ブログみよみよ日記

中央地区教育施設再整備検討懇話会を傍聴して

カテゴリー:

10月2日に開催された、中央地区教育施設再整備検討懇話会を傍聴してきました。

先日、市長が表明した中央地区での大構想に関して地域の方や、学識、学校、図書館関係の方を集めて意見を聴くものです。お分かりとは思いますが、ここが決定機関ではなく、あくまでもお声を聴く場であり、最後に決定するのは議会です。

 

検討懇話会の名簿やその役割については以下をご参照ください。

検討懇話会議事&名簿



始まる前の様子ですが、こんな感じです。

まず委員長がどうやって決まったかと言うと、岡朝子さん(初代玉川子ども図書館館長、その前は学校勤務)が、中島秀雄(金沢市図書館協議会会長)さんを推薦し、誰も異論もなく決まりました。

その後、市から、具体的な計画を提案されました。以下の資料です。

検討懇話会 計画内容

そして、参考に地図も載せておきます。


今回の懇話会の傍聴では、いろいろ思うことはありましたが、ここでは前回の新聞報道の内容から新たに加わったことについて書きます。

「施設の複合化」

玉川子ども図書館の今後の方向性について、「現在地での小学校建設と併せた改築」という提案です。つまり、「中央小学校建設と併せた建て替え」という意味です。

参考例として、「学校施設の複合化の事例」である、東京都品川区立 第一日野小学校

と埼玉県志木市立 志木小学校 が載せられていました。

「学校施設を他の機能も併せて複合化する」ことについて、

これまで、空き教室利用や学童保育のスペースを確保するということは、本市でもやってきましたが、学校関係者以外も利用する施設である図書館と併せるというのは本市では初めてです。

しかも、もうひとつ提案があり、「利便性向上に向けた施設間の相互利用について」ということで、次のように書いてあります。

・中央小学校と玉川子ども図書館

・中央小学校と玉川公園

・玉川子ども図書館と玉川公園

・玉川子ども図書館と玉川図書館

 

こちらの資料の(2)(3)に上記のことが書かれています。


 

つまり、複合施設の範囲は、「中央小学校と玉川子ども図書館」だけにとどまらない可能性もあります。

施設計画・建築の分野から参加している金沢大学の西野准教授は、「玉川図書館、玉川子ども図書館、玉川公園など、市民の憩いの場と床面積の効率化、騒音、複合・・提言を細かいものに」と言うようなことをおっしゃったのが、この事業の正体かなと思います。

 

さらに、芳斉町連の安居委員が「明成小の校下にも小将町中移転の場所はある、他にも手はある、中央小学校は移転しなくてよいのでは」という発言があったり、

此花町連の山本委員が、「玉川子ども図書館をどこかに移すことできないのか」

また、他の委員からも「いったん松ヶ枝につくろうかという声もあった」

図書館協議会の中島委員から「玉川子ども図書館は使いにくい、もう少し使いやすいものがあったらいいな」

という発言があったことから、次のような経過が考えられます。

・教育委員会の提案は、複合施設をつくりたいというのではなく、中央小学校の行き場を探したが、ちょうどよいところがなくて、ちょうど玉川子ども図書館の建て替えを求める声があったので、狭いけど、合体させればなんとかなるか、じゃあ複合施設にしよう。

それとも、

・これから建物の維持が少子高齢化・税収減で大変だから、施設の複合化が効果的。中央小学校からやってみよう。

邪推だと言われるかもしれませんが、教育委員会が突如として提案してきたこの内容、「最善の提案」という説明はありますが、各委員の発言を聞いているとそう思わざるをえません。

だいたい、学校の統廃合などのときなども思うのですが、提案に至るまでの経過がまったくオープンではないのです。

そして、懇話会では、委員のみなさんはいろいろ懸念はされますけれど、大筋は納得しているようですし、次の懇話会の予定は、はやくも「学校施設の複合化事例の視察」となっているところも違和感です。

この提案までの経過については議会でしっかり検証をしていきたいと思います。

 

学校、図書館、公園、特別支援学級、サポートセンター、学童保育(委員から芳斉分校への併設の要望が出されました)など、それぞれ違う分野であり、制度や法律も異なるものを一緒くたに議論できるほど簡単なものではありません。

 

中央小学校の校長先生が、「子どものために」と感情的になっておいででしたが、子どものためだからこそ、学校教育、図書館行政、公園のあり方、特別支援のあり方などしっかり議論しなければならないのではないでしょうか。

しかも、まちなかの図書館に関しては、子どもや地域だけではなく、金沢市全体の問題です。パブリックコメントをするなり、オープンな議論をまずは求めたいですし、懇話会で了解が得られればそれでよしというのではなく、議会論戦ももちろんですし、地域のみなさんや学校関係者、そして子どもの意見をしっかり聴いてほしいと思います。そして、その意見聴取にあたっては、提案をもとにした問いかけではなく、提案自体についての意見も自由に言えるようにすべきです。

「一部だけで決めない」それが民主主義ですし、いろんな意見を幅広く聴くことが、市民の立場に立ったよい制度や施設を生み出すはずです。

 

そして、やはりここにきて思うのは、「小将町中が移転する」このひとつの課題から全てが始まっています。「なぜ玉突きのようにさまざまな公共施設に影響が及ぶのか」と、市民の方からいただいている率直な声です。「中央小学校の移転は必要か」このことに委員の中で少し疑問を呈した方もいましたので、さらに議論を深めてもらいたいですし、議会でも議論しなくてはなりません。

ちなみに、今回の提案について、議会では予算をともなう議案はまだでてきていませんので、議論や賛否はこれからです。

ぜひ、みなさんからも市長や教育委員会、議会へお声をお寄せください。

 

 

▲ このページの先頭にもどる

広田みよエックスページ
広田みよフェイスブックページ
広田みよインスタグラム
日本共産党中央委員会
日本共産党石川県委員会
日本共産党金沢市議員団
JCPサポーター
© 2010 - 2024 Hirota Miyo