ブログみよみよ日記

駅西幼児相談室で起きた事故に関して

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昨日は総務常任委員会でした。

国会もたくさんの課題がありますが、金沢市でも現在多くの課題を抱えています。

わたしが、やりとりしたのは、主に3点。

まずは、駅西幼児相談室で起きた転落事故について、人事課から懲戒処分の報告がありました。この件については、事故によって現在もなお治療継続中のお子さまとそのご家族に対して改めてお見舞いもうしあげます。

7名の職員が減給や戒告という処分、そして山野市長と副市長も減給という報告がありました。

事案の概要として、今回市が報告したのは以下の文章です。

「平成30年1月23日、駅西福祉健康センター2階 駅西幼児相談室において、窓の鍵が施錠されていなかったため、窓が開き、窓際の棚の上で遊んでいた幼児(当時1歳7か月)が屋外に転落し負傷した。本事案は、建物を所管する駅西福祉健康センター所長が、窓のレバーに鍵を付ける工事を指示しておきながら、施錠されていることを確認しておらず、鍵の所在も幼児相談室の職員に伝えていなかったことや、駅西幼児相談室担当者も窓の施錠確認を目視中心で行っていたことが原因である。これらのことは、本来安全な市有施設に対する信用を傷つけ、市に対する信用失墜行為となることから、担当者と管理監督者の責任を問うものである。」

しかし、私たちも会派で視察を重ねましたが、鍵は最後の抜け穴であり、ヒューマンエラーのメカニズムにもある通り、それまでにもたくさんの抜け穴をくぐり抜け、重大事故へとつながってしまったのではないでしょうか。

ハード面については、次のような問題が考えられます。

まずは、①この幼児相談室は、八日市の保育園に隣接した施設から、この駅西保健福祉センターへと移転されました。八日市では1階部分であったものが、センターでは2階へとあがり、さらに、元々窓際はプレイランドの事務スペースとして利用されていたそうです。移転時に改修はしたものの、そもそもが幼児相談室の遊技スペースとして整備された建物でも場所でもないということがあります。

②改修の仕方にも問題がありました。窓際に棚を作ったのです。それも今回事件の発端となった、普通なら手の届かない高い窓の際に設置をしました。

③窓際の棚に登れるようなマットの配置がしてありました。マットやトランポリンなど大きな遊具が所狭しと置かれ、マットは棚に隣接して設置。棚の機能も失っていました。

こうして、鍵のかかっていない(かかっていると思い込んでいた)扉に子どもが、マットから棚へとあがることで手が届いてしまったのではないでしょうか。

さらに人の配置と言う点でも、保育士二人が常駐している相談室ですが、市の研修に1人が行っていて不在の中、1人で1組の親子を見ていた。そこに電話がかかり対応している間に起きたということです。

 

そこで、3月の代表質問ではわたしたちの会派からは次のような質問をしました。

「わが党市議団は、事故発生後、事故現場に出かけ、関係者からも状況をお聞きいたしました。この施設は、八日市にあったものをこの1月に駅西福祉健康センターの二階に移転したものです。二階の窓際に沿って棚が設置されました。その棚の手前に、子どもさんが遊ぶための分厚いマットが置かれました。その結果、このマットから簡単に棚の上にのぼることが可能でした。この棚が設置された結果、窓を開けるドアノブが子どもの手に触れる位置にありました。そのドアノブが施錠されていなかったため、ドアーが開き、転落事故へとつながったと思われます。ですから、施錠の管理だけでなく、窓に沿って棚を設置し、その棚にのぼれる位置にマットを置くなど安全上、問題があったと考えられます。したがって、この施設の構造的見直しを図ると共に、保育士を増やすなど管理運営の充実・改善を図るべきと考えます。市長の見解を伺います。  また、来月には「金沢広域救急センター」がこの駅西福祉健康センターの一階にオープンします。そのすぐ横には、二階への階段があります。二階では、こども広場があり、すぐ横に、エレベーターがあり、車いす用のボタンがちょうど子どもでも触れる位置にあります。複合的施設となっただけに、施設の点検・改善と人の配置など運営体制の見直しを図ることが必要です。市長から見解を伺うものです。」

それに対し市長からは次のような答弁がありました。

「事故が起きました幼児相談室については、乳幼児の保育や発達を専門としている大学の先生にもご助言を改めていただきまして、施設面としては窓を開かないように固定をする、窓際の収納棚を撤去し窓際でない壁面に設置をする、そういう改修工事を行うこととしています。また運営面におきましては、相談者の予約調整や電話応対などを担当する非常勤の保育士1人を追加配置をし、体制の強化を図ったところであります。今般の事故を受けまして、駅西福祉健康センターにおきましては、乳幼児が利用する場所を初め施設全体について安全性に関する緊急点検を行ったところであります。多くの乳幼児が利用する施設でもあります。森尾議員ご指摘のように、子供ですから決められた場所以外にも行く可能性もあります。安全性の確保について常に注意を図ってまいりたいと思います。」

 

ということで、ハード面と人の配置などソフト面の両面から改善がされました。

確認もしてきました。



窓の扉を固定。



窓際の棚を除去し、マットなども窓際から遠ざける。



階段にも転落防止ガラスが設置されていました。

 

ただ、まだ危ないなという場所も。



エレベータや階段がそばにあります。柵が設置されたということですか、隙間があります。こちらについても求めておきました。

 

 

しかし、駅西福祉健康センターの建物には、保健所や市民センター、プレイランド、福祉健康センター、介護施設、そして今年から幼児相談室、4月からは大手町にあった急病センターとさまざまな機能が配置されています。しかも、所管はそれぞれ別の局や課であり、今回の幼児相談室も施設自体はセンターの中にあったものの、運営は子ども総合相談センター(富樫プラザ内)というもので、二つの局にまたがっていました。

よって、公共施設の空いたスペースに本来の目的でないものを入れて、同居という形にすることが果たしてよいのかも問われなくてはならない課題です。



駅西福祉健康センター

 

この点についても、昨日の委員会で求めておきました。

今回、事故に遭われた方はもちろん、関わった職員のみなさんも辛い気持ちでいっぱいだと思います。しかし、事故はいろんな抜け穴をくぐり抜けて起きるというメカニズムを理解し、組織として、今後二度とこのようなことが起こらないように、わたしも議員としてチェックをしていきたいと思います。

 

 

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