ブログみよみよ日記

ふりむけばヨコハマ~最終章~

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29日午後からは、中央社会保障推進協議会が主催「国保料の計算を旧ただし書き方式に

変更する国の方針・市長の動きと取り組みの検討会」に参加。

旧ただし書き変更予定の14市町中11市町から約50人が参加されていました。

仙台の市会議員さんもいて、「FB見てるよ~」なんて盛り上がりました。

みなさん、「旧ただし書き方式」というのをご存知でしょうか?

金沢市では現在、国民健康保険料の計算方法は「住民税方式」を採用しています。

「住民税方式」とは・・所得(収入から必要経費を差し引いた額)から基礎控除

(33万円)と扶養控除や社会保険料控除、障害者控除などの各種控除を行い

「課税標準額」からさらにローン控除などの税額控除を差し引いた「住民税」額

をもとに算定する方式です。

一方、国保の広域化のために実施されようとしているのが「旧ただし書き方式」。

「旧ただし書き方式」・・収入から必要経費を差し引いた「所得」から基礎控除の

33万円のみ引いた額。

よって、世帯の状況が反映されず、多人数世帯や障害者のいる世帯、低所得者の

負担が増えることが各都市で起こっています。

金沢市では現在、65000世帯のうち、2割の12000世帯が国保料を滞納。

旧ただし書きで保険料が増えればさらに滞納が増えることは目に見えています。

無収入や不安定雇用の方々が多く加入する国民健康保険は、元々国が50%負担

していたものが現在25%。足りない分は、加入者一人ひとりに上乗せされています。

協会けんぽなんかと比べると、約2倍の保険料となっています。

払う力に乏しい集団から、高い保険料をとり、滞納が増え続けている。

これが、国民健康保険の現状です。

わたしたちは、まず国保財政を立て直すために、国庫負担を50%に戻し

誰もが払える保険料にすることを要求してきました。

そんな中の、計算方式変更でさらに保険料の増額が行われようとしています。

検討会では、まず2011年4月から旧ただし書き方式に移行した東京から報告。

事前に告知はしていたものの、6月にいざ国保料決定通知書が送られると、区民から

問い合わせの電話やメールが殺到し、社保協の調査に応じた13区だけでも約5万件

にのぼったとのこと。

そもそも、23区長の誰もが旧ただし書きを決断できずに、結局区長会会長が独断で

決済したものだそうです。

区長会の試算より実際増額する方が多く、「収入が下がったのに保険料があがった」

方が、ほとんどだったとのこと。

他都市の報告では、

横浜市・・資格証明書の発行が全国で最も多い。滞納徴収課による取立てが厳しく

分納していても差し押さえ事例が発生している。

藤沢市・・旧ただし書き方式への変更について、市の担当課長と学習会や交渉を

行っている。応能:応益の負担割合を5:5から6:4に変更させる要望をしている。

国保運営協議会の傍聴もしている。

岐阜市・・国保課と懇談会を毎月行っている。毎年7月に100人規模で集団減免申請

している。署名運動にも取り組んでいる。

広島市・・国保運営協議会に市民委員として加わっている。
  
また、広島は資格証明書の発行をやめた根拠として、「滞納者と接触して状況を確認する

ことが業務上ムリである」ことを行政側が認めたからとのこと。

金沢市ではまだ、市民はもちろん議会内でも「旧ただし書き方式へ変更」でもたらされる

影響についてほとんど議論がされていません。

国保加入者に更なる負担を強いることや、ますます受診抑制が拡がることなど、大変大きな

影響が懸念されます。

今でも、保険証のとりあげで病院にかかれず亡くなる方が後を絶ちません。

また、滞納が増えれば国保財政の更なる赤字を増やすことになるが、今まで通り一般会計

から繰り入れできるのか、国保会計内でどうにかしなくてはいけないのか議論のわかれる

ところでもあります。

旧ただし書き方式の導入自体の検討も必要ですし(金沢は保険料なので、必ずしも基準政令

に従う必要はない)、導入したとしても、条例で保険料をどこまで緩和できるのか、独自の

減免制度を充実させるのかなど検討も必要です。

大前提として、できあがってから市民に知らせるのではなく、議論の場である国保運営協議会

を公開し、多くの市民に知らせ意見を聴く必要もあります。

でも、今でさえ29億円もの滞納を一般会計から繰り入れている金沢市の国保。

国への国庫負担の引き上げを求めるなど、自治体だけでは手に負えない現状を打開する

ためにも手をつくすべきです。

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