ブログみよみよ日記

PFIについて視察

わたしが所属している公共施設再整備特別委員会で、8月18日(金)に野々市市の「学びの杜ののいちカレード」へ視察に行ってきました。

ののいちカレード

こちらはPFI(BTO方式)を採用しており、そのメリットやデメリットについてお話を聞き、見学をしたものです。

PFI事業とは、公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金や経営能力を活用して推進するものです。

BTO方式とは、民間事業者が施設等を建設し、施設完成直後に公共施設等の管理者等に所有権を移転し、民間事業者が維持・管理及び運営を行う事業方式のことです。

わたしたちの会派は、PFI事業のねらいが、大企業・金融機関・ゼネコンのための新事業をつくり出すために、従来の公共分野のしごとを広く民間の事業に明け渡すものと指摘してきました。

そして、金沢市でも一度もPFIで行ったことはないですし、国が法律をつくって進めてきたものですが、思ったよりも進んでいないのが実態です。

ののいちカレード正面

そこで、今回の施設についてです。

野々市市の説明では、PFIを採用すると「財政負担が減るし支出が平準化される」「サービスが効果的だ」という見解がある一方で、「施設の設計や工事など専門的なことに市がほとんど関わらなくなり負担が減る半面、職員のノウハウが培われなくなる、失われていく」というお話もありました。

そして、私からの質問で、「VFM(財政負担の縮減)は当初3.1%見込んでいたがどうなったか、また入札は何社あったのか」と伺うと、「入札後は2.2%であった」という回答。しかも、「入札は1グループ(SPC:その事業の為だけに、複数の企業が事業体を組んで設立する特別目的会社)」しかなかったとのことでした。

ほかの議員からも、それが大手企業ばかりのグループだという指摘もありました。

SPCについてはこちらからご覧いただけます。→ ののいちカレード運営組織

さらに、図書館の中には公務員はおらず、民間の方々が運営しているわけですが、職員はすべて契約社員であるとのことです。

とはいえ公共施設です。どのように連携しているのか伺うと、月に1回だけ施設連絡会というものがありそこで調整している、と。なにか連絡が必要でも、SPCを通して連絡するのが基本であるとのことでした。

金沢市でも今後PFIの提案があるかもしれません。とても参考になりました。

視察の受け入れをいただきありがとうございました。

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