金沢市は4月30日、ガス・発電事業の売却に向けて優先交渉権者である共同事業体と基本協定を締結しました。この協定は、共同事業体が新会社をおおむね1か月以内に新会社を設立し、5月31日までに法的拘束力のある売却の仮契約を締結することなどが盛り込まれています。
しかし、この共同事業体には東邦ガスが含まれています。
東邦ガスと言えば、中部電力や中部電力ミライズと共に、中部地区での電気料金やガス料金を下げないようにしていた独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査を受けています。このことが、4月14日の報道で明らかになり、23日の金沢市議会の建設企業常任委員会では複数の市議から売却のスケジュールの延期を求める声が相次ぎ、異例の5時間にわたる委員会が行われました。
しかし市側は、市が事業を譲渡するのは共同事業体が設立する新会社であって、東邦ガスとは別法人になることや、売却先企業の募集要項には、税金の滞納があった場合などに参加資格が停止されるなどの条件が示されていたがそれには当てはまらない、など理由をあげ、予定通りスケジュールを進めるとし、4月30日の協定に至ったのです。
そんな理由で市民の理解が得られるでしょうか。
先の報道で、市民の生活に直結するライフラインが自由化によって、大企業の儲けの道具とされ、市民は欺かれ続けていた疑いがあきらかになったのです。それが、自由化や民営化の本質とも言えますが。
その容疑をかけられている会社ではなく、その会社を含めた事業体だから進めてよいなんて理屈おかしすぎます。
5月4日を皮切りに、市民説明会が開かれます。市民のライフラインを守るため、そしてこれ以上、行政を歪めさせないためにもみなさんご参加ください。最初のご案内では、申し込みは締め切られていますが、23日の委員会にて前日までお申し込みができると答弁がありました。お電話でお願いします(画像参照)。
また、5月5日には、市民団体の緊急集会もあります。ぜひご参加ください。