場建設事業に対する補助である。6目土木費国庫補助金、2節道路橋りょう費補助金の社会資本整備総合交付金は、お堀通りの無電柱化、才田橋の耐震補強、新幹線側道の整備などに対する補助である。 29ページ、地域連携推進事業費補助は、金沢外環状道路整備事業に対する補助である。4節都市計画費補助金の社会資本整備総合交付金は、城北市民運動公園の整備や駅西広場の再整備などに対する補助である。5節住宅費補助金の社会資本整備総合交付金は、光が丘住宅全面的改善事業など市営住宅の整備に対する補助である。地域の元気臨時交付金は、光が丘住宅の全面的改良の一般財源所要額の一部に充当するものである。 31ページ、16款県支出金、1項県負担金、1目民生費県負担金の障害者自立支援給付費負担金は、国庫負担金と同様に給付費の4分の1を県が負担するものである。後期高齢者医療保険基盤安定負担金は、低所得者に対する保険料軽減分の4分の3を県が負担するものである。児童手当負担金は、国負担金と同様に県負担分を計上している。2項県補助金、2目民生費県補助金の心身障害者医療助成費補助は、65歳未満の障害者の医療費本人負担分や65歳以上の障害者の医療費の一部負担金を県が助成するものである。介護基盤緊急整備等臨時特例事業費補助は、小規模特別養護老人ホームやグループホームの整備に対する補助である。 32ページ、保育所等緊急整備事業費補助は、県の安心こども基金を活用し、保育所の整備などを支援するものである。保育士等処遇改善臨時特例事業費補助は、同様に安心こども基金を活用し、保育士等の給与改善を支援するものである。4目労働費県補助金の緊急雇用創出事業費補助は、学卒未就職者就労支援事業など18事業の雇用創出に対する補助である。 34ページ、3項委託金、1目総務費委託金の県民税徴収委託金は、個人県民税の取扱費として交付されるものである。 35ページ、17款財産収入、1項財産運用収入、1目財産貸付収入の香林坊地下駐車場貸付料は、香林坊地下駐車場を運営する県民ふれあい公社より駐車場の貸付料として県・市同額を受け入れるものである。 36ページ、3目基金収入の北陸電力株式会社配当金は、市が保有する株式に対する配当金である。2項財産売払収入の1節土地建物等売払収入は、市有地の売却収入などである。 37ページ、18款寄附金は、福祉活動育成基金などの寄附金である。 38ページ、19款繰入金、2項基金繰入金、1目廃棄物処理施設整備積立基金繰入金は、戸室新保埋立場の施設改良費に充当するため、廃棄物処理施設整備積立基金を計画に沿って取り崩すものである。5目財政調整基金繰入金は、国家公務員に準じた地方公務員の給与費削減が地方交付税に反映されたことから、不足する財源を繰り入れるものである。 40ページ、21款諸収入、3項1目貸付金元利収入の機械工業構造改善事業貸付金元利収入は、石川県鉄工機電協会の機械設備貸付事業に資金を貸し付けるものである。 42ページ、6項4目雑入の心身障害者医療助成費還付金は、高額療養費に係る保険者からの還付金である。後期高齢者医療広域連合特別対策事業助成金は、はり、きゅう、マッサージ等の施術費の助成に対する県広域連合からの助成金である。 44ページ、環境エネルギーセンター売電収入は、環境エネルギーセンターで発生する余剰電力の北陸電力への売却収入である。災害廃棄物処理費負担金は、東日本大震災の災害廃棄物処理に係る岩手県からの負担金である。 45ページ、公共事業関連移転補償金は、新幹線側道整備に係る鉄道・運輸機構からの負担金である。 47ページ、スポーツ振興くじ助成金は、市民野球場改修工事などに対するものである。 48ページ、22款1項市債、1目総務債の緊急防災・減災事業債は、本庁舎耐震化推進費に充当するものである。その他一般単独事業債は、北陸新幹線建設費負担金などに充当するものである。3目衛生債のその他一般単独事業債は、森本及び犀川山間地域上水道整備事業等に充当するものである。一般廃棄物処理事業債は、西部環境エネルギーセンターの旧工場解体工事や次期廃棄物埋立場の建設工事に対して充当するものである。6目土木債、2節道路橋りょう債の公共事業等債は、新幹線側道整備事業や無電柱化事業等に充当するものである。地方道路等整備事業債は、道路整備事業に充当するものである。緊急防災・減災事業債は、才田橋等の耐震補強工事などに充当するものである。 49ページ、3節河川債の公共事業等債は、木曳川等の河川改修に充当するものである。4節港湾費の公共事業等債は、金沢港建設事業負担金に対して充当するものである。5節都市計画債の公共等事業債は、城北市民運動公園や金沢駅西広場再整備、西金沢駅周辺整備などに充当するものである。7目消防債の緊急防災・減災事業債は、南部地区防災拠点施設(仮称)や東部地区防災拠点広場(仮称)の整備事業などに充当するものである。11目臨時財政対策債は、地方交付税の一部が市債に振りかえられたものである。 | |
△[議案に対する質疑応答] | |
◆広田美代委員 ①今回の予算の目玉は、国の緊急経済対策に呼応した大型公共事業224億円であり、市債を充当しているが、今後の財政への影響はないのか。 ②市債は前年度比3.9%減となっているが、その理由を聞く。 | |
◎松田財政課長 ①今回の予算の大きな特徴は、市税全体での13億円の増である。また、地方交付税が減っているが、これは税収がふえると必然的に地方交付税が減るほか、地方公務員の給与費削減が地方交付税に反映されたことによる。一般会計の起債現在高については平成25年度末で前年度比50億円の減を見込むとともに、公債費については前年度比3億8,000万円の減としている。また、財政の健全化を判断する実質公債費比率は8.3%であり、平成24年度や平成23年度の数値を下回っており、財政の健全性は堅持できていると考えている。 ②国の経済対策を活用し、補助事業の割合が高まったことから国庫補助がふえ、それに伴い市債が減っている。 | |
◆広田美代委員 市債の減少の要因として、工事や事業の完了の影響はどれくらいあるのか。 | |
◎松田財政課長 事業が完了したものは、戸板小学校の建設事業を初め多くあるが、前年度とほぼ同額、若干上回る公共事業費を計上しており、事業の完了に伴って市債が減ったものではない。 以上 |