金沢市の高齢者対象のコロナワクチン予約状況があきらかになってきました。
金沢市が医療機関等に報告を求めて集計した数値などです。
1.接種対象高齢者の見込み人数
高齢者人口(R2年12月現在)121,000人 ― 病院の入院患者等(入院施設で受けるなど)10,000人
= 111,000人
もし 接種率70% なら 77,000人 接種率80% なら 88,800人
2.5月14日現在の予約状況
既予約者数及び既接種者数 69,500人(7月末までに2回の接種が可能な人数)
+ 既予約者数 7,500人(7月末までに2回の接種が終了しない予約者数)
=77,000人(A)
つまり
高齢者111,000人のうち 77,000人(70%)が予約済 34,000人(30%)が未予約
市は、今後予約が可能な枠 14,000人 としている
3.予約がとれた方法 5月25日現在
・医療機関への直接連絡・・・6万件以上(80%)
・LINEアプリ ・・・12,400件(18%)
・コールセンター ・・・2,341件(3%) ※割合は、Aを分母とした場合
4.コールセンターの状況
5月6日から15名のオペレーターで対応
3000件/日の電話に1割程度対応
5月24日の週からは
2000件/日の電話に2割程度対応
ご覧の通り、市民のみなさんがいくらかけてもつながらないという現象が、数値でみて納得がいきました。
また、医療機関への直接連絡でとれた件数が圧倒的に多いと言うのは、医療機関が電話や直接窓口で対応した結果です。ご奮闘が伺えます。
こうして集計を見てみれば、7割の方が予約をとれていたというのは意外でしたが、それだけ医療機関がご奮闘されたのだろうと繰り返し述べたいところ。
しかし、5月6日から14日ということはわずか8日間で医療機関が6万件以上も予約というのはすさまじすぎませんか。
やはり、65歳以上を年齢別にわけるでもなく、よーいどんで予約受付したことや、最初の予約枠は少ないのに、全員がとれる枠が用意されているような誤解を与えてしまったことが原因ではないでしょうか。
そして、コールセンターの体制が少なすぎることが、混乱に拍車をかけたことは言うまでもありません。コールセンターのオペレーターさんも大変だったことでしょう。そして、コールセンターの体制が多くても予約枠が少なければ、「もう予約枠がありません。またかけてください」の繰り返しになったのだろうからどうなのでしょうか。
国が7月末に完了せよと無理な注文をつけたことで市は焦ったのかもしれませんが、やはり、医療機関と歩調を合わせながら、段階的に予約をとるということが必要だったのだと思います。
そして、インフルエンザなら300の医療機関が協力していただいていますが、今回は200の医療機関で予約が始まったことや、基幹病院である医療センターや金沢大学病院、県立中央病院などがワクチン接種をしないので、200の医療機関に集中したことや、日頃かかりつけで受診している医療機関で予約をとれなかった方も多くいると思われます。
今後、まだ予約ができていない最大で34,000人の高齢者の方にどうご予約をとれるようにするか、委員会などで質問しているのですが、具体的な答弁がありません。
市は、14,000人分枠は空いているとしていますが、どの医療機関なのか、いつからとれるのか具体的スケジュールは個々の医療機関のことなのであきらかにできないかもしれないと言います。しかし、それでは、予約枠がないのにやみくもに医療機関に繰り返しかかってしまうという現象が起きるのではないでしょうか。
市はコールセンターでは個別にご案内すると言います。それならば、コールセンターの体制をもっと強化することが必要ですし、市がアプリ操作を代行する窓口をつくることも必要ではないでしょうか。はやく具体案を示し早急に取り組んでほしい。