10月5日から、決算特別委員会が始まりました。
わたしは、一般会計等決算審査特別委員会に所属し、一般会計、特別会計、基金、財産を調査、審議することになりました。
初日10月5日は、一般会計についての審議でした。その質問内容などをまとめましたので、ご参照いただければ幸いです。
ちなみにその後の予定は、10月11日は特別会計と基金や財産、10月25日は書類審査と現地視察、11月22日が総括質疑と討論・採決です。
目次
- 1 10月5日 R2年度決算一般会計分の質疑まとめ
- 1.1 ○コロナによる市税収入への影響は?
- 1.1.1 ❔ R2年度中には、税収減を想定して815億(現計予算)まで補正減額をしたと思うが、結果は当初予算829億円近くまで伸びたのはなぜか。
- 1.1.2 ❔まずは、市税収入の83.7%をしめる3つの市税収入をどう分析しているのか?
- 1.1.3 ❔コロナ特例の、徴収猶予(収入未済)の影響があったと思うが、それぞれどうだったのか。
- 1.1.4 ❔R2年度はコロナの影響が少ないR元年中所得の反映ですが、令和2年度所得はどのように見通しているのか。
- 1.1.5 ❔観光は、感染状況やまん延防止や緊急事態宣言、GOTO施策などの影響で浮き沈みがあったが、1年通して宿泊税の状況はどうだったのか。
- 1.1.6 ❔また、一般会計の実質収支が、昨年より17億も増えて、過去最大の33億8,256万円となったわけだが、なぜか。年度内の事業に使うことはできなかったのか。
- 1.1.7 ❔売り上げ30-50%減対象の事業者支援制度はなかなか伸びない状況でしたが、どうだったか。余った予算はいくらなのか。富山などにくらべ金額が少ないと批判があり、引き上げるように補正予算でわたしも求めたが、結果使い切れていないのであれば、対象を広げたり支給額を引き上げるべきだったのではないか。
- 1.2 ○市民生活への影響
- 1.3 ○特別定額給付金
- 1.4 ○保健所
- 1.5 ○保健師の増員に関して
- 1.6 ○GIGAスクール構想
- 1.7 ○除排雪費用の実績
- 1.1 ○コロナによる市税収入への影響は?
10月5日 R2年度決算一般会計分の質疑まとめ
まず、令和2年度は1年まるごとコロナ禍の1年でした。
まず決算規模ですが、一般会計については、特別定額給付金などコロナの影響に対する補償の予算が国から入り、市民に給付されたので、歳出と歳入の規模が例年より大きくなっています。
次に、委員会の中で質問した中身です。
※青文字はわたしのメモです。
○コロナによる市税収入への影響は?
市税 822億6337万9千円 R2/R元:△13億7,838万9千円 1.6%減
❔ R2年度中には、税収減を想定して815億(現計予算)まで補正減額をしたと思うが、結果は当初予算829億円近くまで伸びたのはなぜか。
❔まずは、市税収入の83.7%をしめる3つの市税収入をどう分析しているのか?
個人市民税 35.6% 法人市民税9.8% 固定資産税38.3% 計83.7%/市税収入
以下、現年度収入済額で比較 R2/R元
・個人市民税 2.66↑
令和元年中の給与所得の増等により増加
・法人市民税 △17.64
税制改正及びコロナ拡大に伴う企業収益の減等により減少
税制改正 △13億円 収益悪化 △1.5億
・固定資産税 0.59
新築家屋件数の増等により増
-広田委員
私からは、やはり令和2年度はコロナ禍の一年ということで、その視点からいくつか質問させていただきます。まず、コロナ禍での市税収入への影響というところですが、市税は822億6337万9千円、元年度との比較では13億8千万ほど減っていて1.6%減だということですが、実際どんな令和2年度の動きだったかというと、税収減を想定し現計予算は815億円まで補正をしたと。しかし、結果は当初予算の829億円近くまで上昇したという形になります。そこで、市税収入の83.7%を占める3つの市税である、個人市民税・法人市民税・固定資産税、この税収入を、もう少し詳しく分析結果を教えてください。
-松田総務局長
コロナでの影響ということですので、少し滞納繰越の方で説明させていただきたいと思います。市民税の滞納繰越額は、対前年1億4006万円余、13.5%の増で、11億8081万円余でございました。固定資産税、それから都市計画税の滞納繰越額は、対前年3億1107万円余、29.6%増の13億6255万円余でございました。どちらも滞納繰越が増えております。この理由は、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として実施されました徴収猶予の特例制度、昨年の2月1日から今年の2月1日までに納付期限がある国税・都道府県税・市区町村民税については、1年間無利子・無担保で納期を延長することができるという制度でございますけれども、これによりまして増加したと考えております。今ほど申しました増加した額よりも、徴収猶予の特例の額の方が上回っております。ということは、徴収猶予の特例を活用されてということだと思っておりまして、こういった点にコロナの関係の影響が出ていると考えております。
❔コロナ特例の、徴収猶予(収入未済)の影響があったと思うが、それぞれどうだったのか。
※徴収猶予の申請するも、年度内に返したものも含まれる
・個人市民税徴収猶予 305件 4125万円
収入未済 R2:2億8500万円 R元:3億4500万円 △6千万
・法人市民税徴収猶予 225件 2億7200万円
収入未済 R2:2億2850万円 R元:2千万 +2億
・固定資産税、都市計画税徴収猶予 235件 6億3745万円
収入未済 R2:7.75億 R元:3億 +4.45億
-広田委員
今、滞納繰越、すなわち徴収猶予であるとか収入未済額の影響をコロナの点でご説明いただきましたが、個人市民税の全体の総括でいくと、令和元年中の給与所得が増だった影響でそれまで落ち込まなかったということであるとか、法人市民税は先程税制改正の影響が大きくて減っているのであって、徴収猶予のことは収入未済は増えていますけれども、税制改正が影響していると。この税制改正の点はどのくらい影響しているのか、教えてください。17.64%減のうち、税制改正の分が減少分の何億くらいあるのか教えてください。
-松田総務局長
個人市民税については今ほどおっしゃったように前年の所得に対して課税しておりますので、コロナの影響というのはなかったと思っております。納税義務者と給与所得者の増加などによりまして、前年に比べて個人市民税は6億9775万円余、2.4%の増となっております。法人市民税の方ですけれども、前年に比べ17億2305万円余、17.6%の減となっておりますけれども、このうち、先程会計管理者も申し上げた通り、税制改正に伴うもの、税制改正に伴って税率が引き下げされております。その影響分がこの減額分の約4分の3に相当します12億9783万円余ございます。それ以外の減額分ですね、これがおそらく新型コロナウイルス感染症の影響などに伴う企業収益の悪化による影響と思われますが、それが減額分の約4分の1に相当する4億2521万円余となっております。
-広田委員
令和2年度は丸一年コロナ禍でしたけれども、令和元年度は令和2年1月から3月の影響だった。前年の反映が税収(主に個人市民税)ですから、そこら辺の把握と、先程おっしゃられた滞納繰越の分で見なければいけないということもわかりました。
それでは次に、税収減、先程言った815億円(現計予算)まで補正したけれども、当初予算829億円まであがってきた理由を改めて教えてください。
-松田総務局長
当初予算があって、現計、令和2年度3月補正に少し減額をいたしました。最終的にはそれをまた上回った決算になっているというお話ですけれども、主な理由としましては先程申し上げた1年間納税を猶予する徴収猶予の特例制度があります。徴収猶予の特例制度で1年間延長するといって、今年度納入される予定のものが相手方の方で納入される方が年度内に納められたと、早められて納められたということがかなりありました。そういったものと、あとは細かい話になりますが、法人税法上の連結法人に加入したことに伴いまして申告納付時期が前倒しになったという企業等もございました。そういったものも含めまして、現計予算よりも決算が大きくなったということでご理解いただきたいと思います。
・コロナ禍であっても税収がしっかり入ってきたこと
・元年中の所得にコロナの影響はほぼない
・徴収猶予かと思っていた法人市民税が前倒しで入ってきた
-広田委員
全体としてみると令和2年度はコロナの影響が少ない令和元年中の所得の反映であるということもあるということですが、おそらく令和2年の所得というのが大変厳しくなっている可能性があると。その辺はどのように見通していらっしゃいますか。
❔R2年度はコロナの影響が少ないR元年中所得の反映ですが、令和2年度所得はどのように見通しているのか。
-松田総務局長
先程申し上げました通り、個人市民税に関しましては、令和2年中の所得が今度令和3年度の税収に反映されますので、今年度の個人市民税に影響が出てくるんだろうと思っています。令和2年度の決算に関して申し上げますと、先程申し上げましたように法人市民税に企業収益の悪化が少し見受けられたということ、それから徴収猶予の特例、特に固定資産税ですとか都市計画税に多くの事業者が申請を行っております。そういったことからも経営状況は厳しい状況であったと思っておりまして、今後個人市民税にも少し影響が出てくるのではないかなと思っております。
❔観光は、感染状況やまん延防止や緊急事態宣言、GOTO施策などの影響で浮き沈みがあったが、1年通して宿泊税の状況はどうだったのか。
-広田委員
次に税収の点で、宿泊税についても確認しておきたいと思います。宿泊税はやはり観光の影響を受けるわけですが、感染状況であるとかまん延防止・緊急事態宣言、Go To施策もやったりやらなかったりということで浮き沈みがあったと思いますけれども、一年を通してどのような状況だったのか教えてください。
-松田総務局長
宿泊税に関してですが、今ほどおっしゃられた通り、昨年の4月に緊急事態宣言が発出されました。これで人流が抑制されまして、5月から8月の収入済額は4400万円余、前年同期の2億1000万円余と比べると約8割減少しております。8月頃から少し国のGo Toトラベルや、それから本市の五感にごちそう金沢などの施策によりまして、徐々に回復いたしましたけれども、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で前年等と比べますと、一年トータルで見ますと、先程会計管理者が申し上げました通り、約45%減の3億4625万円余の減となっております。
-広田委員
新型コロナウイルス感染症対策の中で言われているアクセルとブレーキという関係では、最近では教訓化して徐々にアクセルをということになっていますけれども、当時は緊急事態が明けたらアクセル全開という感じでやってきたので、浮き沈みがGo To施策をやるかやらないかではっきりした一年だったのではないかと思います。
次に収支の点ですけれども、一般会計の実質収支は昨年より17億円増えて過去最大だと思うのですが、33億8256万円という数値となった。このことが、なぜなのか。そして余った額を年度内の事業に使うことができなかったのか、教えてください。
❔また、一般会計の実質収支が、昨年より17億も増えて、過去最大の33億8,256万円となったわけだが、なぜか。年度内の事業に使うことはできなかったのか。
-津田財政課長
実質収支と、前年度の補正財源等への活用についての質問にお答えいたします。実質収支が令和2年度は33億8千万円余というかたちになりました。この主な理由としましては、令和2年度は例年の事業に加えまして新型コロナウイルス感染症対策といたしまして数次にわたる補正予算を編成しております。感染症拡大防止対策、また地域経済のための緊急支援策などに積極的に取り組んだところです。その結果、歳出面では売上の減少率に応じて支給する飲食店に対する給付金、また感染状況等を踏まえまして事業を一時的に縮小いたしました五感にごちそう金沢宿泊キャンペーンなどにおいて執行残が生じたほか、歳入の面では先程局長の方から説明された通り、市税において法人市民税との減少幅が想定を下回ったこと、また生活保護費やひとり親家庭への給付金に対する国の概算交付が例年以上に多かったことが主な要因となっております。
それら黒字が生じるのであれば、前年度の補正等で活用できたのではないかというご指摘だったと思います。本市では赤字決算を回避し、財政の健全性を確保することを主眼においた予算編成に努めているところであります。従いまして、決算においては事業費の執行残等により一定規模の実質収支の黒字を確保できており、それらは次年度、補正予算において繰越金として予算を計上し、今年度もそうですが新型コロナウイルス感染症対策など年度途中における財政需要の増加、また中期財政計画における繰上償還の財源に活用することをご理解いただきたいと思っています。なお、参考までなんですが、令和2年度の実質収支、本市の33億8千万円につきましては、中核市の平均が36億5千万円となっておりますので、それよりは少ない状況にあるということであります。
-広田委員
余った予算については今年度繰り越して活用するということでしたけれども、やはり令和2年度、生活が守れなかった、経営が守れなかったという市民が実感としては多くいました。その方々に年度内でなにか適切な補償ができなかったのかということがやはり問われると思うんですね。それでいうと、年度途中に一部課題となっていた、経済局の飲食事業継続緊急支援給付金であるとか観光地域づくり緊急支援給付金、これが持続化給付金までの減収にはいかないけれども30%から50%減収ということで創設されましたが、利用はなかなか伸びなかったように思いますけれども、決算の時点でどのような利用実績だったのか、そしてもしそれに代わる何か事業が提案されていたならば教えてください。
❔売り上げ30-50%減対象の事業者支援制度はなかなか伸びない状況でしたが、どうだったか。余った予算はいくらなのか。富山などにくらべ金額が少ないと批判があり、引き上げるように補正予算でわたしも求めたが、結果使い切れていないのであれば、対象を広げたり支給額を引き上げるべきだったのではないか。
-山田経済局長
昨年の4月補正等々でしました、いわゆる持続化給付金に届かない事業者への支援金というかたちで、飲食業、食品製造業ならびに観光事業者に対する制度を設けたということです。ただ今委員の方からありましたけれども、やはり50%以上の方は持続化給付金にいくと。30%から50%の範囲の中で我々の制度を設けたのですが、やはり50%以上というところが多かったというふうに理解をしております。その結果、飲食業の継続緊急支援給付金につきましては101件、3000万円余の決算でございます。また、観光事業の方のいわゆる30%-50%事業収入減のところへの支援金につきましては、10件、300万円の決算ということです。
※観光地域づくり緊急支援給付金
予算は4月補正で4500万円計上したが、10件(300万円)の利用にとどまり、2月補正で4000万円減額した。
※飲食業継続緊急支援給付金
予算は4月補正で3億計上したが、101件(3000万円余)の利用にとどまり、2月補正で2億7千万円を減額した。
-広田委員
飲食店は101件ということですが、観光地域づくり緊急支援給付金というのが観光協会に入っていないと利用できないということで、なかなか利用しにくいんだと現場からも声があがっていて、結局10件にとどまっていたわけですが、これは結局補正で減額されたのか、そして次に替わるもの、おそらく飲食業事業継続特別支援給付金事業とかそういうものが出てきたような気がするのですが、何かそこらへん減額してじゃあこういう対策を打ちましたというようなことが年度中にできたのか、教えてください。
-山田経済局長
やはり昨年度のコロナの感染状況というのは感染拡大したり収まった時期ということもあったということもあり、9月補正では逆に言うと少し収まっていた、いわゆる収まったあとの地域支援ということで五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン事業を予算計上したり、あるいは商品券という事業を計上させていただいた。ただまた年末から厳しい状況になった段階では、先程委員の方からもありました飲食店の事業継続給付金というものもまた別途設けたという中で、そのときの状況に応じながら我々の方でいろんな形での支援をさせていただいたということでございます。
-広田委員
やはりこうやって振り返ってみると、観光地域づくり緊急支援給付金というのが観光協会に属さないとできないとか、大変ハードルの高いものでしたので、やっぱりこれはもっと対象を幅広く取るべきだったと、そのときも言いましたけれども、結果10件しか利用がなかったという点ではもっと財源を使えたのではないかということを指摘しておきたいと思います。さらに飲食店についても、2月あたりに今おっしゃられた飲食事業継続特別支援給付金が出されたと。これは年が明けてから感染者数が増えまして、1都3県なんかは緊急事態宣言出て観光客が来なくなり、石川県でも感染拡大特別警報が出ていたときです。このときも大変飲食店が苦しく、しかしお隣の富山県なんかではすぐに営業自粛を行った店舗に最大56万円をこのとき出したんですね。でも金沢市がこのときとった対策が20万円だったんですね。それでもっと出せないのかという批判が大変ありました。それでこれは結局どれくらい使えたのか、実績を教えてください。
-山田経済局長
これは2月補正でさせていただいた事業でございまして、一部予算を繰越をさせていただいております。すでに申請は終わっているということで、令和2年度決算だけで行くと720件の交付ということになりますが、令和3年度に繰り越した部分で870件の申請があったということでございます。
-広田委員
一応令和2年度の決算ですから、720件の利用が年度中にはあったけれども、全体予算と繰り越した額を改めて教えてください。
-山田経済局長
予算計上は約8億円計上しております。繰越は1億8千万円を繰越しております。
※飲食事業継続特別支援給付金
令和2年度 720件(1憶5千万円) 令和3年度繰り越し 870件(1億8千万)
不用額:8億―1.5億―1.8億=4.7億(使い切れなかった)
-広田委員
まだ4.7億円ほど残っていた。やはりもっと対象を広くとり給付額も引き上げるべきだったというふうに言っておきたいと思います。
次は、こうした経済状況の中、市民生活への影響、主に被雇用者の影響について伺いたいと思います。今回のコロナの影響はリーマンショック以上に幅広く雇用への影響があり、かつ深刻だったということが明らかになっていますけれども、令和2年度の一年を通して市内の雇用状況とそれに対してどのような対策を講じてきて、予算執行状況はどうだったのか、教えてください。
○市民生活への影響
❔R2年度1年通して、市内の雇用状況と、それに対しどのような対策を講じ、予算執行状況はどうだったのか。
・2020年石川県労働力調査
まず、雇用者数をみると、2020年平均では、前年比1万3200人減少、7-9月だと3万人近い減少幅です。
平均の正規、非正規別をみると、正規は100人増ですが、非正規は1万1800人減少で、女性の非正規が7600人と大幅に減少しました。
失業や雇用者数の減少に現れない、休業者については、四半期別で緊急事態宣言期間を含む4-6月が前年比30400人増となるなど大幅に増えました。
-山田経済局長
令和2年度の市内の雇用状況ということでございますが、県が行っております労働力調査ですけれども、令和2年度の平均ということになりますが、事業所に雇用されている人数につきましては対前年度比(平均)では2.5%の減、13,200人の減という調査結果でございます。逆に休業者の人数につきましては、53.2%の増、5,800人の増ということになっております。コロナ禍の雇用情勢、やはり大変厳しい状況にあるというふうに認識しております。ただこれらの数値も四半期ごとの平均の推移では、徐々に回復している状況にあるというふうに思っております。この調査、金沢市内の調査結果ではございませんけれども、県内の事業者の多くが市内に就労しているということから、本市の状況とほぼ同様というふうに認識しております。
あわせて対策ということでございます。本市では令和2年度の4月補正予算におきまして、中小企業緊急雇用安定助成金というものを作っております。国の雇用調整助成金の事業者負担分につきまして10分の1を手当てするという助成金ですけれども、国が令和2年6月に雇用調整助成金の助成率を解雇が無い場合は最大10分の10にすると制度を改正しております。その結果、10分の10となりますと我々の助成金が出ないということになりますので、その結果ですけれども令和2年度のこの助成金の実績は262件、3260万円となっております。
※中小企業緊急雇用安定助成金
4月補正+6月補正予算 1.5億 うち 262件(3200万円)
3月補正で △1億
1.5億―3200万―1億=1000万余が翌年度繰り越し
-広田委員
県の労働力調査、さきほど一年平均ですと1万3000人の雇用者の減ということでしたけれども、その影響のあった7-9月なんかは時期的にはもっと多かったということが言えますし、休業者についても4-6月がピークでおよそ3万400人がお休みを余儀なくされたという状況を捕捉しておきたいと思います。さらに、一番影響のあった労働者は非正規職員と女性であるという特徴が、これは全国的にもありますけれども、石川県の中でもあったということも言っておきたいと思います。この雇用調整助成金なのですが、なかなか国の雇用調整助成金自体が使えないという相談が多く私にも寄せられて、途中から労働者申告でもやれるようにもなったけれども、結局、本当に市内で適切に使われていたのだろうかと、そういった調査はされていますか。
-山田経済局長
そういった調査まではしておりません。
-広田委員
これはまだおそらく国の方も分析中で、6割しか使えていないんじゃないかという数字も聞こえてきたりもするので、今後国そして県・市としてしっかりこういう制度が使われてきているのかどうかということも分析を進めてほしいと思います。こうした労働者の状況を背景に、収入減少があり、生活保障を受ける方が増えました。改めて、緊急小口資金、総合支援資金、住居確保などの相談とか利用状況が一年を通してどのくらいあったのか教えてください。
❔このような収入減少や失業の影響で生活補償を受ける方が増えたと思うが、緊急小口資金や総合支援資金、住居確保などの相談・利用状況は1年通して何件ほどだったか。
-高柳福祉健康局長
まず緊急小口資金・総合支援資金の貸し付けの状況でございますけれども、これは令和2年度からコロナ特例ということになりますので、当然件数の方は従来の制度と違いまして増えております。令和2年度の緊急小口資金申請件数は3972件、総合支援資金の新規の申請件数が3256件で、延長申請もございまして2076件、それから令和3年2月開始の再貸付の申請件数は1642件ということで、従来の旧制度ですと2桁かせいぜい100件ぐらいだということだったんですけれども大幅に増えております。それから住居確保給付金につきましても制度が変わりまして、令和2年度の新規の申請件数は782件、そのあと支給延長ですとか再延長とかいくつかございまして、それぞれ支給延長ですと495件、再延長ですと306件、再延長をさらに延長する再々延長と言いますか、それは107件ということになっております、。また令和3年2月から開始されました再支給、一旦住居確保給付金が終わった方が再度支給申請できるというのもございまして、36件申請がございました。
-広田委員
私の方にもこういった制度を使いたいということで本当に多くのご相談があり、みなさんのところに繋がっていったのかと思いますけれども、住居確保以外は給付じゃなくて貸し付けということで、本当はきっと背景にはまだまだ借りるんじゃなければ受けたいという生活困窮者がたくさんおられただろうというふうに思いますけれども、非課税世帯は返還が免除になっていくので、そのあたりの対応をしっかりやっていただきたいと言っておきたいと思います。
次に、特別定額給付金のことですけれども、先程のコロナ感染対策のまとめ、表5でしたか作っていただいて大変見やすかったですが、結局このコロナ対策総額の85%を占める150億円がこの特別定額給付金だったわけです。先程ご報告のあった20万8159世帯、45万人に対して一人10万円配られたという、本当に大きな効果というか影響を、市民が一人10万円受け取ったことについてどのようにとらえているか、教えてください。
○特別定額給付金
❔450億円が市内20万8159世帯、45万人に給付されたが、その影響をどのようにとらえているか。
-松田市民局長
特別定額給付金につきましては、新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として実施されたものでありまして、金沢市におきましては99.7%の方に給付を行ったところでございます。市として、今のところその具体的な効果や影響というものはなかなか測りづらいものがあるのですが、99.7%、ほぼ100%に近いかたちの方が給付を受け、5月から給付しているのですが3か月間でほとんどの給付が終了しているということを見ると、多くの世帯において家計への支援や一定程度の消費拡大に繋がったものであるというふうに考えております。
-広田委員
私はこのことを先程の市税収入と少し結び付けたいと思っているんですけど、保険料などもそうですけれど、やっぱり社協ならびに市の保障制度の利用も多かった、雇用者数・休業者数の多さというのもあって、市民の生活は絶対大変だったというふうに思うのですが、それでもがんばって個人市民税、特別徴収が8割ですから、減った給与からも取られる状況だったというのもあったかもしれませんが、結局何を言いたいかというと、今言った生活の状況、そして厚労省の出した昨年度の給与が8年ぶりに1人当たり1.5%減少したということをもって、税金や保険料が特別徴収されている方は減った給与から引かれたことで苦しくなった生活をおそらく定額給付金を当てて対応していただろうし、普通徴収の方でも、私の相談者でもいましたけれども、10万円入ったらすぐ税金や保険料を滞納しているので払いに行くんだというお声があったんですね。私はやっぱりこの特別定額給付金というのはそういうふうに市民に使われ、市民は税金や保険料を本当に真面目に払ってきたというふうに受け止めてほしいなというふうに思います。その点はいかがですか。
-松田総務局長
今ほどお話がありました、税それから保険料も当然そうだと思うんですけれども、何よりも公平公正でなければならないというふうに思っています。今ほどおっしゃられたように、苦労してきちんと納めていただいている方もいらっしゃれば、十分余裕があるのになかなか納めていただけない方もいらっしゃいます。そういう方もいらっしゃいます。制度として、我々としましては公平公正に取り組んでいきたいと思っております。
-広田委員
そういう話をしたいのではなくて、一人10万円をもらって、それは貯金に回した人もいるかもしれないけれども、国会の方でもそういうような発言をした人がいるかもしれないけれども、やっぱり多くは生活費を削られている中、10万円をあてに税金や保険料・年金その他諸々を払ってきたんじゃないかということを言っているだけです。
次、保健所に移りますけれども、改めて私たちは検査件数の拡大、もちろん体制の拡充も含めて求めてきたわけですが、一年間を通して検査件数、行政と医療機関の件数それぞれと、検査費用を教えてください。
○保健所
❔1年間の検査数(行政と医療機関での件数それぞれ)と検査費用をそれぞれあきらかに。
行政:7444件(保健環境センター1990件、民間1794件、市保健所3660件)1億1,500万円
医療機関:24,000件 9千万円
-高柳福祉健康局長
昨年度、新型コロナウイルスに対しますPCR検査の行政検査として実施いたしました検査につきましては7450件、医療機関において実施された検査数は23981件でございます。行政検査に要した費用は約1億1500万円で、医療機関で実施した検査費用につきましては保険診療の対象となる自己負担相当分について公費負担をしておりまして、それが約9千万円でございました。
-広田委員
行政の検査が7450件ということでございますけれども、保健環境センターであるとか民間、そして市の保健所でも直接やっていたと思うんですけれども、それぞれの内訳をだいたいで良いので教えてください。
-高柳福祉健康局長
行政検査につきましては当然金沢市内の分につきましては金沢市保健所を設置してございますので、こちらの方がやるということですけれども、全て西念の方にあります保健所でやっているわけではございませんで、今ほどご指摘がありましたように県の保健環境センター等に委託をしているものでございます。県の保健環境センターの方に対しましては約2700万円、民間の検査機関にも委託をしておりまして2100万円、それから保健所自身で実施しているものにつきましては1500万円、その他健康診断等で行っているものが5000万円というふうになっております。
-広田委員
健康診断で行っているというのが初耳なんですけれども、よくわからなかったのでまたあとで聞きますが、それぞれ件数というのは出せますか?
-高柳福祉健康局長
県の保健環境センターに委託しているものは1990件、民間機関につきましては1794件、それから保健所自身が行っているものが3666件で、合わせまして先程答弁いたしました7450件となります。健康診断というのは、こちらのほうは健康診断とかすこやか健診とかそういうのではありませんので、これは保健所で実施のものと考えていただければ結構です。
❔最初は、検査体制の問題がありなかなか検査数が伸びなかったが、1年通してどのように整ったか。
-広田委員
ありがとうございます。令和2年度末でこういう結果になったわけですが、当初は検査体制の問題、採取のところがボトルネックになって、なかなか検査件数が伸びないとかいう報道もありましたが、一年通してどのように検査体制が整っていったのか教えてください。
-高柳福祉健康局長
PCRの検査体制ということでございましたら、検査機器を昨年度1台増設いたしまして3台といたしました。それからこれを担当する職員3人で担当していたんですけれども、技術を身につけまして7人の職員で分担してやるというふうに体制を整えたところでございます。
-広田委員
最後にPCR検査に関してですけれども、PCRの検査は国の方針通りにやれば全て国の補助や臨時交付金が使えると聞いてきましたけれども、実際一年終わってみてそうだったのかということ、また国の方針通りやらずに市独自でやった自治体とかいろいろありますけれども、そういう場合は全額本市負担となるのかということ、本市ではそういった独自の市単独で行ったPCR検査が結果的にはあったのかどうか、教えてください。
❔PCRの行政検査は国の方針通りやればすべて国の補助や臨時交付金が使えると聞いているがそうか。市独自は全額負担となるのか。本市では、ほかの自治体のように市単独で行ったPCR検査はあったのか。
-高柳福祉健康局長
行政検査で行ったものにつきましては、2分の1が国庫負担金で充当されまして、残りの分につきましては今ほどおっしゃいましたような新型コロナウイルス感染症対応の地方創生臨時交付金が充当されるということで、事実的には100%交付金で充当されるということになります。それから行政検査以外のPCR検査につきましては、本市では妊婦に対するPCR検査を実施いたしました。こちらの方は国の制度でございまして、昨年度は全額国の補助対象と、10分の10の補助で実施しているところであります。今年度はこれにつきましては制度改正がございまして2分の1の補助となっておりますが、残りの2分の1につきましても交付金の方で充当される予定となっております。今ほどご質問のありました行政検査以外でのPCR、市単独で100%一般経費を使ってやった場合の補填ですけれども、こちらの方も臨時交付金の方を充ててもよいというふうになっております。ただし全額すべてのものがあたるかどうかは裁量といいますか調整ということになりますけれども、そのようなかたちになっております。
-広田委員
臨時交付金を充てても良いということだけれども、市としては任意のものはやっていないということで良いですね。
次に、本当に多忙を極めた保健師の業務ですけれども、今でも多忙だと思いますが、令和2年度中に増やした保健師、正規・会計年度任用、それぞれ何名いらっしゃったのかということと、それぞれ人件費は何で充てたのか、教えてください。
○保健師の増員に関して
❔令和2年度中に増やした保健師は、正規、会計年度任用それぞれ何名か。そして、それぞれ人件費はどの予算で充てたのか。
-高柳福祉健康局長
令和2年度中に途中で採用いたしましたのは、正規保健師が3名でございます。会計年度任用職員として保健師1名と看護師2名、合計保健師業務と言いますかその業務にあたる会計年度任用職員は3名増やしております。当然正規職員につきましては正規職員ですので地方公共団体の普通の職員としての一般経費というかたちになります。それから会計年度任用職員につきましては、こちらの方はちょっと財源というのは…
-津田財政課長
それら増員分にかかる財源についてご説明いたします。会計年度任用職員の増員分につきましては、国からの負担金や補助金による財政支援がございます。その内訳として、感染症発生動向調査費負担金が2分の1、残り2分の1につきまして新型コロナウイルス感染症地方創生臨時交付金が算定の対象となっているところです。ただし、正規職員3名にかかる分につきましては、それらの財政措置はございません。すべて一般財源で賄ったところでございます。
-広田委員
私たちは保健所、そして保健師を減らしてきた国の責任も今回のコロナ感染症対応の中で問うてきたわけですが、やはりここはしっかり保健師増員、そして基準を設けるということを国にも引き続き求めていきたいと思います。
続いてGIGAスクール構想について伺いますが、小中学校ICT教育環境整備事業費の決算、19億2千万円計上されていますが、主な使い道、項目と金額を教えてください。
○GIGAスクール構想
❔小中学校ICT教育環境整備事業費の決算19億2千万円の主な使い途は。
学習用端末購入 9億8千万円
構内無線LAN等 ネットワーク環境整備 5億9千万円
GIGAスクールサポーター配置、端末設定業務等 2億5千万円 ※30人程度 ベネッセ、NTT
モバイルルーター等購入 5100万円
ICT機器賃借、ソフトウエア使用 4600万円
国費 13億3213万円 市費(市債含む)5億8796万円
-加藤教育次長
GIGAスクール構想の決算のことでご質問をいただいておりますのでお答えいたします。ICT教育環境整備事業費の19億2千万円の内訳でございます。まず1人1台の学習用端末の購入に9億8千万円余、各学校の無線LAN環境整備等に5億8800万円余、学習用端末の設定やGIGAスクールサポーターの配置などに2億5300万円余、その他大型提示装置や通信機器類等の整備に9700万円余でございます。
-広田委員
そのうち、国費が13億円、市債含む市費は5億9千万円ほどだというふうに聞いております。次にモバイルルーターはまず何台購入したのか、その購入台数の根拠、そして6月補正で計上したと思うのですけれども納品はいつで学校配布はいつまでに完了したのか教えてください。
❔モバイルルーターはまず、何台購入したのか。そして、その購入台数の根拠、6月補正だと思いますが、納品はいつで、学校配布はいつまでに完了したのか。
-加藤教育次長
モバイルルーターのご質問でございます。モバイルルーターにつきましては、合計4800台購入をさせていただいています。これにつきましては本年2月末に各学校に対してWi-Fi環境が整っていないと回答した子どもの数に加えまして各学校の学級数分の台数配置が完了したところでございます。
-広田委員
学校配布が2月末なんですよね、それ以降、令和2年度末の家庭への配布がいくつだったのかということと、4800台買った根拠、それを言っていませんよね、お願いします。
-加藤教育次長
4800台の根拠でございますけれども、昨年5月に行いました調査におきまして、家庭にWi-Fi環境が整っていないと回答した児童・生徒の数が3500でございました。これに各学校の郊外等における活動などで使用する分といたしまして、こちらは小中学校の全クラス数でございます1300を加えさせていただいて、4800台としたものでございます。ルーターの納品は本年2月末に各学校に直接配布させていただいているところでございます。現在のところは小学校・中学校合わせて計45名に貸し出しをなされているというところでございます。
❔ R2年度末の利用状況はどのようになっているのか。
令和3年度 6月議会答弁
貸与ルーター 4800台
うち 教育委員会 80台
学校の規模にあわせ 4720台 学校利用分 1300台 ご家庭 3420台
うち 家庭への配布 45台(小学校36台 中学校9台)
-広田委員
現在は45台というのは9月議会でお聞きしましたが、令和2年度に買ったものですから、令和2年度末はいくつまでご家庭に配布できたのですか。
-加藤教育次長
令和2年度末に、ほぼほぼすべての学校で完了しました。その上で、3月学期末・年度末でございまして、モバイルルーターそのものの具体的な授業等での利用には令和2年度中には至っていないであろうというふうに思っております。
❔昨年5月にアンケート調査をし、3500名の家庭がWIFIないと回答しているのであれば、年度内に配布するべきではなかったか。
-広田委員
令和2年度中に配布は実務的にやらなかったけれども、それでも今年の9月に至っても45台にとどまっていると。先程の答弁では昨年5月のアンケート調査で3500名の家庭がWi-Fiがないと回答しているのにも関わらず、なぜこのような進捗状況なのかということが大変疑問で、すでに置き去りにされている人がいるということを再三言ってきました。その点はどのように考えていますか。
-加藤教育次長
昨年行った調査の結果、先程申し上げた通り逆に多くの家庭で環境が整っているということもわかりました。一方で3500人の方が家庭にWi-Fi環境がないとご回答になった。この状況につきましては、必ずしもどのご家庭も状況は一律ではなかろうというふうに私共はとらえておったところでございます。その後、様々な状況の変化の中で整備をなさった方やなさらない方、様々な状況の変化があった、そのように捉えているところでございます。
-広田委員
様々な状況の変化というのは、昨年からそのアンケート調査にも書いてあったはずですけれども、「家庭でご協力ください」「家庭で整備してください」ということを再三言い続けてきているんです、学校は。だから結局、本当は3500名Wi-Fiがなかったけれども、自力でなんとか乗り切ってきて今に至るから、結局何も対応できていない人が少なくなってきているという、これは結局家庭任せにしてきただけであって、この4800台、4500万円かけたこの意味がなんだったのかということが問われるわけですよ。令和2年度の決算についてはね。その点については、これは大丈夫ですか?無駄になるんじゃないですか?
-加藤教育次長
モバイルルーターのことでございます。モバイルルーターの購入そのものは、これも国の補助の対象になっているところでございますが、一方国の考え方としましては通信料については補助対象とはしていないというところが現状というところでございます。私共では、本会議の答弁でもお話をさせていただきましたけれども、義務教育の段階にあって誰一人取り残さないために、どのような整備が必要なのかということも常に頭の中に置いていたわけではございますけれども、先程申し上げました通りWi-Fi環境のある家庭でありましても逆に言うと事情により一時的にインターネット環境とかWi-Fi環境がない状況になる場合、逆にそういうこともあるだろうというふうに捉えているところでありまして、今後様々な状況ということも考えられましたことから、学校での校外学習等での使用ということも考えまして、今後のSIM契約の必要性というものも把握をさせていただきながら、適切な通信契約を行うということにさしあげたところでございます。よろしくお願いいたします。
4800台につきましては、基本的には各学校にすでに配置をなされているところでございまして、基本的に各学校での校外学習、例えば理科とか総合的な学習の時間等で調べ学習や植物の観察等に使用していると、さらにこの動きが今後とも進んでいくであろうというふうに考えておりまして、1校あたりにしますと、だいたいこれは平均ではございますが、50台から60台程度の配備になっているところでございまして、モバイルルーターにつきましては今後長期に渡るような臨時休業がもし発生した場合の通信手段の備えという意味も込めまして配備をしたと、そのようなことでございまして、決して無駄になることはないというふうに思っております。
❔なぜ、ルーターにSIMカードをつけた契約しなかったのか?
-広田委員
野外学習に使うとかってありましたけど、それは小中1300クラス分用意してあったわけでしょう?あくまでも3500台はWi-Fi環境のない家庭に配るために買ったんですよ。だから今更休業期間中に使うんじゃないかとかそういうことを言われても、本来やはり3500の家庭にすぐに配るべきだった、だけども通信対象とSIMカード契約が国の補助がつかなかったからおそらくそこの捻出を惜しんでルーターだけ買ったんですね。そうするとルーターだけじゃ使えないんです。ルーターだけ配ってもなかなか契約とかできないから、そこは保護者とのやり取りがどれだけの学校であったのかはわかりませんけれども、それで結果的に今のような状況になっているんじゃないかと思うんです。だから、国の補助が付こうが付くまいが、私たちはGIGAスクール構想にこんな莫大な予算をと思っていますけれども、だけども教育に格差を持ち込んではいけませんからね、国の補助が付かなくたってやっぱりSIMカード付きのルーターを契約すべきだった。そしてもし3500名がいろんな事情を抱えていると思うのならば、しっかり精査して、本当に必要な人にSIMカードの契約をしたルーターを配るというくらい、年度中にやっぱり精査してやるべきだったと私は思うんです。各自治体、そもそもLTEにしているところもありますし、ちゃんとSIMカードを入れて配っているというところも多々ありますよ。だからそういった見当が、なぜ技術者もいながら、しかもDX会議でも議論されているんですよね。専門家がついていながらなんでこんなふうになっちゃったのかと。義務教育は無償ですよ、無償が原則ですよね。これは教科書ですもんね、扱いは。3500名の家庭がWi-Fiがないと回答した時点で、親がやれと思っていたんですか。教えてください。
-加藤教育次長
通信料につきましては、各ご家庭の様々なお考えがあろうかというのがまず大前提かと思います。インターネットを積極的にお使いになるご家庭、そういうことはできないであろうというご家庭、また整備ができないご家庭、様々な状況があるわけでございまして、備えとしての備品3500台を買ったときに、同時に3500台のSIM契約をすることが、果たして適切なのかということは我々としても考えさせていただきました。様々なお考えがある中で、先程も申し上げました通り、校外学習等での使用ということも学校では考えているわけでございます。そうした中で適切な数を把握をさせていただきながら、SIMカードの契約をさせていただこうと考えたところでございます。
-広田委員
様々なご家庭があったとしても、現実問題、就学援助制度を受けているのに就学援助の対応もされない、生活保護を受けているのに生活保護の対応も長らくされないできて、校庭に行って繋いだっていう世帯があったんですよ。そういう世帯は絶対に一人も作っちゃいけないと私は思うので、しっかりこの3500名の精査をして、必要な方に年度内に届けるべきだったんじゃないですかっていうことを、改めてそれはお答えをしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
-加藤教育次長
今後、あくまでもこのモバイルルーターをご家庭で使うというときは、長期に渡る臨時休業がもし行われた場合というのが大前提ということになるわけでございますが、そうしたときに、やはり今現在Wi-Fi環境がないご家庭、またあるご家庭も場合によってはそのときにWi-Fi環境が整わない状況になることもあるわけでございますので、そんなことがないように必要なSIM契約を行って各学校や保護者に届くようにしてまいりたいと思います。
-広田委員
今年度に入ってからはそのWi-Fi環境がないご家庭、そして休業になって使えないようなご家庭にも届けるという、そこは明確になった、それは一歩前進だと思いますけれども、令和2年度内、そして3年度初め頃に起きた出来事については、やっぱりしっかり総括して今後こういうことがないように物を買っていただきたい、使っていただきたいと。これも税金ですからね、国費からきているといえども国税だって私たちの税金ですから、ぜひその点を頭においてやっていただきたいと思います。
最後に、除排雪の費用について伺っておきたいと思います。令和2年度は大変な大雪でしたので、結局のところ除排雪費用はいくらかけたのか、そのうち国からの補助とか特別交付税があれば教えてください。
○除排雪費用の実績
❔令和2年度の大雪に伴う除排雪費用は、いくらかけたのか。そのうち、国からの補助金や特別交付税はどれくらいか。
-坂本土木局長
除排雪費のご質問でございます。令和2年度の除排雪費については、述べ5858路線、8558kmに及ぶ道路除排雪費や、全8箇所開設した排雪場の管理費などで、総費用は9億4900万円余でございました。また、それに係る国からの補助金としましては、社会資本整備総合交付金としまして4800万円余、臨時道路除雪事業費補助としまして1億4800万円余、合わせて1億9600万円余でございました。
-津田財政課長
除排雪に係る特別交付税についてのご質問がありました。特別交付税につきましては国庫補助金とあとその補助対象が決められている特定財源がなく、またその積算内訳も示されないものであります。ただ本市の特別交付税は前年度より約2億8600万円余増加しておることから、大雪の影響が一部算定に反映されたものと考えております。
-広田委員
特別交付金がもしかすると2億8000万円ほど増えているということと、国からの補助、社会資本整備総合交付金等を合わせると2億円あったんで4.8億円ほどは国からきているということで、半分以上国からきているわけですよ。だけれども全体の金沢市の道路の除雪計画が市道の4割しかやらないという計画だから、総額もですけれどもこういう金額にとどまるということが今問題としてあると思うんです。それで、調査できたのが福井だけですけれども、福井市は市道の85%を市が責任を持って行う、今回の同じ大雪で22億円を使ったということです。富山市は今後調査中ですけれども、倍以上捻出しているということになるんです。ですので、繰り返しになりますが本市も除雪計画路線をやはり延長して、市民の除排雪の負担を減らすような予算計上、決算にすべきだと思いますけれどもいかがでしょうか。
❔一般質問であきらかにしましたが、本市の除雪計画は、市道の4割を市の責任で行うとするもので、近隣自治体と比較して圧倒的に少ない。85%を行う福井市は、同じ大雪で22億円、80%を行う富山市は25億円(質問には間に合わず)を使いました。本市も除雪計画路線を延長し、除排雪にさらなる予算を使うべきではないのか。
-坂本土木局長
おおせのことでございますが、除雪計画路線につきましてはこれまでも市民生活に大きな影響のある幹線道路やバス路線、また地域における主要道路、そういったものを毎年毎年更新をかけて延長はしてきています。ただこれに関しましてはやはり除雪する事業者の関係もございまして、それもやはり思えば3年前の大雪もありまして掘り起こしに努めているところでございまして、今回、大雪があったときにはいろんな様々なご意見をいただきましたので、そういったことでまた指定が必要な路線については今後もう何か月かしかないですけれども、今現在もやっているところなんで、延ばせるものは延ばしていきたいという考えでございます。
-広田委員 本市の計画路線がなかなか延びない原因は、土木建設業者が機械を維持管理できないということが明白になってきているわけですから、福井・富山はリースを活用し、工夫してきているので、是非そういうことも具体的に研究・調査していただいて、路線の拡充を求めて、質問を終わります。