本日は、金沢市の小動物管理センター(保健所管轄)が行った「猫の譲渡会」を視察して
きました。
こちらは、先月の市民福祉常任委員会で実施のご報告があったものです。
金沢市には「犬猫の里親制度」があり、里親登録をしていただいた方と犬猫をマッチング
していく仕組みがありますが、今回のように複数の里親さんと数頭の猫を引き合わせて
譲渡するというのは初めての試みだそうです。
初めてということで視察への思いが涌きましたし、もともと我が家にも知人からの紹介
で野良猫を引き取った経緯もあり、また日々の相談の中には野良猫に関するものも多く、
課題として認識をしていたということもあり参加しました。
15組までの募集枠でしたが、6組の里親さんが来られました。
小動物管理センターの職員さんによる講習が行われたあと、お見合い、抽選会、譲渡手続
きという流れでした。
抽選会では特定の猫に人気が集中したらどうなるのだろうとか心配をしていましたが、抽
選は1頭のみ。外れた方も第二希望で決まりました。
こちらが猫たち。
中には緊張している猫もいましたけれど、収容してからの職員のみなさんの献身的な飼育
でほとんどの猫がすでに飼われているかのように人間に慣れていました。
まだ決まっていない猫たちは引き続き里親を探していくそうです。
今回このように多数の猫たちがお目見えしたのはやはり繁殖期で空き家などにたくさんの
猫が生まれ、住みついていたということで、地域からもご相談があったようです。
しかしここ数年で見れば、犬も猫も収容件数および殺処分件数とも減ってきているのが実
態です。
猫で見れば5年前の平成22年度は、負傷、引取、飼い主不明という原因で計394頭も
受け入れし、そのうち譲渡50と返還2で計52件、処分が342件でした。
そして昨年の27年度は、負傷、引取、飼い主不明の計で164件の受け入れ、そのうち
譲渡が90、返還が3、処分は72件でした。
しかも、処分のうちわけのほとんどは負傷で受け入れた猫たちが多く、受け入れたものの
現場から運ぶ途中で亡くなったり、診察をしたら相当重症だったということで亡くなって
いくそうです。負傷以外でも、同じ親から子猫がたくさん生まれて引き取っても、そのう
ちの何頭かはもともと弱くて亡くなっていく、というケースもあるそうです。
昔の捕獲して殺処分というイメージは誤解で、命を救い生き伸ばしていくことを重点に
置いているとのことでした。
とはいえ、やはり少しでも収容件数や処分件数が減るように、飼い主や地域に対する取り
組みは工夫をしていかなくてはなりません。
その点で、今回の譲渡会に見学で参加をされていた、猫の里親を探したり、避妊去勢手術
を行っているボランティアやNPOのみなさんの取り組みを少し聴かせていただくことが
できました。いつもありがとうございます。
わたしも今後も課題認識をして取り組んでいきたいと思います。