ブログみよみよ日記

2016・9月議会 一般質問全文

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9月議会の一般質問です。

以下、質問と答弁全文、再質問と答弁全文を載せます。

 

 

  1. 国民健康保険について

 

 最初は、国民健康保険についてです。

 平成25年度、本市は保険料について、それまでの市民税所得割方式から税法上の各種控除が加味されない旧ただし書きへと計算方式を変更し、基礎控除額のみを差し引いた金額を基準として計算するようになりました。そのため、多人数世帯や障がい者控除・寡婦控除を受けていた方々の保険料が値上がりをしました。加入者6万5,000世帯の約4割に上る2万5,000世帯で、その総額は5億円、1人当たり平均2万円の増加です。

 そのため、急激な保険料の引き上げを緩和するために経過措置はとられましたが、その経過措置も昨年ですべて終わり、現在の加入者の状況はどうなっているでしょうか。国の2割、5割、7割の軽減制度を適用している世帯は、加入者65165世帯のうち34478世帯と、51%にまで及んでいる状況であり、協会けんぽなどと比べ2倍高い保険料がさらに値上がりし、払えない滞納世帯が増えている現状です。高すぎる保険料が加入者を苦しめています。

「保険料が高くて払えない」、「滞納の督促や差し押さえがあった」とご相談が私のところにも頻繁に寄せられています。

 この差し押さえについても急増をし、その件数は平成24年から3倍以上も増え昨年は603件にものぼっています。 

保険料の計算方式を変更するという施策を本市自らの判断で行っておきながら、結局は保険料が高くて滞納世帯も増えている。払えなければ、なにがなんでも納付をさせるために差し押さえという判断は許されません。

市長。この旧ただし書きへの変更を市長は自らの責任で行ったわけですが、保険料が高すぎて一向に減らない滞納世帯、そして差押えを増やしているこの状況をどのように受け止めていますか?

 しかし一方で、本市の国民健康保険の会計は、平成23年度から27年度までの5年連続黒字となり、その累積した財源をもって昨年度最終補正で16億5千万円の基金を創設しました。今年度、基金から2億円を取り崩し、保険料引き上げへの対応を行いましたが、14億5千万円の財源が残っています。

高すぎる保険料を下げ、払える保険料にするために使うべきです。

 計算方法の変更によって控除がされなくなっている、多人数世帯や障がい者、寡婦世帯に軽減を行うことを求めますが、見解をあきらかにしてください。

 

次は都道府県単位化についてです。

国は昨年、市町村の国民健康保険の財政運営を都道府県単位で行うことを決定しました。都道府県が各市町村の納付金と標準保険料率を決定し、市町村はこれをもとに保険料を決めて徴収するため、保険料値上げや徴収強化につながります。納付金などは医療費の実績などをもとに決定され、市町村に医療費削減を迫る仕組みとなっています。

都道府県化にあたって国は3400億円の財政支援を実施して、市町村による一般会計からの繰り入れ中止をねらっています。

 

国や県、市では、平成30年度の実施に向けて現在議論されているところと聞いています。まずは、国や県の動きとあわせて、本市のスケジュールや対応方針についてあきらかにしてください。

 都道府県単位化にあたり、危惧される点について伺います。

市町村は納付金を100%納付しなければならなくなるので、不足が出ないよう保険料引き上げで賄う可能性も出てきます。

しかし、ただでさえ高い保険料の値上がりは許されません。

 国の示したスケジュールでは、この10月に県が標準保険料率をシュミレーションするとしています。市はこの数字を入手しリアルな負担の水準を把握して、保険料があがらないよう対策を立てるよう求めますがいかがですか。

 また、本市は独自で減免制度をもっています。その制度を都道府県単位化となっても残すよう求めますがいかがですか。

 そして、国は一般財源の法定外繰り入れについて、都道府県単位化を視野に地方へ減らすことを求めているようですが、維持をさせていくよう求めます。見解をあきらかにしてください。

 (市長)

 まず国民健康保険についてですが、激変緩和措置が終了した後の状況についてお尋ねがございました。これは国の制度改正に伴う保険料賦課方式の変更であります。金沢市と致しましても、激変緩和措置を取らせていただいて、充分に対応致してきたところであります。また、本年度、市民生活への影響に配慮し、基金を活用することで保険料率の引下げを行ったところでありまして、これは中・低所得者の負担の軽減を図ったところであります。

 また、保険料の滞納者のことについてお話もありました。お昼、お仕事の方もいらっしゃいます。平日、お休みできない方もたくさんいらっしゃいます。そういうこともありますので、特別納付相談窓口を開設し、夜間や休日の納付相談に対応させていただいているところであり、お手紙を出させていただいたり、電話をさせていただいたり、訪問をさせていただいたり、できる限りの対応をさせていただいているところであります。ただ、残念ながらどうしても納付の理解が得られない場合は、負担の公平を図るという観点から、法の規定に基づき滞納処分をせざるを得ないものであります。決して、事務的・機械的に対応しているわけではないということを、ご理解をいただければと思います。

 新たな所得控除のことについてですが、本市独自の軽減策として、新たな所得控除を行うことは、中間所得者層の保険料負担増につながり、適切ではないと考えております。

 都道府県単位化のことですけれども、平成30年度からの都道府県単位化に向けての工程表を国の方では策定をし、県はこれに基づきまして県内、市、町との連携会議を開催し、協議を始めたところであります。本市では、標準保険料の算定方式や窓口事務などの効率化、および平準化について、連携会議での協議をふまえて順次決定をしていく。

 その後の保険料はどうなるのか、ということでした。保険料につきましては、来年度県から通知される標準保険料率を参照の上、県への納付金を考慮して算定する予定であり、現時点においては未定であります。

 本市の条例減免制度のことについてですけれども、自然災害等で被災された方、また倒産等により廃業を余儀なくされた方については、本市の条例に基づいて保険料の減免を行っており、今後も継続してまいります。

 法定外繰り入れのことについてですが、法定外繰り入れにつきましては、ルールを決めて行ってきたところであり、また近年、法定繰り入れの規模が拡大しているところであります。平成30年度からの国保財政運営の都道府県単位化に向けて、国からは法定外繰り入れの縮小を求められているところでありまして、今後は法定繰り入れとの合計額も考慮して検討してまいります。

 

  1. 保育施策について

 

質問の2項目目は、保育施策についてです。

今年4月に認可保育所などを希望したのに入れなかった子どもの人数が全国で2万3千人以上にのぼり、2年連続で増加したことが分かりました。少なくとも6万7千人以上が、認可園以外に預けるなどの「隠れ待機児」であることも公表され、合計約9万人以上にのぼる深刻な事態です。公的責任を後退させた「子ども子育て新制度」がスタートしたのに2年続けて待機児が増加したことは、制度が抱える矛盾と欠陥を浮き彫りにしています

しかし安倍政権は、認可保育所の拡充には背を向け、有資格の保育士が少なくてもすむ企業主導型保育などの推進や、保育基準を緩和し、子どもたちを施設に“詰め込む”方針も加速しています。保育の質を低下させ、子どもの健全な発達と成長を脅かすことは、親の願いに反します。子どもの命を危険にさらす「規制緩和」などは許されません。

そこで、今議会で上程された保育の配置基準の見直しとそれに係る予算についてまず伺います。

金沢市は、平成13年、それまでの労働法の改正にあわせ、保育士の労働環境を守るため、保育部会と協議をし、週の労働が40時間を超えないよう平成14年から保育士の配置基準を新たに設けました。児童数による保育士配置基準に×0.1をした分を増員するというものです。たとえば、児童数による配置基準の配置数が10名であれば、1名が増員分となる計算です。財源は、すでに国が運営費に組み込んでいた業務省力化等勤務条件改善費としています。今回の提案は、その1名を削除するというものです。

これは、あきらかな配置基準の引き下げです。

まずは、市長に伺います。さきの6月議会で、私から国が出した待機児童対策について「自治体独自で引き下げてきた保育の水準を後退させるのは許されないがどうか」との質問に、市長は「国の緩和策は、保育士1人が受け持つ人数をふやすことになり、負担の増加にもつながりますことから、基準を引き下げることは考えてはいません。」とお答えになっていますし、それ以前にも同様の考えを示されています。議会との約束、市民、保育関係者との約束を反故にすることになりますが、見解をあきらかにしてください。

また、これは国から言われて引き下げることにしたのであればさらに問題ですが、どのような経緯があったのかあきらかにしてください。

本市は、この配置基準の引き下げによって、0,1歳児を受け入れられるとしています。0,1歳児の入所待ちは140人いると聞いています。

私は、保育士の配置を充実し、安心して0,1歳児の受け入れを可能にするべきだと考えます。しかし、本市のこの提案では、今いる保育士さんを0,1歳児クラスに配置を変えるだけであり、全体でみれば保育士ひとりあたりの子ども数は多くなるのが実態です。また、0,1歳児を受け入れられない園においては、単純に保育士さんを減らすのではないかという懸念があります。

現場からは、子どもの安全が守れるのか、保育士の週40時間の労働厳守がされなくなるのではないかと不安の声が聴こえています。これらの懸念や不安について、本市はどのように対応するのかお考えかあきらかにしてください。→2,3の処遇改善と必ず人を雇わせる

 そもそも、本市は配置基準を見直せば保育士が余るかのように言っていますが、そのような園はほとんどありません。どの園も子どもの安全と発達を最優先に限られた人員の中で保育をしています。机上の計算ではなく現場の実態に沿った改善策が必要です。

 子どもは4月の入所にあわせて生まれてくるわけではありませんので、年度途中の申し込みというのは当然起きます。

ですから、園によっては、年度途中も受け入れができるように独自で余裕をもった人員配置をしているところもあります。

 それはもちろん大変なことですので、市や国へも途中入所が運営上当たり前に行われるよう、これまで改善を求めてきました。

 それは子どもと親のため、そして保育士の処遇改善につながるものであり、決して経営的な観点だけではありません。

今回の本市の提案は、これまでの子どもや親、現場の保育士の思いにそったものと言えるでしょうか。また昨今、規制緩和によって保育施設での事故があいついでいる実態に目を背けるものではないでしょうか。本来、本市が行うべきは、これまで関係者のみなさんや保護者の思いに応えて引き上げてきた本市独自の水準を守るとともに、途中入所が困難なのであれば加算をしてでも対応するのが行政のやるべきこと、公的責任を果たすことではないのでしょうか。

 しかし、本市がこのような提案をした背景には、国から示された配置基準の計算が現場の実情に見合っていないこともさることながら、今いる保育士で賄わなければならない事情、つまり保育士の不足がとまらないのが最大の要因ではないでしょうか。正確には保育士の資格があっても保育の仕事につかないという実態です。

 1年目の保育士さんはこう言います、「4大の保育の専門学科を出たけれど半分は保育士にならなかった」。30代の保育士は、「結婚を機に同期の保育士はみんなやめていく」と言います。お二人とも理由は「賃金」だと言います。ご存知のとおり、全産業平均より保育士の賃金は月10万円も低く、若い方が希望をもって、保育士になろう、ずっと続けていきたいと思うには、賃金の引き上げがなされなくてはなりません。しかし国は保育士の賃金引き上げを2%、月6000円という提案にとどまり、批判が噴出しています。

 保育士不足に目をつむり、配置基準の引き下げだけで子どもの受け入れを増やす本市の提案は許されません。保育士の賃金を引き上げることや定数の配置基準の引き上げを本気で国へも求め、また市としても独自の支援をするべきではないでしょうか。

 私の友人は、3人目の子どもの出産を機に、待機児童の多い地域からこの金沢へ戻ってきました。それは安心して保育園に預けて働けるからです。都市間の競争を仰ぐわけではありませんが、地方創生と言うならば、金沢市のこうした強みをもっともっと発揮させるのが山野市長、あなたの役割ではないですか。

 

さらに国は今年、新制度の枠組みではない、市町村が関与しない「企業主導型保育」を提案し、すでに応募を受け付けています。これは企業の拠出金で運営する保育園であり、株式の参入はもちろん、保育士の有資格者は半分でいいというような認可外保育園の位置づけです。これまで金沢市は規制緩和がすすむ小規模保育事業所などについては事業計画の中で優先度を低くし、あくまでも認可保育園の整備にこだわってきたはずです。それが、新制度とは関係なく、規制緩和された「企業主導型保育」という施設で、安全安心な保育が実現できるのでしょうか?

本市がすでに時間をかけて現場や保護者と議論を重ねて作り上げた事業計画との関係はどうなるのか、あきらかにしてください。

そして、本市の保育水準を守るためにも、そしてお子さんや労働者の安全のためにも、この企業主導型保育についてはすすめるべきでないと考えますが、市長のお考えをおきかせください。

  認可保育所の拡充、大幅な処遇改善を通じた保育士不足の解消に向け、国や自治体が保育にたいする公的責任を果たしていくことを求め次の質問にうつります。

(市長)

 保育施策について、今回の見直しのことについてお尋ねがございました。今回の見直しは、配置基準の見直しは、国の一億総活躍プランに呼応し保育の受け皿の拡大を進めるため、国の基準に合わせることで、年度内に入所が困難な0歳児や1歳児の受入れ体制の強化を図ったところであります。なお保育士の週40時間の労働環境を守るために、これまでの配置基準を継続する施設に対しましては、新たに市単独の補助制度を設けたところでありまして、ご懸念の解雇、リストラということは無いと思っております。

 今回のことですけれども、先ほど申し上げたように、何といっても保育の受け皿の確保という点、さらには保育士の処遇改善が必要だという点を勘案しまして、見直しを行ったものであります。

 今ほど、申し上げましたけれども、もう一度申し上げます。今回、市立保育所等運営費を補正し、これまで配置してきました週4時間対応保育士を各施設の任意配置とすることで、0歳児や1歳児の受入れに対応することとさせていただきました。また、新たに創設しました市の単独補助制度につきましては、保育士の労働環境を維持するため、引続き週40時間対応保育士を配置する施設を支援するために設けたものであります。ご理解をいただければと思っています。

 今回の配置基準を守りながら、加算をするべきではないかということでしたが、やはり保育士不足が言われている時であります。私も、市内さまざまな保育所に回らせていただきますけれども、みなさん、そのことはおっしゃるところでもあります。ただ大前提は、子どもたちの安全でありますし、保育士の労働環境の維持・向上を図りながらも、年度途中の0歳児・1歳児の保育ニーズに対応するために、私は妥当なものだというふうに考えています。

 保育士の処遇改善のことについてですけれども、お話ありましたように、来年度から保育士の給与を2%、平均で月額6,000円程度を引上げる、としており、引続き国の動向を注視してまいります。また、保育士の配置基準につきましては、1歳・4歳・5歳児ですでに国の基準を上回る、本市独自の支援を実施しており、国の基準につきましては、全国市長会を通じ、見直しを働きかけてまいります。

 企業主導型保育事業のことについて、お尋ねがございました。企業主導型保育事業は、保育の受け皿確保のため、国が今年4月から導入した事業所内保育事業であり、自治体の事業計画とは別枠で施設整備が可能となるものであります。この企業主導型保育事業は、一億総活躍社会の夢を紡ぐ子育て支援の実現に向けて、市町村の認可保育所の整備計画と併せて、また主に従業員のための保育の受け皿を整備するものと理解をしています。企業主導型保育事業では、国の小規模保育の設備運営の基準を満たすことが求められており、子ども子育て支援新制度を補完するものと考えています。

 

 

  1. 学校規模適正化について

 

さいごに、学校規模の適正化について伺います。

先日、金沢市立小学校及び中学校通学区域審議会から「新たな学校規模適正化に向けた方針について」の答申が教育長へされたと、市長の提案理由や報道でお聞きをしました。

まずは、その答申内容と、そのことを受けて今後どのように議論が行われるのか明らかにしてください。

 学校規模の適正化に係る方針は、平成22年に出された学校規模に関する提言が出されており、「金沢市立小中学校の規模の適正化に関する懇話会」が議論し作成したものです。

 今回は、教育委員会からの諮問で通学区域審議会に議論の場がうつされたのはなぜなのかあきらかにしてください。

平成22年の提言から6年、提言をもとにして、平成26年に野町小学校と弥生小学校が泉小学校へ統廃合、平成26年俵に俵小学校、平成27年に朝日小学校が廃校となり、それぞれ田上小学校、不動寺小学校へ統合、そして今年の4月、材木町小学校と味噌蔵町小学校が兼六小学校となりました。

しかし、方針のうえではまだ残っている学校がある中で、なぜ新たな議論がされることになったのか、市民にあきらかにしていただきたいと思います。

 また、平成22年の提言から6年しかたたないうちに、その方針が変えられるというのは、もはや自然現象ではなく社会的な要因が影響を与えたからであり、当時の予測や取り組みがどうだったのか振り返る必要があると考えますがあきらかにしてください。

とくに、中心市街地や山間地では統廃合が促進され、その一方で市街地近郊では大規模化がすすみ、今回移設や新設という方針が新たに出されたことについてはどう分析しているのか、あきらかにしてください。

そして6年経っても実現しない学校や地域があります。そもそもが住民が望んでいたことではないということの現れだと考えますが見解を求めます。

教育は子どもたちの発達成長を保障する場所です。

統廃合校や移設だと言って、くっつけたり離れたり移動したり、数や建物の論理だけで進めることを市民は望んでいません。子どもたちや保護者、教職員や地域住民の立場に立った議論をすべきですが、いかがですか。また、そのことが担保される仕組みをどうお考えか、伺います。

また、学校は子どもたちにとってそして地域にとって安全安心が確保できる場所でなければならず、今回の答申にも「学校施設の耐震化を早急に完了させること」いう附帯意見が書かれています。現在、金沢市の学校施設の耐震化は全国の98.1%に比べ92.1%、と大変遅れています。

そこで、まだ耐震化がされていない学校をあきらかにしてください。

地震など災害はいつ起こるかわかりません。学校適正規模適正化の方針の中にもまだ耐震化されていない学校が含まれるのではないでしょうか。安全の確保、耐震化をなにより優先すべきと考えますが教育長の見解を伺いまして、質問を終わります。

 

(教育長)

 学校規模の適正化に関係しまして、これまでの予測と取り組みについて何点かご質問がございました。

 通学区域審議会からの答申内容と、今後の議論についてでございますが、これまでの統合の進捗や中学校の通学区域の見直しなどの取り組みをふまえて、今後の児童生徒数を予測した上で、小学校の統合、大規模校の解消、また中学校の規模の適正化、の3つの視点から、新たな学校規模適正化のための具体的な方向について、金沢市立小学校および中学校通学区域審議会から答申がございました。

 この答申を受けて今後、教育委員会議に諮り、方針を決定した上で、子どもたちの教育環境の向上をめざし、関係する地域とていねいかつ充分な協議を行っていく予定であります。

 次に、今回、通学区域審議会での議論に移ったことについてのご質問がございました。学校規模による課題を整理致しまして、規模適正化の基本的な考え方について、主に議論いただくために、平成21年から22年にかけて金沢市立小中学校の規模適正化に関する懇話会を開いたものでありまして、懇話会からは、小中学校いずれも概ね12から24学級を基本に検討を進めることや、9つの小学校について統合を基本に検討をするとのご提言をいただいております。今回は、懇話会が提言した基本的な考え方を引き継いだ上で、学校規模適正化のための具体的な方向について検討するために、このことを扱う通学区域審議会でご議論いただいたものであります。

 次に、平成22年当時の予測や取り組みについてお尋ねがございました。これまで、それぞれの地域で住民や保護者の方々と協議を行ってまいりました結果、5つの小学校について統合にご理解をいただいております。しかしその後の児童生徒数の変化によって、小将町中学校や城南中学校などでは学級数が減少するとともに、中山間地の中学校では複式学級になる可能性が出てきた他、田上小学校など郊外の小学校では児童数が大幅に増加するなど課題が顕在化してきたことから、今回、学校規模適正化のための具体的な方向について改めて通学区域審議会に諮問したものでございます。

 今回の方針についてどのように分析したのか、というお尋ねがありました。通学区域審議会では、平成32年度および37年度の児童生徒数の見込みに基づいて、今後の学校規模適正化のための方向について、検討を行ってまいりました。具体的には、現在の住民基本台帳登録数や現在の学校の在籍数を基に、指定校変更や国県市立学校への進学状況を考慮した他、国勢調査に基づく地域の増減率を加味して、将来の児童生徒数を推定致しました。それをふまえて、通学距離や中学校区、また学校施設の状況に加え、コミュニティなどそれぞれの地域事情を総合的に勘案した上で、今回の答申に到ったたものでございます。

 学校規模適正化に関係して、新たな学校規模適正化の方針についてもお尋ねがございました。はじめに統合が実現していない学校地域についてですが、平成22年の懇話会からの提言で統合を基本に検討とされた9校の内、くり返しになりますが5校について統合させていただきました。その他の学校につきましては、これまでも地域の方々と学校規模の適正化について現在も意見交換を行っておりますし、これからも行っていくつもりですが現時点では統合の合意に到っておりません。ただ意見交換の中で、子どもたちの教育環境を整える指標につきましては、理解が得られたものと思っておりまして、学校が地域にとって大切な公共施設でもあることをふまえながら、引き続いて答申に基づいて学校規模の適正化に向けて協議を進めてまいりたいと考えています。

 次に、学校の統合や新設に向けた議論についてお尋ねがございました。平成22年の懇話会から、学校規模の適正化については12から24学級を基本に検討を進めるべきであるとの提言がなされ、今回の答申においてもこの考え方を引き継いでおります。今回の審議過程では、対象となった学校の地域の代表者や学校長との意見交換を行い、その意見もふまえた上で答申がなされたものであり、答申をふまえ今後関係する地域で住民や保護者の方々とていねいかつ充分な協議を行ってまいりたいと考えています。

 耐震化についてもご質問がございました。現在、耐震補強工事や改築工事を行っている学校を除いて、残りは新竪町小学校、菊川町小学校、森山町小学校、大野町小学校、中央小学校芳斉分校の5校の校舎と、泉中学校芳斉分校の2校の体育館でございます。

 次に耐震化を優先すべきと考えるがいかがか、とのご質問でした。学校規模の適正化と学校施設の耐震化は共に重要な課題であるととらえており、今回答申された学校規模適正化のための具体的な方向をふまえて、今後地域や保護者の方々と協議を積極的に進め、早期の耐震化にも努めてまいりたいと考えております。

 

 

[再質問]2問まで決められています。

広田

 保育の配置基準について再度伺います。

 市長の答弁は、簡単に言えば、国が受け皿強化という方針を出したので、金沢市の基準緩和もやむを得なかったというようなことだと思いますが、本当に残念です! なぜならば、年度途中の受入れが大変であるとか、保育士不足とか、あと配置基準の問題というのは、今始まったことじゃなくて、ずっと前から言われていたこと、そして関係者、親、子どもからも要望が上がっていたことなんですよ! それを今さら、0・1歳児の受入れが大変だから配置基準を見直すなんて、簡単に言ってほしくない! 市長は、これまでも、みなさんの積み重ねてきた金沢市の保育基準について、どう思っているのか! 今回見直すことについて、改めてその歴史をどう振り返っているのか、明らかにしてください!

(市長)

 先人が金沢市の保育の質を高めるために、ずっと努力をしてこられました。心から感謝をしておりますし、これは行政と保育関係者が何度も何度も打合せをしながら、この政策のシステムを作ってきました。今回の見直しにあたりましても、保育関係者の方と何度も真摯に話し合いをしながら取り組んできたものであります。

広田

 そうであれば、今、話し合いを始めるのではなく、もっと前からちゃんと現場の声聞いて、余裕を持った保育ができるように行うべきですよ! 市長は最近、会っていただけない団体があると聞いています。保育団体においても、ぜひいろんな立場の人のお話を聞くよう求めたいと思いますが、いかがでしょう?

(市長)

 私は、時間等々が都合が合う限りにおいては、お会いさせていただいているところでありますし、当然、当然、その用向きもお聞きをした上で、日程等々を調整させていただいて、お会いをさせていただいているところであります。

 

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