新学期を前に、保護者や関係者のみなさんから、不安の声が寄せられています。そこで、教育長へ申し入れを行いました。
2021年8月26日
金沢市教育長 野口 弘 様
新学期を前にした小中学校・市立工業高校でのコロナ感染対策の
申し入れ (18回目・市へのコロナ対策申し入れ)
金沢市議会議員
森尾 嘉昭
広田 美代
大桑 初枝
玉野 道
熊野 盛夫
小中高校生のコロナ感染は、県内で6月は7校9人、7月は53校104人、8月に入って89校168人と(8月17日現在)急拡大しています。
去る8月20日、文部科学省は「小学校、中学校および高等学校等における新学期に向けた新型コロナウイルス感染症対策の徹底等について」を全国に発信しました。
こうした状況を踏まえ、以下の緊急対策を行うよう申し入れます。
記
1 小中学校、高校での感染拡大防止のために、学校行事、クラブ活動など中止・延期の適切な判断、学年ごとの登校時間、登校日を調整するなど対策を検討すること。
2 児童生徒、教職員等に感染が確認された場合、休校措置や、学級閉鎖について、保護者など関係者と協議し、適切な対応をとること。
3 感染拡大防止策として、3つの密(密集・密接・密閉)やマスクの適切な着用、手洗いなど基本的な対策を徹底すること。
*マスクは不織布のものを使用するよう推奨すること。なお、経済的に困難な家庭等の児童生徒には、支給を検討すること。
4 教職員などや12歳以上の子どもさんへのワクチン接種について、希望者に対し、安全に実施できるよう行政、医療機関とも十分調整すること。
5 教職員等を対象とするPCR検査を定期的に実施できるよう検討を進めること。また、文部科学省は、抗原検査キットの導入について高校に引き続き、公立小中学校にも配布し、発熱などの症状がある児童生徒を迅速に検査し、感染者を発見できるようにするとしています。各学校に対し、丁寧な説明と援助を行うこと。
以上
申し入れの際は、具体的なこともお伝えしました。
2の点に関し、学校や学級がお休みになった場合、保護者の方がお仕事をお休みできるわけではないので、対応を求めました。厚労省が出している休業補償のご案内や、また学校での預かりについて具体化を求めました。さらに、オンライン授業という方法が提案されるかもしれませんが、すべてのご家庭がオンラインを使える環境にあるわけではないので、まずは環境整備を行うよう求めました。
また、保護者やお子さんの独自判断で、学校をお休みする場合もあるかもしれません。しかし、国の通知は「同居家族に高齢者や基礎疾患があるものがいる」場合には欠席扱いしないなど対象を狭くしています。よって、広く認めるよう求めました。
教育長からは
本来、8月は夏休みで感染が少なくなるはずが増えており、心を痛めている。学校は通常通り再開したい。感染が出たら疫学調査を行い、閉じる範囲を学級なのか、学年なのか、全体か、部活だけか、など判断する。
そして、気をつけたいことがある。
・マスクをサイズの合うものでフィットさせて使う。
・アルコールがウイルスには有効なのでアルコール消毒をしっかり行う。
学校に持ち込ませないことが重要。ご家庭での感染を食い止めてほしい。感染経路を絶つ、手洗いの励行など、社会ぐるみでやらなければならない。
PCR、ワクチンについては保健部局と連携する。医療機関には、余剰が出たら学校の先生に声かけてとなっているし、学校医にも働きかけている。
抗原検査は説明を見てもむずかしい。保健部局と話していきたい。
オンラインについては、だれも取り残さないのが大事と思っている。最大限の努力をしたい。全国の会議でも調査し、同じ思いをもっている自治体が多いので、国の方にも要望出した。
参考に
日本共産党国会議員団文部科学部会が、学校の夏休み明けについて提案を出しましたので、ご参考にしてください。
デルタ株による事態急変 学校の夏休み明けにあたっての緊急提案