本日は連合審査会でした。
5つの常任委員会が一堂に会し、予算審議をします。
わたしは以下の点で質問。
1金沢美術工芸大学と市内大学生への支援について
金沢美術工芸大学を初め、学生生活の実態について
具体的な支援策について
高い学費と奨学金制度について
2家庭ごみ有料化について
ふれあい収集について
不適正排出対策について
有料化ありきではなく、やるべきことについて
質問と答弁は以下の通りです。
また、大学のところで力が入りすぎて、ごみ有料化の「不適正排出対策」については触れられませんでしたm--m
連合審査会 広田みよ
目次
◎金沢美術工芸大学と市内大学生の支援について
1.美大や金大など本市の学生の実態について
[広田]
日本共産党市議員団の一員として質問いたします。
まず、大学生の支援についてです。
石川は人口あたりの大学数が全国で2位と多く、本市内には、本市が創設した金沢美術工芸大学をはじめ、9つの大学・短大が存在し、およそ18000人もの学生のみなさんが通学し、学び、生活をしています。
よって市長は、これまでの議会やさまざまな意見表明の場で「学都金沢」を掲げてきました。
しかし、金沢美術工芸大学の学生をはじめ、本市で学ぶ大学生が、「学都金沢」にふさわしく、豊かにくらし学んでいるのか、また本市として支援はできないのか質問いたします。
●全国中退理由
市長!大学生がおかれた経済状況は非常に厳しい状況です。
文部科学省の平成26年の調査によれば、24年度の全国大学生の中途退学が全学生の2.7%のおよそ8万人にのぼります。その原因を「経済的理由」と答えた学生が20.4%、で、第1位であるという結果です。
あわせて休学の理由も「経済的理由」が1位という結果で、71%の大学が前回調査にくらべて経済的支援に関する学生の相談数が増加していると回答しています。
●金沢美大生
ところで、本市が創設した金沢美大には、726名の学生・院生が学び、本市の新年度予算には約9億円の運営交付金が予算計上されています。その中で学生への支援として、経済的な理由などで受けることのできる授業料減免制度が含まれています。
今年度の受理件数は何名で、5年前と比べて推移はどうなっているのか、あきらかにしてください。
[総務局長]
美大の授業料減免者数は、平成27年度は67名、平成22年度は33名で5年前と比較して34名の増加となっています。
[広田]
平成22年の33件から平成27年の67件まで増えているというのが現状で、美大生の中でも経済的な変化が深刻に現われています。
●金沢大学生
また、本市でおよそ9000人が学ぶ金沢大学の学生についてみると、一か月の平均収入11万円のうち下宿生などに対する親御さん等からの仕送りが減っています。
仕送りは、この10年で2割近く減少し、それを補う形で奨学金が2割、アルバイトが3割伸びています。仕送りは、10万円未満が64%であり、そのうちゼロ~5.5万円未満が36.7%もしめています。なんらかの奨学金を受給している学生は36%に上りますが、卒業後利息を含めて変換しなければならず、大きな不安を抱えているのが現状です。アルバイトが増えれば、本分の勉学や研究にも差し支えますし、試験や卒論がはじまれば本当に大変だと聞きます。
一方、支出を見ても、この10年、学生はつつましい生活になってきており、食費は下宿生だと一日あたり700円で、一般単身世帯1300円から見ると600円の差があります。
市長!本市の美大生をはじめ、大学生のこの厳しい実態をいかがお感じになりますか?
[市長]
さまざまな事情があるかと思います。それぞれのご家庭の経済事情からご指摘ありましたように、学業との両立に苦慮している学生さんがいらっしゃる、しかも増えていらっしゃるということに憂慮しているところです。
[広田]
全国的に見ても、そしてわが市を見ても、学生は大変な状況にあると。市長も、ぜひ支援を行うべきと考えます。
具体的に伺いたいと思います。
2.学生への支援について
●金沢美大
- 授業料減免
まずは金沢美大についてですが、授業料の減免制度については、27年度13名の学生が申請したのに受けられていないと聞いています。
もっと枠を広げて、こういうぎりぎりのところなのかもしれませんが、救うことはできないのでしょうか?
[総務局長]
金沢美術工芸大学の授業料減免につきましては、これまでも生活保護世帯など、経済的な理由により、授業料の納付が困難な学生を対象に、減免等に関する要項にもとづき補助を行っており、今のところ制度の拡充は考えていません。
[広田]
全国の国立大学を見ても、本市の美術工芸大学を見ても、なかなか制度の基準というのが曖昧で、もしかしたら財源の枠によるのかなと思います。ぜひ、困っている学生さんを財源を充実することで救えるのであれば、枠を広げることもご検討いただきたいと思います。
- 作品制作支援
そして、美大は特に、作品制作などにとても費用がかかります。材料費を買うために食費を切り詰めたり、2つ3つのバイトをかけもちでやっていたという学生もいますし、制作した作品を置くための場所が無いため、何人かの学生が、共同でアパートを借りるなどの負担もあるとも聞いています。
保護者などによる支援策もあるように聞いていますが、本市としてなにか検討をされるよう求めたいと思いますがいかがですか?
[総務局長]
これまで保護者会が個人やグループで発表するデザイン等の展覧会に利用する経費を一部支援しているところでありまして、作品制作への市としての支援に関しましては、他の芸術系大学でも行われていませんことから、今のところ支援は考えておりません。
[広田]
学生さんが展覧会の作品を展示する際、保護者のみなさんからプールされたお金を使って支援をするということを伺っています。しかし、その展覧会までにこぎつけない学生がもしかしたらいるかもしれない、ということをぜひ考慮いただきたいですし、この保護者負担が4年間で6万円が一律集められているということからすれば、経済的に余裕のない保護者世帯も含まれてくると思いますので、それはイコール学生さんへの負担につながります。仕送りの減額にもつながるということと、この制度がどうあるべきかを、お考えいただきたいと思います。
- 夕食支援
そして市長!制作は深夜に及ぶことが多く、時間もないので菓子パンやコンビニ弁当、缶コーヒーなどで過ごしている人もいるそうです。お昼時間しかやっていない食堂を夜の時間帯も開いて、安くて健康的な食事を提供されることも検討されたらいかがでしょうか。
[総務局長]
学生が安くて良好な食事を取りますことは、大切なことではございますが、授業終了後に食堂を開くことは、利用予定者数ですとか採算性の面で課題もございますことから、今のところ考えてはいません。
[広田]
何度もくり返しますが、ここは学都金沢、金沢市が創設した工芸大学で、ぜひ夜、お腹をすかして制作することのないよう、ぜひ豊かな気持ちと腹持ちで作品に望めるようお願いしたいと思います。
●金沢大学など
次は視点を変えて、金沢大学などの他の学生さんも含む支援について伺います。
- 交通支援
何人かの学生さんからお話を伺ったところ、経済的支援はもちろんですが、本市行政に対しては、郊外に大学があることへのご苦労や支援を求める声が多く聞かれました。
特に交通に関してです。
学生は車をもってない方が多く、移動はバスや自転車です。しかし金沢ですから、天気が悪ければ自転車にも乗れません。それだけに公共交通の充実を求める要望が多くなっています。
具体的には、朝の通学時の公共バスについて、雨や雪が降るときなどは、乗客数が増えるため、公共交通の方でも増便はしているのかもしれませんが、乗りたくても乗れないとのこと。
また、バスは定期を購入すれば学割が使えますが、例えば金沢大学から旭町は1か月7560円と結構高いものです。
学生さんも市民ですから、その移動権を保障するのは本市の責務です。
まずは、北鉄バスと連携をして朝の通学の時間帯のバスの充実をはかることを求めますがいかがですか? また、角間坂の下から大学までの坂だけでもシャトルバスを走らせる工夫はできないものでしょうか? 併せて伺います。
[都市政策局長]
北陸鉄道では、大学を基地としたバス路線の設置や学生に配慮した時間帯での運行につきまして、バスの運行の充実をはかってきているところです。本市周辺には多数の大学が立地しておりまして、シャトル便のバス運行については、雨天時や朝夕の通勤時間帯に集中することもありまして、車両や運転手の確保など解決すべき課題は多いと考えています。
[広田]
もうひとつ、先ほど言いました通学のために購入する「バス定期」に対して、何らかの財政支援はできないか伺います。
[都市政策局長]
通学定期につきましては、平成18年度から25年度まで、本市の仲介により北陸鉄道と金沢大学とが連携して企業目標を設定した上でバス料金を割安にする運行実験を致しました。その結果、一定の需要が見込まれることが確認されましたので、北陸鉄道が学生向けに4ヶ月定期で1回あたり100円程度になるような定期券を発行しまして通学や買い物に資するようにしたところです。今のところ通学定期の支援は考えていません。
[広田]
確かに北鉄バスと金沢大学が連携して、運行実験したということは聞いておりますが、若松から街の方からになると割高になるということもあります。先ほどの朝の通学時間の問題についても、現状、授業やテストに遅れないかヒヤヒヤしていると聞きます。ぜひ引き続き調査していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
[都市政策局長]
金沢市内のバス路線に、それぞれの各種事情がおありになろうかと思います。バス路線の再編の中で、いろいろなご事情については推察していただきたいと思います。
[広田]
いろんな事情があるのでしょうが、基本的にバスに乗って大学に行けないそれが学都金沢かと思うわけです!
また、本市は24年度、「学生のまち市民交流館」をつくり、街中に学生をよび協働をはかる取り組みをおこなっていますが、学生に聴くと、バス代も高いのでほとんど街中には行かないという声があります。県外からきて今度2年生になる学生はこの1年間まちに出るのは月に1度くらい、とのこと。兼六園には友人が来たので3年生になって初めて行ったと聞きます。バス代を調べてみたところ、若松―香林坊間 300円、往復で600円です。金大―香林坊だと360円、往復で720円です。学生の一日の食費が700円ですから、むずかしい選択です。これでは、せっかく県外から金沢に来たのに、金沢の魅力を感じることもできません。
学生が安心して学び、金沢のまちと文化に触れることができるよう、無料の回数券などなんらかの交通支援が必要ではないでしょうか。見解を伺います。
[都市政策局長]
学生の方々に対するバス料金のことですけれども、これまで平成24年度には、夜間のバスにおいて学生を含む利用者について調査をし、金沢駅からまちなかを経由して若松に至る深夜便の運行などを実施させていただいているところです。学生の方々にとりましては、学生のまちかなざわ推進協の活動に参加していただいたり、新入生については、兼六園などの文化施設の利用をさせていただくパスポートの発行を通じての支援などを行っています。いろんな施策を通じて、まちなかに出かける機会を増やしていただければと思いますが、学生の方に特化したバス料金の支援については、今のところ考えてはいません。
[広田]
平成22年に夜間バスのモデル実験をしたことは知っています。学生には夜のバスに無料に乗れるというような取り組みだったのですが、周知が進んでうまくいくなという頃に、なくなってしまった。路線だけが残り、普通の料金でしか乗れない、しかも学生限定でもない、というものに変わってしまったという経過があるように私も議事録を読んで知っています。 それはおそらく、局長が言われた学生だけに特化できない、不公平ではないかということかと思います。
が、私はあえて、学生だからこそ行うべきではないかということを確認したい。学生の本分は勉強です。稼ぐ人ではありません。そして金沢は学都金沢として、学生を街に呼び、交流し、市民と関わってほしいという目的があるなら、私は学生に特化して交通を無料にする取り組みは、あってしかるべきと考えますが市長の見解を伺います。
[市長]
先ほど、局長が申し上げた通りです。
[広田]
私は、金沢はせっかくのチャンスだと思うんですよね。UJIターン、学生の定着、学生だからできる取り組みを行うべき、と申し上げて、次の質問に移ります。
3.学費が高い
●学費
さて、日本の学生が経済的に深刻な状況は、やはり学費が高いということが挙げられます。パネルをごらんください。
国立大の平均では学費が54万円、入学金が28万であわせて82万円、私立だと学費が86万円、入学料などあわせて131万円を初年度には大学に支払うわけです。しかも、この大学の学費は年々値上がりをし、この20年で2倍近くとなっています。
ここに居られるみなさんは、もしかしたらお子さんが大学生という方が居られるかもしれませんが、ご自身の時と比べてどうかということに、愕然としておられるのではないでしょうか。
国立大の平均では学費が54万円、入学金が28万であわせて82万円、私立だと学費が86万円、入学料などあわせて131万円を初年度には大学に支払うわけです。しかも、この大学の学費は年々値上がりをし、この20年で2倍近くとなっています。
では、世界ではどうかと言うと、大学初年度の納付金でくらべると、アメリカは州立で61万円、フランスは2.4万円、フィンランドやドイツは無償です。
日本は大学ごとに授業料の減免制度もありますが、受け入れ枠が決まっており、母子家庭であっても対象にならないこともあるきびしいものです。
市長、こうした諸外国の例と比べて日本の学費や入学料は高く、本市の大学生にも深刻な影響を与えている現状をどう思いますか?
[市長]
今、お話いただいたように、大学の授業料の水準は比較的高いと、私も承知しているところです。ただ、それぞれ国の事情により決められたもので、その水準というものは決まってくると思っています。各大学におきまして、学生の個別の事情に応じて、お話あったように、授業料の減免を行いながら、経済的負担の軽減をはかっていると認識しています。
●運営交付金の削減
また、日本の学費が引き上げられた理由はあきらかです。
国立大学を支える運営費交付金は、大学が法人化して12年間で12%、1470億円も大幅削減されています。さらに財務省は、毎年1%削減させ、あとは自助努力で賄えという方針です。
全国36の国立大学の学長などから「壊滅的な機能不全に陥る」と批判や、学費がさらに値上がりするのではないか、と心配の声があがっています。
この1%の削減は来年度は実行しないものの、
文部科学省は先日9日、運営費交付金の一部について大学ごとに差をつける制度により、ご当地金沢大学は残念ながら、2割ほど減額され、金沢大学の職員や学生からも批判の声があがっています。
この運営交付金について削減の方向性や、大学ごとに差をつけるようなやり方については許されるものではありません。本市は、金沢美術工芸大学へ交付金を出していますが、このような方向性をもっているのかあきらかにしてください。
[財政課長]
平成22年度に公立大学法人に移行して以降、金沢美術工芸大学への運営交付金の減額は行っておりません。開学70周年記念事業の実施など、必要があればそれに応じて増額していくことになります。
[広田]
国に対して運営交付金を削減しないよう求めてほしいですし、金沢美大でも学費を引き下げるくらい交付金を増やしてほしいと思います。
●奨学金が対応していない
では、この高い学費を補うためのひとつに日本学生支援機構の奨学金制度がありますが、利息つきの貸付型がほとんどです。美大生では、学部生で4割、院生になると5割の方がこの制度を受けています。
しかし、貸付なので、卒業と同時に平均300万円以上、場合によると500万円、1000万円という借金を背負います。わたしもそうですが、大学出身の知人のほとんどはこの奨学金の返済に大変苦労しています。結婚したいけど、二人の返済をあわせると5,600万円となり、結婚に踏み切れないという方もいますし、年収200万円のワーキングプアが1000万人以上と言われている時代、払いたくても払えない現実もあります。滞納した場合、その取り立てが厳しく、一日でも滞納を送れると督促の電話がかかり、3か月滞納するとブラックリストにのってしまう。これでは、奨学金というよりローンであることは明らかです。受給をためらうという事例もでています。
ご存知と思いますが、日本は、OECD加盟34カ国の中で唯一、学費無償も給付制奨学金もない国です。
金沢市議会でも昨年12月議会で奨学金制度の充実を求める意見書が全会一致で国へ届けられました。
市長、早急に安心して使える給付型の奨学金制度を創設するべきと、学都金沢の首長として国に求めるべきですがいかがですか。
また、本市単独の給付型奨学金を創設する考えはありませんか。
[市長]
私も議員と同じように、学生時代、奨学金をもらっていまして、卒業した後も後輩たちのためにも返すのが当然との思いで返してきました。だからといって、だからといって、今の学生さんたちに考え方がそのまま当てはまるとは思っていませんけれども、ただ、今先ほどおっしゃいました意見書もあります。今、国会においても無利子対応であったりとか、奨学生本人の所得に連動した返還方法を選択できる制度の導入を検討しているということを、お聞きしていますので、その動向を注視していきたいと思っています。本市独自に給付型奨学金を設けることは考えていません。
[広田]
国の方でもたしかに審議がされていますが、所得連動型の返済方式というものは、所得ゼロでも返さないといけないという批判が出ていたり、給付型になかなか踏み切ろうとしない姿勢が見えています。金沢市議会でも意見が上がりましたし、市長もこの思いを共有するのであれば、金沢市として給付型奨学金の創設を求めていただきたいと思います。
4.まとめ
これまで使用させていただいた金沢大学学生生協さんの調査によると、「日本の未来は明るいか?」という質問に対し、思う学生は34%、日本の未来は明るいと思わない学生は63.6%という結果です。非常に残念だと思いませんか?
学生は、自分やまわりの現状を通して、そこで感じる不安を日本の姿に投影していると思われます。この不安感を取り除くことがまず求められます。
経済的な問題や不安要素は若者たちの生き方と生活に影響します。本市も県も、学生のみなさんがこの地で生活し定着されることや各方面で活躍されることをビジョンとして打ち出しています。で、あるならば、知や文化の拠点で学ぶ学生が安心して、学都としてまた文化都市としての本市で学び成長できるよう支援していくことがなにより大切だと考えます。厳しい現実を直視しながら、若者たちが自らの夢と希望をもって歩んでいかれることを期待するとともに、本市が、若者たちに希望が見えるまちとして発展していくよう私なりに力をそそいでいきたいと思います。
◎家庭ごみの有料化について
次はごみの有料化についてです。
市長が家庭ごみの有料化を提案した、昨年3月から1年が経ちました。
結果、市民の理解を得ることはできませんでした。
しかし、私自身も多くの場でごみについて市民のみなさんのお声を聴かせていただき、改めて、ごみ有料化以前に、解決すべきこと、やるべきことがあることがわかりましたのでお聞きします。
1.ふれあい収集について
そこで、まずふれあい収集ですが、これはどの地域へ行っても要望が多いものです。
ご高齢の方や障害をお持ちの方で、ご自分でごみを出せない方へ個別収集するというものです。
この間、市民からの要望を受け、本議会でもたびたびとりあげられてきました。その声が実り、ふれあい収集実施検討会なるものが開かれ提言が出されたかと思います。
まず、提言の内容をあきらかにしてください。
[環境局長]
検討委員会では、高齢者や障害者のうち、地域での共助が受けられない方々を対象にしたごみの個別収集制度を構築していく必要があるとの提言を頂いています。
[広田]
ここにその提言書を持っています。25・26年度と7回に渡って関係者の方々で話し合ってきたもので、最後にこう書いてある。「実施時期や収集体制について行政において、充分に検討し制度を構築したい。」なぜ止まっているのか疑問なんですけれども、有料化を優先させて議論がストップしてしまったのではないですか?私は、市民と議会がこれについて、これまで求めてきたものですし、ぜひ真摯に取り組んでいただきたい。すぐにこれを実施するように、行政として動き出していただきたいがいかがですか?
[環境局長]
ふれあい収集を実施するためには、事前に地域の事情に精通した地域の社会福祉協議会や民生委員の方と連携し、対象世帯を把握する必要があり、時間も要することから、まずはモデル地区を設け、課題を検証しながら段階的に実施区域を拡大していくこととしています。
[広田]
ぜひモデル地域を指定していただいて、すぐに動き出していただきたい! いかがでしょうか?
[環境局長]
対象世帯の決定に時間がかかること、また想定外の問題も発生する可能性もあることから、充分検討した上で実施する予定でございます。
[広田]
提言書が出たのが、25、26年度と検討会を重ねて去年27年の3月、これは市長がごみの有料化を提案した時と同じです。1年あったわけですから、いろんな検討ができたはずです。市は、ごみの有料化の議論を先行させて、このふれあい収集の議論を進めてきたのではないかと残念です。今、市民が求めているのは「ふれあい収集」です。ぜひすぐに行っていただくよう求めます!
2.ほかにやるべきことがある。
私はこの間、有料化について反対を申し上げてきましたけども、
最後に、有料化しなくてもごみを減らせる提案をしたいと思います。
写真を見てください。→写真提示 これは金沢市内で今年に入って撮ったものです。
市長、これを見てどう思いますか?
[市長]
段ボールも古新聞、古雑誌等々は資源であります。その資源が有効に使われることが大切だと思っています。そうすることによって、ごみの減量化にもつながっていくことでもありますので、家庭ごみの有料化について、ご理解をいただけるように引き続き努力してまいります。
[広田]
市長はわかっていて、そういうお答えをしたんだと思いますが、
この写真には問題点が含まれています。
あきらかに燃えるごみの日なのに、なぜきか新聞紙や段ボールが捨てられているんです。私、こういう実態がなぜ起こったか聞き取りをしたんですが、大きく2つ理由があります。ひとつは、燃やすごみに出しても資源に利用されるのではないかという誤解です。もうひとつは、資源に出したいけれどもこういう日に出しているという、この2つの問題を解消すれば、燃える日に出されてしまった資源はちゃんと資源になって資源化率の向上に寄与するわけです。
金沢市は古紙回収のモデル事業をやっています。去年10月からこの2月まで10地区で合わせて6,297kgの古紙の回収ができている。10地区でこれだけできているわけですから、ぜひ全域に広げていただきたいと思いますが、いかがですか。
[市長]
モデル地区でアンケートも行っていますが、アンケートから92%の方が今後も期待する、継続を希望するということです。有料化に合わせてこうした古紙分別収集事業についても、積極的に進めていきたいと思います。そのことによって、古紙の資源化向上につなげていきたいと思います。先ほど誤解という表現がありましたが、そのことについても説明会でていねいな説明をくり返すことによって、誤解の払拭をはかっていきたいと思っています。
[広田]
今言われたアンケートで92%が期待する、継続を希望するということで、ぜひこの取り組みを広げて、有料化ではない、ごみの資源化を進めていただきたいと思います。
わたしも有料化の白紙撤回を求めて引き続きがんばる決意を申し上げて質問を終わります。
以下、時間が足りずに割愛した部分↓
不適正廃出対策について
つぎに、不適正排出についてです。町会のごみステーションなどに持ち込まれる不適正排出については、どの地域へ行っても町の役員さんや住民のみなさんが頭を抱えていらっしゃる問題です。
それについて本市はどう考えていますか?
A―
家庭ごみ有料化の導入は、不適正排出対策や不法投棄問題を解決するどころか、あらたな問題を生み出しかねません。どう考えますか?
A―
もちろん不適正排出対策は市の責任においてやっていただかなくてはなりません。しかし、有料化をして、さらに労力と多額の予算を使うよりも、先にやるべきことがあるのではないですか?
今回、240万円の市民への説明のための予算と、3名の増員を行います。
これは、有料化ではなく、減量化資源化のために振り向けるべきです。
関連投稿