ブログみよみよ日記

2017年 9月議会 一般質問&答弁

①北朝鮮、核兵器禁止条約、子どもの貧困についての市長の見解

 

広田

 北朝鮮は先日、6回目の核実験を強行しました。

北朝鮮の核実験は、ミサイル発射とともに、世界と地域の平和と安定にとっての重大な脅威であり、国際社会が追求している「対話による解決」に逆行する行為です。

さらに核兵器禁止条約の採択など「核兵器のない世界」を求める世界の大勢に逆らうもので、強い憤りをもって、この暴挙を糾弾し、抗議します。

いまの最大の危険は、米朝両国の軍事的緊張がエスカレートするもとで、偶発的な事態や誤算などによって軍事衝突が引き起こされる現実の可能性が生まれ、強まっているということです。おびただしい犠牲をもたらす軍事衝突は、絶対に回避しなければならず、危機打開のためには、米朝の直接対話が必要です。日本政府が、「対話否定論」に固執する態度をあらため、「いまこそ対話に踏み切るべき」ということを米国政府に説くことを、強く求めておきたいと思います。

一方、国際社会は核兵器禁止の動きを大きく前へ進めています。

国連会議は7月7日、核兵器禁止条約を国連加盟国の6割を超える122か国の賛成で採択をしました。

第1条で、核兵器を抜け穴なしに全面的に禁止している画期的なものです。ホワイト議長が「日本の被爆者の出席は、会議を成功に導く推進力でした。」と述べたように、まさに唯一の戦争被ばく国である日本の被爆者の声と市民運動が世界を動かしたのです。それにも関わらず、日本政府は会議をボイコットし、日本の政界から参加したのは日本共産党だけ。政府は条約参加にも背を向けています。「総理、あなたはどこの国の総理ですか。いまこそ日本が核兵器廃絶の先頭に立つべきです」長崎の被爆者団体の代表は8月9日、安倍首相に、核兵器禁止条約への参加を迫りました。

本市は、平和都市宣言の中で、「世界の恒久平和と核兵器の全面禁止・廃絶の実現に向けた不断の努力の必要性」をうたい、平和首長会議にも加盟をしています。

・そこで市長、まずは国連会議での核兵器禁止条約の採択についてどう受け止めておられますか。また、平和首長会議が、2020年までに核兵器廃絶をめざし取り組んでいる「核兵器禁止条約の交渉開始等を求める要請書」に市長自らも賛同し積極的に取り組むべきですがお考えをあきらかにしてください。

 

市長

核兵器禁止条約のことについてお尋ねがございました。核保有国と非保有国の溝が深まるということへの懸念、さらに広田議員もおっしゃいました、北朝鮮の脅威が迫る中で、必ずしも現実的な対応とは言えない面もあるということ、そうしたことなどについて熟慮された上で今回の核兵器禁止条約の締結に慎重な姿勢を国の方で示されたんだというふうに理解をしています。人類が核兵器の廃絶を目指すことは私は当然のことだというふうに思っています。

市長としてどのような取り組みをしていくかということですが、核兵器の廃絶、世界の恒久平和の実現は今ほど申し上げましたが私は地方自治体としてできうる限りのことをしていくべきだというふうに思っています。人類共通の悲願であると言っても過言でないと思います。本市においてもご指摘にありましたけれども昭和60年平和都市宣言、平成21年平和首長会議にも加盟をしたところであります。私も毎年戦没者慰霊式に参加をさせていただき、二度と戦争を起こしてはいけないという思いを強くしているものであります。平和都市宣言を行った市の市長とし、姉妹都市や創造都市との海外の都市とのその交流を図っていく中で世界の恒久平和に些かなりとも貢献をしていきたいというふうに考えています。

 

広田

・さて、子どもの貧困については、本市でも子どもの貧困対策チームがつくられていますが、その現状と今後の方向性をあきらかにしてください。10月から就学援助の入学準備金の制度がはじまり、金額も拡充されます。他にも子どもの医療費助成など、私はこうした公的財政投入や仕組みづくりが不可欠と考えるものですが、市長の見解を伺います。

 

市長

こどもの貧困対策チームのことについてお尋ねがございました。現在こどもの貧困対策チームにおきましては、市民からの個々の相談ケースについて具体的な対応を行っている所であります。今後も対策チームを中心に各部署において「気付き」から「支援」へ繋げる実践的な能力を高め、児童家庭相談室を核とした支援を充実してまいります。その支援はこどもや保護者へ経済的な支援はもちろん必要なことではありますが、それだけではなくて、生活・教育・就労など多方面からのサポートを行っていくことが必要だというふうに考えています。まずはそれぞれのご家庭の自立に向けて何が必要な支援かを見極めながら、各部局の連携を図り、きめ細やかな対応に努めて参ります。

 

 

②防災対策について

 

 

広田

 次に、防災対策についてです。7月から8月にかけ、各地で大雨や台風による被害が相次ぎました。本市でも、道路の冠水、土砂災害などが起こり、日頃の対策が問われました。そこで具体的に伺います。

鈴見台の土砂崩れでは、11世帯に対し避難勧告が出され、住民が避難を余儀なくされました。

・今回は、住宅裏の100mに及ぶ法面が崩れ、木が倒れ土砂とともに住宅のすぐ裏手まで押し寄せました。また、崖上の市道が一部陥没し、現在も片側通行となっています。職員のみなさんが、発生当日に住民説明を行ったことや、24時間住民のそばで待機という対応には敬意を表します。

しかし、住民と市道へ影響を与えたことは重大です。この法面は土砂災害特別警戒区域に指定されていると同時に、ほとんどが市の所有地であり、住民が以前から対策を求めてきた場所です。市の責任が問われます。そのような中で起こった災害を市長はどう受け止めているでしょうか。

・そして、今議会で対策について予算が計上されましたが、その中身をあきらかにしてください。地元要望に添った抜本的対策が必要と考えますし、周囲の市所有地についても改めてボーリング調査など実施すべきですが見解をお聞きします。

・今回の災害で改めて痛感したのは、市内各所で指定されている土砂災害警戒区域の具体的対策の遅れです。民地が多いことを理由の一つに挙げられていますが、民地、公有地を問わず災害が起これば市民の生命と財産が危うくなることは明らかです。公有地は言うまでもなく、民地だからと言い訳にせず、対策を今後どのように進めるのか伺います。

・近年全国各地で起きている異常な自然災害を見るにつけ、日ごろの防災対策と発生時の緊急対応が市民生活の安全安心につながります。日ごろから安全安心を強調する市長の決意を伺います。

 

市長

土砂災害、道路崩壊についてお尋ねがございました。鈴見台地区のことについてですけれども、この崖地の安全対策工事には多大な時間と経費がかかるということはご理解をいただけるんではないかと思います。まずは福祉施設などの要配慮者利用施設に隣接する市所有の崖地の安全対策を優先して進めてきたところでありまして、昨年度ようやくそれらの工事が完了をしたところであります。当該崖地ですけれども、平成23年度に土砂災害特別警戒区域として県から指定されたことを受けまして、危険性や警戒避難体制などについて地域住民に周知を行うとともに、定期的にパトロールも実施をし、点検も行うなど、現時点で可能な施策に取り組んできたところであります。現在ですけれども、早期の本格復旧工事に向けまして地質調査や実施設計を行い、効果的な工事手法を検討しているところであります。今回の補正予算におきまして災害復旧費を計上したところでありまして、今後地元と協議調整をしながら、斜面の安定、道路復旧などの工事を進めてまいります。また近年の異常気象に伴います大雨の影響に備え、周囲の市有地につきましても重点的な調査・パトロールを強化し、危険度が高い箇所のさらなる把握に努め、災害の防止に繋げて参ります。公有地・民有地ともにもっとスピード感をもって取り組むべきだというお言葉でした。土砂災害警戒区域等において、県・市ともに急傾斜地崩壊対策事業などの対策工事を順次実施しています他、民地崖の防災工事に対しましても助成制度を設けて支援をしているところであります。ただ先ほど申し上げましたように、対策工事の実施に多額の経費・時間を要します他、民有地の場合には所有者の負担も必要となってまいりますので、調整に時間がかかるなどの課題もあるところであります。国・県などの補助金も含め、必要な財源の確保にこれまで以上に努めていかなければいけないと思いを強くしているところでありますし、危険箇所の所有者に対し早期の対応に向けて一層の理解を求めていきたいと考えています。そういうハード的な対策と同時に合わせて、ハザードマップの配布による避難体制の構築など、ソフト対策も充実をして行きながら、安全・安心の確保に努めて参ります。

 市長の改めての決意についてお尋ねがございました。今ほど申し上げました被害を最小限に留めるための各種ハード対策、情報収集・発信、さらには訓練などのソフト対策の重要性というものを改めて強く感じた所であります。町内はもとより地域の自主防災組織や県・関係機関等との連携を一層強化をし、市民生活の安全・安心の確保に引き続きこちらは本当に全力で取り組んでいかなければならない、その思いを強くしているところであります。

 

広田

 一方、湯涌への動脈とも言える県道10号線が、8月の台風5号による大雨の影響で、一部崩落しました。

わが会派でも発生直後から現場に伺い、住民の皆さんや関係者のご要望もお聞きしました。

・まずは、県道の早期復旧を誰もが願っています。生活道路であることはもちろん、10月には湯涌温泉街最大のぼんぼりまつりで、全国各地から大勢の方がいらっしゃいます。9月中にも片側通行ができる見通しとのことですが、引き続き、県道の完全復旧を市としても取り組んでいくべきと考えますがいかがですか。

・また、市民の足への影響については、う回路が指定をされ、はしご車が通れるように一部拡幅工事も行われた他、誘導や案内板も拡充されました。北鉄バスが住民のご協力によりワゴン車でつなぐことができ、今予算にも経費が計上されたのは住民の要望が反映されてのことです。

引き続き、う回路や公共交通において、市民の声を大事にした取り組みを求めますがいかがですか。

 

市長

県道 金沢湯涌福光線のことについてお尋ねがございました。道路管理者である県の方からは、完全復旧の見通しはまだ立ってはいないが、今月中には片側交互通行による復旧を目指していきたいというふうに聞いているところでありますし、私は県ご当局はこれはもう本当に昼夜を問わず対応をしていただいていることに心から感謝を申し上げたいというふうに思いますし、今月中の復旧を期待をしていきたいというふうに思います。う回路のことについてお尋ねがございました。今後も県やバス事業者としっかりと連携をし、地元の方々の声もお聞きをし、協力もいただきながら、う回路や公共交通の確保に努めて参ります。

 

③保育士の処遇改善について

 

 

広田

次は、今議会で予算化された保育士の処遇改善事業についてです。保育士の処遇が低く、なり手がいないという現状から、国の処遇改善事業に、金沢市も取り組むものです。処遇改善はわが会派も再三要求をしてきたもので前進だと考えます。しかし、この事業では、経験年数や研修受講を要件にして、一部の職員にだけ昇給を義務付けるものです。「人間関係をこわしかねない」「園長や主任よりも副主任の給料が高くなる」、「研修に人を出すのが大変」など現場から声が上がっています。中でも園長や理事会が人事を決定しなくてはならず、みんなでつくりあげてきた保育園の中で、特定の人だけへの大幅な賃上げに頭を抱えています。

国会でも議論があり、「実情に応じ柔軟に配分できるようにしていく」と答弁がありました。

・現場の実情やお声にあわせ、本市独自の支援や取り組みを行うべきですがあきらかにしてください。

・そもそも現場からの要求は、保育士の賃金単価の引き上げ、配置基準の見直しです。市長、この実現に向けてはどう取り組むのか、あきらかにしてください。

 

 

市長

保育士の処遇改善について何点かお尋ねがございました。今回の処遇改善のことについてですけれども、今後担当職員が地域に出向いての制度説明会を予定をしているところでありまして、各施設の状況に応じた処遇改善額の配分方法など、個別・具体的な相談にも応じ、丁寧な説明を行っていくこととしています。今年度から公定価格において、保育士等の研修参加に伴う代替職員の配置に要する費用が拡充されたところであり、本市としても研修実施機関である県と連携をしっかりしていきながら、受講しやすい体制の充実に努めて参ります。現場の声をしっかり聞くべきだというふうにお話をいただきました。今回お諮りしています処遇改善加算が本年度創設されましたことから、まずはこの制度の適正な実施により保育士の処遇の向上を実現していきたいというふうに考えています。本市ではこれまでも国を上回る保育士配置基準を定めているところでありまして、今後とも保育の質の充実に努めて参ります。

 

④介護の総合事業について

 

 

広田

続いて、この4月からはじまった介護の総合事業について伺います。これは、要支援1,2の方を介護保険から切り離し、市区町村の事業に移行するものですが、報道機関のアンケートでは回答した自治体の45%が運営に苦慮していることがあきらかとなりました。

この間も発言してきましたが、この総合事業は、事業者に対する介護報酬の切り下げなども含め、「早期発見・早期対応の介護予防の推進」からは逆行し、軽度者のサービスの切り下げ、切り捨てにつながるものです。

本市の現状と課題について具体的に伺います。

・総合事業では、これまでの要介護認定ではなく、医師の意見書もいらないチェックリストのみでサービス提供を行うことができるとしています。

ご本人、ご家族が要介護認定を希望しているのにも関わらずチェックリストへ誘導するようなことがあってはならないと再三求めてきましたが、チェックリストの利用状況とあわせ、現場の対応についてあきらかにしてください。

・ところで、総合事業の際、医師の意見書が必要ないチェックリストの際は必要ないにも関わらず、現場では医師の意見を書面で問い合わせる仕組みがあると聞いています。しかも本市が様式例や医師会への通知を出しています。どのような位置づけ、運用をしているのか、最終的な責任はどこにあるのか、また現在の使用件数などあきらかにしてください。

・このような法令上の根拠もない、保険診療の点数もつかない用紙の運用は問題です。医師の意見が必要な方は本来の要介護認定を受けるようにするべきですが、見解をあきらかにしてください。

 

市長

介護の総合事業のことについて、基本チェックリストのことについてお尋ねがございました。私の方からはご質問の「様式」についてですけれども、地域包括支援センターからの要望もあって、本市が作成したものであります。使用するにあたりましては事前に利用者本人の同意をいただいているところであります。ケアプランを作成、または変更する際など、医学的な見解が必要になった場合に活用されているとお聞きをしていますが、これまで活用された件数は十数件であります。なお、医療依存度が高い方につきましては、主治医意見書を徴した上で、要介護認定の手続きをとるようケアマネジャーへの指導を徹底しているところであります。

 

広田

サービスの状況についてお聞きします。

・全国では、基準緩和型では採算がとれず事業者が手を挙げない、ヘルパーの不足に加え、基準緩和対応のヘルパーも講習を受けても実際は勤めないなど問題が報告されています。

本市では、総合事業が始まったタイミングで、これまで身体介護のないヘルパーサービスを受けていた方が、基準緩和型でもない、家政婦にと案内された事例がありました。

・その背景には、本市でも事業所不足やヘルパー不足の問題があるのではないでしょうか。実態をあきらかにしてください。

そして、ケアプランをつくる際は、本人やご家族の意思を尊重すること、介護は家事援助ではないという認識を現場には改めて徹底するべきですがいかがですか。

・基準緩和型のサービスはこれまでの報酬の8割しか事業所に支払われません。訪問について市は、ヘルパーではなく12時間の講習を受けた方に担ってもらうので人件費が少なくていいという算段ですが、現場では、やはり専門性の高いヘルパーさんが用いられており、12時間講習済みの161名のうち、実際従事している方の数は5名となっています。

これは経営にも深刻な影響を与えています。採算がとれないからと、基準緩和型に事業登録しなかった事業所もありますが、利用者のニーズになんとか応えようと報酬カット分を持ち出して充てている事業所もあります。採算がとれず、支援時間の短縮や、お休みの週を設けるなど利用者にもしわ寄せがおきています。市長は、この実態をどのように受け止めていますか。

・事業所、利用者双方にとって、本来の介護予防が行えないのでは本末転倒です。基準緩和型はなくすべきですが、いかがですか。

 

市長

基準緩和型サービスの課題についてお尋ねがございました。サービスを提供する事業者や従事者につきましては、現状では概ね不足はないものと認識をしているところでありますが、今後の利用者の増加を見据え、提供体制の拡充を図ってまいりたいと考えています。また総合事業の理念・及び運営基準に関しては、先般指定事業者を対象とした研修を開催し、改めて徹底を図ったところであります。引き続き適正な運営に向けた指導・監督に努めてまいります。いくつかご心配も頂きましたこの基準緩和型サービスにつきましては、基本報酬が引き下げられることになる反面、人員基準等が緩和されたことで、事業所の必要経費が圧縮されるものであり、必ずしも経営の悪化につながるものとは考えてはいません。本市ではこれまでに多くのケアサポーターを要請しており、経営の安定化とサービスの充足に努めてもらえるよう事業者の理解を求めて参ります。なお、基準緩和型サービスは身体介護の必要がない方にとって通常のサービスの8割の負担で生活援助などのサービスを受けられることが利点であり、廃止することは考えてはいません。今後とも適正なサービス提供体制を確保できるよう、運営状況に留意をして参ります。

 

広田

さいごに、このような状況で要介護1,2の保険外しはとんでもないですし、政府はがさらにすすめようとしている「成果主義」の自立支援は問題です。社会保障審議会でも「状態の改善が見込めない要介護者を排除する事業所が出かねない」とする意見が出ていますし、すでに取り組みを行っている自治体では、「本来必要なサービス提供」のかたちが「報酬」によって左右され、現場に混乱が起きています。成果主義の導入はするべきではありませんが、市長の見解をあきらかにしてください。

 

市長

要介護1・2の介護保険からの切り離し、また成果主義による自立支援の推進はすべきではないのではないかというご意見をいただきました。制度改正にあたりましては適正な介護保険制度の運営を確保されるよう国に要望していくとともに、引き続き国における議論の動向を注視をして参ります。

 

⑤ごみの有料化について

 

 

広田

続いて、ごみの有料化についてです。3月議会でごみの有料化が決まりましたが、住民の中には知らない、納得できないという声があふれています。それというのも、決まる前に行われた説明会でも、世帯数で1割ほどの市民しか参加できていないのが実態です。

市民に知らせることは、本市の責任です。

・2月実施が目前ですが、町会やアパートなどの説明会の進捗状況をお知らせください。まだ予定のないところ、やらないとしているところについては、町会加入を問わず、町会長さんや関係者任せにせず、市が責任をもって行うべきですが、どのようにすすめていくのでしょうか。

・また、町会に入っていない方や、仕事などで町会の説明会に行けないという市民のために、誰でも参加できるオープンな市民説明会を開くべきです。いかがですか。

 

市長

ごみの有料化のことについて何点かお尋ねがございました。全1360町会ありますけれども、今月中に9割近くの町会で説明を終えたいと思っています。できる限り来月中に説明会を完了して行きたいと思っています。アパート・マンションなどにつきましては、不動産関係団体約400社を対象に説明会を行ってきており、引き続き関係団体の協力を得て、入居者やオーナーへの制度の周知を図ってまいります。全ての町会に開催を要請をさせていただいているところであります。できる限り日程や会場の調整にも合わさせていただきたいというふうに思っていますし、これまでもそうしてきたところでもりますし、引き続きその思いで取り組んでいきたいというふうに思います。開催することまでは求めないという町会もあることは事実でありまして、その場合であったとしてもお試し袋やごみの分け方・出し方パンフレットの全戸配布に合わせ、有料化の内容を記載した資料を配るなど、市が責任を持って周知に努めてまいります。説明会ですけれども、これまでもこの4月から私も出席した町づくりミーティングでの説明、さらには各校下や地区の町会連合会や市内全町会を対象にした説明会、先ほど申し上げましたように数百を超える事業者への説明会、さらには婦人会・各種団体への説明会、さらにはかがやき発信講座で広くお声かけをさせていただいて、要請がありましたところにも出かけて行って説明をさせていただいているところであります。なお説明会にいろんな事情で参加できないという方もいらっしゃるかもしれません。お声かけをいただければ、先ほど申し上げましたように出かけて行ってできる限り会場や日程を調整しながら、説明をさせていただいているところでありまして、市内全世帯へのお試し袋・パンフレットの配布を、さらには新聞・テレビを通じて周知を図って参りたいというふうに思っています。

 

広田

さて、説明会で出された意見のひとつに「有料のごみ袋に入っていないごみが出されたらどうするか」という声についてです。市の回答は、「不適切廃棄として置いていくが、連絡をくれたら取りに行く。待てるものであれば、ボランティア袋に入れて次のごみの日に出してください」というものです。市長、なぜ町会がさらなる負担を負わなければならないのですか?市民からはお金を払ってさらに負担とは意味がわからない、と怒りの声があがっています。

6月の委員会で不適切廃棄の扱いについて、環境局は、「町会が不適切廃棄のシールが貼られたごみを引き上げて、町会の倉庫においたり、誰かの家に持って帰ることは推奨していない」と答えています。

よって、ステーションに出されたごみはすべて本市が回収するべきです。マナー違反のごみがあれば、それは別の形で周知・啓発するのが市の役割であり、町会に負担を課すべきではありません。そのほうが、収集する職員の手間や、人件費も省けるのではないですか。見解を求めます。

 

市長

マナー違反のものについてですけれども、現在もそうですけれども違反ごみが出された場合には、間違って出した方もいらっしゃいますので、気付いてもらうという観点からも警告シールを貼り、一時的にステーションに置かせていただいているものであります。今後、ボランティア・清掃ごみ袋の活用、監視カメラの貸与、啓発看板の設置、ステーション管理サポーターとの連携などに取り組むことにより、地域の方々と連携をし、マナー違反ごみ対策の強化に努めていきたいと考えています。

 

広田

基金について伺います。ごみ袋で市民が払うお金は、年間4億数千万円を見込んでいます。そのうち2億数千万円がごみ袋を製造し販売する経費となり、残りの2億数千万をコミュニティ基金に積んで使うとしています。

市長は繰り返し、この基金の使い道を透明化するとしてきました。

・したがって、3月議会で出された詳細な資料をホームページなどに乗せて透明化をはかるべきですがいかがですか。

・さて、10月から工事がはじまるESCO事業。すなわち防犯灯のLED化事業です。今年は債務負担で11億4千万。来年より毎年基金から支払う予定と聞いています。

今後、どのような支払い計画を考えているのでしょうか。また、町会連合会のご意見の中には、「LED化事業に基金を使うべきでない」という主張がありますが、どのように考えていますか。

かりに、基金ではなく一般財源で行っていくとすれば、市民・議会に対して説明してきた方針を変えることになります。あきらかにしてください。

・ごみの有料化実施まであとわずかです。しかし、市民の理解と合意はまだまだ不十分です。2月実施は中止すべきですがいかがですか。

 

市長

基金の使い方ですけれども、当初予算資料としてホームページにも掲載もさせていただいておりますし、説明会等で配布している家庭ごみ有料化制度の説明資料の中にも掲載をしているところであります。町会連合会の中におきまして、防犯灯のLED化事業に基金を使うことについてのいろんなご意見もお聞きをしているところであります。この事業は町会の負担を町会費等々で直接軽減につながるところでもありますし、地域コミュニティへの支援にもつながるところであります。なお基金の充当する具体的な事業や金額につきましては毎年度の予算編成の中で調整をして行くことになるというふうに思っています。私は議会の皆さん、市民の皆さんもご理解をいただいているというふうに思っております。引き続き丁寧な説明を重ねていきたいというふうに思っています。

 

⑥印鑑登録証明書などの性別欄における合理的配慮ついて

 

 

広田

さいごに、トランスジェンダーや性的少数者への性別欄における合理的配慮についてです。昨年も取り上げましたが、そのときの回答から、図書館カードの申し込み用紙の性別欄が7月に改善し、「記入は任意」という言葉が入り、当事者から歓迎されています。

さて、印鑑登録証明書についてはどうですか。昨年私が取り上げた際は、「法令等の規定により記載を撤廃することは困難」という理由から性別欄の廃止はできないということでした。しかし、もともと印鑑登録証明書に性別記載欄を設けるかどうかは自治体が決められるうえ、昨年の12月に総務省から「性別記載欄を省略することは可能」と全国の自治体に通知がされています。

・そこでお聞きします。国の通知に基づいて、印鑑登録証明書の性別欄は廃止すべきですがいかがですか。

 

市長

印鑑登録証明のことについて、性別の記載をしない取り扱いというふうにお話がございました。ご指摘がありました昨年12月、国の方から印鑑登録証明書に男女の別を記載しない取り扱いとして差し支えないというふうにご判断をいただきました。ただ性別欄を廃止するには自動交付機やコンビニ交付サービスを受けるシステムを改善しなければならないなどの課題もありますことから、今後これは検討させていただければというふうに思っています。

 

広田

・また、本市が各書類の性別欄の確認を行った2004年以降、あらたに作られた書類についてもチェックすべきですし、それ以前のものについても再度チェックを行うよう求めますがいかがですか。

誰もがくらしやすい金沢にするため、性的マイノリティに対する一層の制度の充実を求めて質問を終わります。

 

市長

申請書等につきまして男女の別は必要ないんではないかということであります。人権尊重の立場から、申請書等の性別記載欄につきまして、法令等に定められている場合をのぞき、市の判断によるものについて合理的な配慮のもと様式を定めてきたところであります。その方針を遵守していきたいというふうに思っています。またご指摘の点もいただきましたので、そのことにつきましても適正に対処をして参ります。

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