金沢市議会5月15日の議会は、改選後はじめての議会。
組織議会とも呼ばれ、正副議長の選出や、委員会の配置、委員会ごとの正副委員長が決められる議会です。その様子をご報告いたします。
まずは、議長や副議長、正副委員長は自公、みらい、保守、創生、1人会派、意思統一通りに選ばれていたようです。うちの会派以外、みなさん同じお名前を投票していました。
議長は、自民党の松村議員、副議長は自民党の高議員です。
しかし、市民の方から疑問のお声が。
選挙中はあれだけ、非自民だとか言いながら、結局は議会の役所くを選ぶときには、自民党さんに協力するのか、と。
わたしもおかしいといつも思います。
うちの会派としては、議会の役職は公正公平に、任期なども踏まえて、議会全体で議論するべきだと訴えてきました。もちろん、対立構造になれば政治的な判断もいたします。
しかし、今回は改選後初の議会であるにも関わらず、最初からうちの会派以外の議員さんが同じ行動に出るのは市民のみなさんも首をかしげて当然かと思います。
あと、思ったより長引いた要因は、議会運営委員会で自民党から思わぬ提案があり、議論が白熱したからです。
議会運営委員会への出席は会派割り当てであり、会派となるのは3名の議員からなのですが、2名会派のオブザーバー(発言もできる)にも出席を認めていたのをやめて、傍聴だけにしてはどうかという提案でした。
議会運営委員会は、市民のために充実した開けた議会にするために、少数意見もとりいれスムーズに議会運営をすすめるための委員会です。にも、かかわらず、改選後の最初から、しかも初めて議会運営委員になられた議員さんから、少数会派の排除とも思えるような提案がされたのは、本当に残念です。
結局、議論を尽くしオブザーバーは維持されることになりましたが、オブザーバーの席をもっと離す(今でもオブザーバーでない議員よりも30cmほど離れています)という提案が出される模様です。わたしは現状維持でよい、と訴えました。
しかし、この後に行われた代表者会議でなんと排除が行われたのです。
代表者会議にも2名会派の代表が入っていましたが、排除が決まってしまいました。うちの会派以外みなさん賛成だったようです。
こうして少数の意見を排除していくのだな、と感じました。
そこで、私たち市議員団は新議長に見直しを求めました。
2019年5月17日
金沢市議会議長 松村理治 様
市民の様々な意見や要望が反映する議会運営を求める申し入れ
日本共産党金沢市議員団
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
市民の負託を受け、新たな本市議会がはじまりました。
本市議会が、市民の負託を受けた議員の活動を保障し、市民の期待に応えていくことが求められています。
ところが、議会運営に当たって、議員3人以上を持って、構成する会派と3人未満のみなし会派について、厳密にするとの意見から、議会運営委員会からみなし会派を排除する意見が出され、これまで認められてきたみなし会派のオブザーバー出席について議論が行われました。また、各会派代表者会議において、自民党会派から、3人以上で構成される会派によって、代表者会議を構成するとして、これまで3人未満のみなし会派からの出席が排除されました。
本市議会は、議会運営委員会について、昭和54年から、所属議員数が会派要件に満たない会派からは、1人が、委員外議員として常時委員会に出席させることとしてきました。このことは、本市議委員会条例にも明記され、代表者会議においても、3人未満のみなし会派からも出席してきたものです。こうした対応は、本市議会が、市民の負託を受けた一人一人の議員活動を保障し、少数意見であっても、議会に反映していくという誇りある本市議会の運営であり、今回の対応は、こうした事を後退させるものです。
このことが進められると会派の人数が多いことを理由に、本市議会の運営や議員の発言の機会など議員数の多い会派によって、決められかねない事態となります。
よって、議長におかれては、本市議会が、市民の負託を受けた議員の活動を保障し、民主的な議会運営が行われるよう求めるものです。