本日は、午前中は「集団的自衛権行使反対」と「消費税増税中止を求める」署名をもってご訪問。
午後は「小中一貫教育フォーラムin金沢」に参加。その後夜までまた署名をもってご訪問。という一日。
この「小中一貫教育フォーラム」について少しお話したい。
今まで、いろんなご講演やパネルディスカッションに出させていただいたけれど、
これほどしっくりこないものは久しぶりでした。
それは考え方にあわないとかそういうことではなく、金沢市以外の先進的な取り組み
をしている各パネリストの発表の中身とそれを裏付ける根拠の乏しさや子どもたち
への目線の位置、そして委員長のまとめ方。でもこれはわたしの学習・情報不足に
よるものかもしれなくて、もう少し熟考はしてみたい。
しっくりこなかった、もしくは疑問に残った点を次に述べたい。
●呉中央学園の先生の講演では、まずご自身が中学校の先生をしているときに
小中兼任をして小中一貫教育をすすめてほしいと言われ、小中かけもちで授業など
取り組んだり
双方の子どもたちや教師の話を聴いて、「小中の壁があると実感した」というの
だが、そもそも小学校と中学校の指導要領も違うし生活も違う、先生方のお互いの
見え方が違うのも当然である。
教育委員会に言われる通り、「集中一貫教育をすすめて成果が出た」
というのだが、結局の指標は「学力向上」であったり「他者と協力する」
ということ。9年間を系統的にとらえ行う教育がなぜ必要かがわからない。
そもそも彼女自身、小中の壁を最初から感じていなかったのではなかろうか・・
「小中一貫教育は目的ではありません」と何度も繰り返すが、最初にあたえられ
たミッションが「小中一貫教育をすすめること」だとご自身が物語っている。
と、彼女のことをどうとか言うわけではなく、国のモデル事業に手を挙げて
組織として取り組んだらこうなった。いいこともあった。という話なんだろう
か。
三条市の教育委員会の方の発言にはやや驚いた。
会場から「小中一貫教育をやってよかったと思うことはなんですか?」
という質問に、「なんでもそうですけど、やらされると言う感じでやったらだめで、
自分がやってやった!というのが大事」と・・
現場ではそんなにやらされ感が強いのでしょうか。
青森は三戸市の小中一貫校の視察でも感じましたが、「このままではどうしようも
ないからなにかやる」的な発想に近いのではないでしょうか。「このままでは」
というのが、統廃合もしなきゃ、いじめ問題自殺問題解決しなきゃ、学力テスト
でいい点とらせなきゃetc ということなのでしょうか。
まだわたしにはニュアンスがつかめていないかもしれません。
ただ、ここ金沢では小中連携を基礎とした歴史や地域の特性を生かしながら
進めている流れがあります。
それを流れだから小中一貫教育校にするとか、ましてや政治介入はとんでもない。
ただ、今回の座長をされ、金沢市の元小中一貫教育検討委員会の委員長
だった田中統治先生の発言で気になったのは→小中交流が金沢の城南中では
計3回のところ仙台市沖の学園では計10回。防災訓練もやっている。
城南中では「あいさつ運動」だけど仙台沖の学園では「ソーシャルスキル
トレーニング」としてカリキュラム化している。
など比較して、金沢にはっぱかけるような言葉。こんなこと普通は舞台上
に城南中の校長先生もいる中で言わないよね。と思って驚きました。
不思議な空気感。市民も来てもいいはずの場所だけど、あまりにも
「小中一貫教育」が目的になってしまっていて、子どもの成長や義務教育
としての基礎学力提供という部分も見えないのでした。
現場の方々ばかりでわかりきっているからなのかな。
今回のフォーラムの感想をぜひ、現場の先生方に聴いてみたいと思います。
もしたまたまこのブログを読んでいただき、あの会場に居合わせた方は
ご連絡いただけると幸いです。
わたしがまず必要だと思うのは、
子どもも教師も親もじっくり教育に向き合える時間と余裕の確保。
そのために、正規教員の増員と少人数学級。学力テスト至上主義
はやめること。そして小中連携ではいけないのか改めて考えること。
そして、国会で通ってしまいましたが、教育委員会への首長の介入権限
はとんでもない。