本日は、貴重なお話に出会いました。
お話は、わたしが入っている平和サークル「むぎわらぼうし」にて。
ツダケンさん(愛称)という学校の先生から、沖縄で何年にもわたり聴いてきた「集団
自決」の体験談をどのように生徒に語ってきたか、そして今の教科書採択や教育につい
て、聴かせていただいたものです。
14歳の子どもに授業をするようにとおっしゃり始まった、1時間半。
あっという間でした。先生は何度も涙ぐんでいました。
こんな授業だったらさぞ楽しいし、胸が熱くなるだろうな。
改めて、沖縄の痛ましい戦争の歴史と今の教育の現状を学びました。
先生のおっしゃったことで印象的だったのは、
・集団自決については戦後、沖縄の方はみんな知っていることだったけれど、口には
しなかった。けれど、ここ数年教科書で「日本軍の強制」が問われだし、真実が消され
ていく危機感から、生き残った方々が話し始めた。
・当時の惨劇を体験した方々は、自分に、歴史の真実を語り継いでほしいという思いで
語ってくれた。すでに亡くなっている方もいる。その思いに応えたい。
・しかし、教育は洗脳であってはならない。私見は言わず、事実と生き残りの方の証言
をそのまま、子どもに伝える。読ませることを行っている。
・しかし、教育に政治が介入する現状がある。若い先生に、教育は真実を伝えること
が大事であることを伝えたい。
・集団自決は、「日本軍の強制か」というよりも、「当時の国は、いざとなったら国民
に死ぬことを要求していた」のではないかと感じる。
現地で、直接、お話を聴き、教育とはなにかを考えながら、日々実践している方の
生きざまを真のあたりにしました。今の教育に求められる姿だと感じました。
安倍政権がすすめている教育への政治介入に対して、
現場のこうした取り組みと、私たち市民や議会がしっかり声をあげなくては、真実が教
科書などを通して真実として伝えられなくなります。
国際的な理解から、日本だけが孤立していく危機を感じます。
金沢でも、教育基本法や学習指導要領、教科書採択基準の改悪を受け、次々に方針が
変わり、現場での対応もせまられています。
議会でも、「はだしのげん」への否定的な質問や、「教科書採択」に政治が
介入するような質問が出されたり、「慰安婦などの新たな談話を求める」意見書など
が可決されたりしています。
しかし、どれも根拠が乏しく、史実にもとづかない説明ばかり。
それがまかり通るのだから本当に心配です。
みなさんとともに、真実を伝える教育の役割を見つめなおし、声をあげていきたいと思
います。