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2014年 12月 一般会計等決算審査特別委員会

引用元:金沢市議会議事録

平成26年 12月 一般会計等決算審査特別委員会
          一般会計等決算審査特別委員会記録
1 日時       平成26年12月3日(水曜日)
2 開議時間     開会 午前10時1分~閉会 午前10時30分
3 場所       第1委員会室
4 出席委員(9名)
           清水邦彦委員長、野本正人副委員長
           坂本泰広、高  誠、源野和清、小間井大祐、
           広田美代、高 芳晴、上田 章の各委員
5 欠席委員(0名)
6 出席説明員    野口教育長、当田市長公室長、相川都市政策局長、
           北村総務局長、八田経済局長、村本農林局長、
           岡田市民局長、平嶋福祉局長、越田保健局長、
           宮本環境局長、野口都市整備局長、西川土木局長、
           詩丘危機管理監、森田会計管理者、大野消防局長、
           宮下教育次長、林総務課長、松田財政課長、松田会計課長
7 事務局出席者   三傳調査グループ長、八木主査、松田主事
8 審査事件等    別紙のとおり
9 議事の経過等   以下のとおり
 委員長の開議挨拶に引き続き、前々回の委員会における保留答弁を執行部から聴取した。その後、本委員会に付託された平成25年度金沢市歳入歳出決算認定のうち、総括質疑、討論、採決を行い、その結果、認定第1号平成25年度金沢市歳入歳出決算認定については、賛成多数で認定すべきものと決した。その後、委員長報告に付すべき要望事項について協議を行い、閉会した。
△[保留答弁]  ・第一工区及び第五工区の市保留床の利用率について・・・野口都市整備局長  平成25年度末における第1工区ライブ1及び第5工区リファーレの市保留床の利用率は、床面積換算でそれぞれ80%及び61%である。なお、現在は、テナント誘致等により利用率が向上しており、第1工区は86%、第5工区は69%となっている。
△[総括質疑・応答] 
◆源野和清委員 主要施策の成果説明書230ページの居宅介護支援では、多数のサービスが先駆的に行われている。この事業のうち、夜間対応型訪問介護の利用件数について、平成25年度は35件、平成24年度は27件とのことで、利用者に対してある程度の対応ができているようだが、必要としている利用者がどれぐらいいて、平成26年度の見込みをどう見ているのか。
◎平嶋福祉局長 夜間対応型訪問介護は、夜間に特化したサービス提供であり、昨年度の利用者は実数で3名にとどまっている。なお、昨年度はサービス提供する事業所が1つあったが、残念ながら今年度の途中でサービスを休止している。
◆源野和清委員 今後は、実績から見て、ニーズがないためになくなる事業なのか、あるいは事業者が撤退したために再開の見通しがない事業なのか。
◎平嶋福祉局長 事業者を指定する中において、限定されたサービスなので、提供がなかなか難しい事業と捉えている。また、利用者にとって、夜間対応型は支給限度額を超えて利用することになりやすいため、利用者から見ても厳しいサービスだと思っている。一方で、主要施策の成果説明書229ページに訪問介護--ホームヘルプサービスの実績を掲載しているが、現在、訪問介護は夜間のサービスもできることになっていて、そういうニーズのある方は、訪問介護サービスで十分対応してもらっている状況であり、現在、夜間対応ができる事業所もふえてきている。市としても今後さらにそうした対応を推進していきたいと思っている。  また、主要施策の成果説明書230ページでは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護という新しいサービスを掲載している。実績は少ないが、24時間の巡回型で利用者ニーズに応じた介護をするほかに看護にも対応するサービスであり、市としては地域包括ケアシステムの中でぜひ拡大・推進していきたいと考えている。今後サービス提供事業者がふえるようにいろんな説明会等を通じて、また退院支援をしている病院等にも働きかけて、介護支援専門員との連携も図りながらニーズを掘り起こして、サービス提供につなげていきたいと思っている。
◆源野和清委員 主要施策の成果説明書230ページの介護保険費特別会計のうち、平成25年度からスタートしたもの忘れ健診事業について、1,527人の利用があったが、どのような成果があったのか。また、平成26年度の見込みについて、あわせて聞く。
◎越田保健局長 これはすこやか検診にあわせて、76歳の方を対象に行っている事業である。問診票となっている1次検診の受診率は39.6%であった。それを2次、3次とスクリーニングしていくが、最終的に認知症または認知症疑いと診断された方は約1%に当たる17名、軽度認知症--MCIが約1.5%に当たる25名だった。また、すこやか検診は10月いっぱいで終了したので最終確定数ではないが、平成26年度の受診率は、37.8%となる見込みである。
◆広田美代委員 平成25年度の個人住民税の税収がふえたのは、給与所得がふえたという理由だった。平成25年度の税収なので、平成24年度の経済政策が影響した結果だと思うが、その要因をどう考えているのか。
◎北村総務局長 給与所得の増加は、納税義務者が対前年度比で785人、4.4%増加したことによるものである。所得階層別で一番ふえた階層は、給与収入が500万円を超え700万円以下の階層で、対前年度比で744人、2.8%増加している。所得階層ごとに納税義務者数は増減しているが、著しい増減が見られる階層がないので、所得階層別に要因を分析することは難しいと考えている。
◆広田美代委員 785人が新たに住民税を納付し、その分析は難しいとのことだが、その時々の経済政策による税収の増減要因はしっかり分析しないといけない。785人はそんなに多くないので、個人的な要因などを含めて、しっかり分析してほしい。  次に、介護保険について、平成24年度から始まった3年計画の2年目に当たる平成25年度は、どのような収支だったのか。また、当初の計画どおりだったのか。
◎平嶋福祉局長 平成25年度の支出済額の合計は325億7,600万円余で、4億2,200万円の歳入超過だが、そのうち国から概算交付のあった負担金等を精算すると実質の黒字は1億1,600万円余となり、おおむね計画どおりで推移している。
◆広田美代委員 平成25年度に整備された施設数と、それぞれの施設の受け入れ数を聞く。
◎平嶋福祉局長 平成24年度、平成25年度の2カ年で整備して25年度に開設した施設は、特別養護老人ホームが4施設で116人、認知症グループホームが2施設で36人、計152人分を整備した。
◆広田美代委員 特別養護老人ホームの受け入れが新たに116名分用意されたとのことだが、かねてから指摘しているように金沢市では約1,400人の待機者がいるとされている。平成25年度の整備は、それを解消するために十分だったと言えるのか。また、その解消のために、今後どのような計画で取り組んでいくのか。
◎平嶋福祉局長 特別養護老人ホームの待機者への対応だが、長寿安心プランの中で認知症グループホームもこの待機者への対応として有効な施設として、これまで計画を進めてきている。今期の長寿安心プランの3年間の計画のうち、平成25年度と平成26年度の2カ年で今年度に開設を予定している施設も含めると、特別養護老人ホームが2施設で129人、認知症グループホームが7施設で126人、計255人分を整備する見込みで、計画どおり整備が進んでいる状況である。待機者への対応は当然必要で、これまでも計画的に整備してきている。また、議会の理解も得ながら予算措置している結果、金沢市の施設整備数は、中核市の中で上位である。保険料との兼ね合いがあるので、バランスをとりながら、引き続き次期長寿安心プランの中で検討していきたいと思っている。
◆広田美代委員 介護保険制度はその自治体の中で施設やサービスをふやせば、その分、保険料にはね返るという悪循環の中でやっているので、これ以上施設をふやせば保険料も上がると市民に訴えてきたが、約1,400人もの待機者を抱え、待機している間に亡くなり、辞退した理由が死亡ということも起こっている。保険料が上がらない措置により国からの予算を確保できるように声を上げるとともに、金沢市として特別養護老人ホームを整備してほしいが、いかがか。
◎平嶋福祉局長 介護保険制度は給付と負担について、国、地方、被保険者のそれぞれの役割分担を明確にしながら制度設計されているので、その枠組みの中で、給付と施設整備のバランスをとりながら計画的に考慮していきたいと思っている。
◆広田美代委員 国は、居宅介護と民間の有料老人ホームへの入所を誘導している。今後、国に対してニーズ調査の現状をしっかり届けるとともに、地方に合った制度設計で取り組んでほしい。  次に、職員の定数及び非正規職員について聞く。平成25年度は職員定数を何名削減したのか。また、正規職員と非正規職員の 状況を聞く。
◎北村総務局長 25年度の正規職員の定数は3,376人で、24年度と比べて9人減っている。また、非正規職員については非常勤職員と臨時職員を合わせて1,138人で、24年度と比べて42人ふえている。正規職員、非正規職員の割合だが、平成25年度は正規職員が74.8%、非正規職員が25.2%である。
◆広田美代委員 平成25年度だけでなく、職員定数の削減がずっと行われてきており、非正規職員への置きかえも進んできている。職員定数、正規職員と非正規職員の割合は、この10年間でどう変化したのか。
◎北村総務局長 平成15年度から25年度までの10年間で正規職員の定数は344人減っている。また、非正規職員は387人ふえている。
◆広田美代委員 この10年の間に職員定数は大幅に削減され、非正規職員に置きかえられてきている。課にもよるが、遅くまで残業しないと仕事が終わらない、市民一人一人に丁寧な対応ができないという声が上がっていることも承知かと思う。国は、非正規職員を減らして正規職員をふやす流れになっているし、震災を受けて、行政の職員がいざというときに大事であることも明らかになっているので、金沢市としても、民間企業に率先して、職員定数をふやし、非正規職員を正規職員に置きかえてほしいが、いかがか。
◎北村総務局長 非常勤職員、臨時職員については、相談業務などの専門的分野と欠員補充のために配置していて、それぞれの職の特性に見合った形で雇用している。近年、その割合が増加しているのは、高い専門性の確保ときめ細かな市民サービスの向上を図るために、新たに学校図書館司書を配置したり、非常勤の保育士を採用するなど比較的短期の雇用により行政機能を補完しているためであり、正規職員からの振りかえという意味ではない。また、正規職員は、これまでも安易に減らせばよいという考え方ではなく、増員すべきところには増員しているし、限られた財政状況の中で総人件費の割合が高くなり過ぎないように、業務の見直しや効率化を図りながら、減員すべきところは減員して、業務量に見合った人員配置を行ってきている。今後とも市民サービスの低下につながらないように、また指摘があったように職員に過度な負担がかからないように、さらにはワーク・ライフ・バランスにも留意しながら職員定数の適正化に努めていく。
△[討論] 
◆広田美代委員 認定第1号平成25年度金沢市歳入歳出決算認定について、認定できないことを表明する。
 1つ目は、アベノミクスによる公共事業を推進する政策を受けて本市でも大型開発に予算が使われた一方で、国の制度において生活保護基準が引き下げられ、それに伴い本市独自の療養援護制度の基準も引き下げられた。また、国民健康保険料は国の広域化に伴う計算方式の変更により、保険料が引き上げられ市民生活に大きな負担をもたらした。
 2つ目は、地方公務員の給与削減を前提とした地方交付税の削減が行われたことである。本市職員の給与が大幅に引き下がったことも問題だが、地域主権を無視したやり方は許せない。
 3つ目は、工業団地造成事業の問題である。約33億6,000万円かけた金沢森本インター工業団地が分譲を開始したが、いなほ・かたつ工業団地は平成25年度に1件も分譲がなく、金沢テクノパークに至っては平成25年度を含めて7年間立地がなく、東京ドーム約2個分の用地が残っており、大手企業を中心とする呼び込み型の事業ではなく、地元支援の方向に切りかえるべきである。
 4つ目は、職員定数削減の問題である。平成25年度は前年度に比べ9人、この10年間で344人が減っている。また、正規職員から非正規職員への置きかえも進んでいる状況である。今の雇用実態や職場の状況を考えると、正規職員をふやして、しかるべき市民サービスを提供する方向に進むべきである。
△[採決]   認定第1号平成25年度金沢市歳入歳出決算認定について          ・・・・・賛成多数により認定すべきもの(反対:広田美代委員)
△[委員長報告に関する協議]   これまでの議論を踏まえ、正副委員長に文案の作成を一任することで一致した。                                  以上

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