11月2,3日は、県・国主催の原子力防災訓練でした。
地震で志賀原発の原子炉停止、外部電源も喪失、注水機能も喪失という全面緊急事態
を想定したものです。
2日はオフサイトセンターと5km県内の屋内退避の訓練の様子を観てきました。
これらが、オフサイトセンターの様子です。
今回は現場での説明はなく、事前の資料をたよりに様子を観ていました。
テレビ会議などはじめて行ったようでしたが、後日の報道では2町が参加できていなかっ
たことや、安倍首相の「緊急事態宣言」の音声が届いていなかったことなどわかりまし
た。当日は、聴こえないものなのかと思っていたのですが、トラブルだったのですね。
富来から船で避難するはずだった工程も、悪天候のため中止。
今回は車での移動に切り替えましたが、本番はどうなるのか・・
こちらは、屋内退避所です。
住民のみなさんもいらっしゃいました。
この緑色のカーテンは、鉛でできた放射線を遮蔽するためのカーテンです。
はじめて見ることができました。
明けて11月3日は、金沢市の訓練。
金沢市上空にも放射性プルームがやってきたという想定で実動訓練です。
ヨウ素剤の服用やモニタリング訓練が初めて行われました。
50km圏内の金沢市では、国の指針では防災計画もヨウ素剤の配備も義務付けられて
はいないところをこうしてやっているのは評価できると思います。
今回は、はじめてということで、手順や物品など確認が必要なところ、見直すべきところ
があったのではないかと思います。
ぜひ次にいかしていただきたいと思います。
そして、やはり原発を再稼働しないことが一番の安全であること、こうして訓練を積み重
ねれば重ねるほど実感します。
なぜなら、目に見えない放射性物質から身を守るのは、生半可な知識では難しいし、仮に
その知識を身に着けても、自治体の予算規模、人材、建物などなど考えだすと難しい
というのは現場のかたが一番わかっているのではないでしょうか。
そして訓練通りの想定で原発事故だけがシンプルに起きるはずもなく、福島原発事故がそ
うであったように、地震や津波、雪、寒さなどいろんな災害がミックスされるのが現実で
す。道路が寸断されたら、大雪だったらもうお手上げなわけです。
そして、5km圏内の人から逃げて、次は30km圏内なんて人がパズルのように動くはず
もありません。
訓練を否定しているわけではありません。再稼働しなくても、事故は起きますから必要で
す。ただ、あまりにも原発事故は他の自然災害と比べて人間が扱えるものではないことを
痛感せざるを得ないということです。
国民世論が示している通り、原発が廃炉に向かうようがんばりたいと思います。