目次
市民の命とくらしを守る取り組みについて

-広田議員
わたしは日本共産党市議員団の一員として以下質問いたします。
まずは、市民の命とくらしを守る取り組みについてです。地球温暖化の進行に伴い、世界各地で異常気象が増加しています。先日のネパールでヒマラヤの氷河に関連した可能性のある土石流、フランス、イタリア、スペインでは熱波、日本でも千葉や北陸、東海などで警戒レベル5の大雨が発生し、相次ぐ線状降水帯に見舞われました。世界には、地球温暖化対策として、パリ協定で掲げられた気温上昇を1.5度に抑える目標がありますが、2024年には単年で1.55度の上昇が観測されました。いま、私たち人類が英知を結集し、気温上昇を食い止められるのか、そしてどう対策をとるのかが問われる、まさに緊急事態です。
地球温暖化対策と市民参加について
そこで、本市の地球温暖化対策と市民参加について伺います。現在、金沢市では地球温暖化対策実行計画の改定が進められています。この計画は温室効果ガス削減目標や気候変動適応策など、行政、市民、事業者がそれぞれの役割をもって取り組むものとされています。まずは市長。この計画通り、地球温暖化対策について、市民のみなさんとともに考え、ともに取り組む必要があるとお考えでしょうか。伺います。
-村山市長
地球温暖化対策につきましては、市民、事業者、行政、ともに考え、それぞれ主体的に取り組む、相互に協力連携していく、ということが重要だというように思います。市としては地球温暖化対策実行計画に基づきまして、金沢市地球温暖化対策推進協議会を通じまして、広く市民のみなさま等のご意見をお聞きしながら、気候変動への対応に取り組んでいるところでございます。
-広田議員
いま、市民一人ひとりが、これまでにない暑さや豪雨を通じて気候変動を肌身で感じ、不安や関心を抱いています。こうした中、市民が気候変動について学び、異なる立場の市民同士が議論し、政策提言を行う「気候市民会議」を開催し、実行計画に活かしてはいかがかと考えます。無作為抽出などによって幅広い市民に参加してもらい、専門的な知識を学んだうえで議論することで、市民の実感に根ざした計画にできるのではないでしょうか。推進協議会のお話もありますけれども、既存の会議は幅広い市民が参加する気候市民会議とは性格が異なり、2つの会議は両立もできると考えます。いかがでしょうか。
-村山市長
本市の地球温暖化対策実行計画の改定にあたりまして、現在市民、事業者、行政および学識者の協働組織であります金沢市地球温暖化対策推進協議会での議論をもとにしてeモニターによるアンケート調査をふまえて、骨子案を取りまとめたあと、パブリックコメントを実施し、市民のみなさまのご意見を幅広くお聞きすることとしております。さらに議会にも報告をするほか、本市の環境の保全を図るための諮問機関であります金沢市環境審議会でご議論いただくこととしております。気候市民会議、ご提案いただいたものについては開催を考えておりませんけれども、私が仙台市役所に勤めていたときに、環境教育と地球温暖化対策、それらをともに行う環境都市推進課長を務めておりました。その際に、市民との共同というところの重要性、非常に感じていたところであります。参考のご意見として伺わせていただければというように思っております。
-広田議員
参考にということですので、ぜひ気候市民会議も視野に、幅広い市民参加を求めていただきたいと思います。
次に、気候変動による影響や災害から、市民の命とくらしをどう守るのかについて伺います。ここからは、タブレットの資料も随時ごらんください。
猛暑におけるエアコンの設置・使用について
まず、猛暑におけるエアコンの設置・使用状況についてです。今年は気象庁が「災害級の酷暑」「命を守る行動を」と警告し、本市でも猛暑日が続いてきました。金沢市では、8月までに234人が熱中症で救急搬送され、65歳以上が約58%を占めています。発生場所は屋内と屋外がおよそ半々です。さらに、令和6年度から消防局がエアコンの設置・使用状況を確認していますが、今年度、屋内で発生した111件のうち、エアコン設置なしが37件、設置していても使用なしが39件でした。実に68%がエアコンを使用していなかったことになります。市長。本市はエアコンの使用を啓発もしてきましたが、残念ながらエアコン使用のない中での熱中症が発生しています。この実態を前に改めて、エアコンが猛暑の中において市民の命と健康を守るために重要な設備であると認識すべきではないでしょうか。市長の見解を伺います。


-村山市長
ご指摘いただきました、エアコンを使用することなど、適切な室温管理をしていくということが、熱中症を予防するための有用な対策のひとつであると認識をしております。
-広田議員
マスコミや市民のパンフレット等からは、やや後退した市長のご意見のように感じますが。室温管理をする一手段ではなく、もはやエアコンはなくてはならない、命を守る設備だという認識を聞いています。お願いします。
-村山市長
エアコンを適切に使用することによって熱中症を予防し、そして救急搬送等を防ぐというためのエアコンの使用については、有用な対策であると考えております。
-広田議員
エアコンは熱中症予防にも有用だというお答えだと思います。そうであれば、市民のエアコン設置や使用状況を把握する必要があると考えます。熱中症搬送を住居での発生に限ると76件。そのうち、エアコン設置なしが15件、設置していても使用なしが36件でした。そして、その多くが高齢者です。金沢市は熱中症対策庁内連絡会を設置しています。消防局の調査をもとに、さらに踏み込んで、高齢者をはじめ生活困窮世帯等について、エアコンの設置状況をはじめ、実際に使用できているのか、設置・使用できない理由は何なのかまで、市として把握するべきではないでしょうか。伺います。
-山口福祉健康局長
高齢者世帯等に対しまして、エアコンが設置されているか、またエアコンを使用しているかどうかにつきましては、そこまでは把握はしておりませんけれども、民生委員が戸別訪問をする際に、熱中症は室内でも夜間でも発生しますことから、エアコンを適正に使用することであったり、クーリングシェルターのこと、喉が渇いていなくてもこまめに水分や塩分を補給することなどの、一般的な注意点の記載に加えまして、本市における熱中症の救急搬送者のうち、エアコンを使用していなかった方の割合という独自のデータも記載、これは議員から以前提案いただいたことを参考にしたものでございますけれども、こういったことを記載した熱中症予防のチラシを配布いたしまして、夏の暑さに対しまして十分注意するよう促しているところでございます。
エアコン設置補助制度について
-広田議員
民生委員さんの巡回であったり啓発もされているけれども、やはり私も最近実感として感じるのが、エアコンが設置されていない、使用できなければどんなに啓発してもエアコンが使えないという事実です。つまり、行政としてやはり市民の状況を把握し、必要な支援につなげるべきだと考えます。私が伺った中でも、「エアコンが苦手で切ってしまう」「電気代が心配で使用を制限している」というお声もあります一方で、「経済的な理由で設置できない」「故障しているが、修理や買い替えのお金がない」という切実なお声も多数寄せられています。本市のクーリングシェルター増設は歓迎します。しかし、そこまで行けない方もいるのが事実、夜間は利用できません。だからこそ、自宅で暑さをしのげる環境を整えることが重要だと考えます。これまでも私たち共産党市議団や社会保障関係団体から、低所得世帯等へのエアコン設置補助制度の創設を求めてきました。気温上昇が進み、エアコンが命を守るために不可欠となる中、全国では創設が進み、同じ北陸の中核市である富山市や福井市でも始まっています。金沢市もエアコン設置補助制度の創設に踏み切るべきです。市長の見解を伺います。
-村山市長
高齢者世帯等へのエアコン設置補助につきましては、効果的な支援のあり方、また市民間の公平性などを考慮する必要があるので、現時点では考えてはおりませんけれども、富山市・福井市を含めて助成を行っている自治体があることは承知をしておりまして、他都市の動向は注視していきたいと考えております。また、エアコンを設置していても使用していない世帯が非常に多くあるということ、そしてその救急搬送が多いということですので、まずは適切な利用についても周知をしていきたいと考えております。
-広田議員
ぜひ使用についても啓発をお願いしたいと思いますけれども、他都市がなぜ制度創設に踏み出しているのか。それは、市民の命を守るためです。市長は「公平性」とおっしゃいますけれども、エアコンはもはやぜいたく品ではありません。猛暑から命と健康を守るための、最低限の生活基盤です。その基盤を自力で整えられない世帯があるなら、行政が支援するべきではないでしょうか。いかがですか。
-村山市長
他都市の動向を注視してまいります。
-広田議員
来年もおそらく暑いでしょう。早い決断を求めたいと思います。命を守るためのエアコンには支援できない一方で、日銀跡地の購入には46億円を投じ、アリーナ建設の話まで今議会では出ています。限られた財源ならば、市民の命とくらしを守ることを優先するべきです。

避難所の環境整備について
次に、避難所の環境整備について伺います。熊本地震から1か月以上が経過しました。猛暑の中、発災直後は1万人近くの方が避難所で生活をしましたが、2016年の熊本地震とくらべても改善したとは言えない状況が報告されています。日本では大規模災害のたびに、避難所の雑魚寝、パンばかりの食事、不衛生なトイレという現状が続いています。自治体職員や関係者、ボランティアの皆さんが懸命に尽力されていることは承知しています。しかし、仕組みや予算、体制の問題が大きく、日本の場合、国は指針を示しますが、避難所の開設や運営の責任はあくまで「市町村」であり、実際の備品購入や管理も「市町村」に任されているのが現状です。一方、イタリアでは、発災後48時間以内にテント、ベッド、トイレ、シャワー、温かい食事などを提供する仕組みが「国レベル」で整えられ、日本でもそれにならいTKB48という考え方が提唱されてきました。そうした改善を求める声から、日本は2024年に避難所関係の指針・ガイドラインを改定し、スフィア基準を踏まえ、発災中期には20人に1基のトイレ、温かい食事、ベッド等の確保を自治体に求めるという段階に至っています。国の責任ももちろん問われますが、災害関連死を生み出さない、避難生活だからこそ市民が尊厳を持ってくらせるよう、本市としてもさらなる備えを進める必要があると考えますが、市長の見解を伺います。
-村山市長
災害発生時、避難所におきましてはプライバシーの欠如や衛生環境の悪化、電力や水の供給不足などの課題が生じてまいりますと、避難者の健康を脅かし、また感染症の拡大、災害関連死などの2次災害を引き起こすことにもなり得ますことから、避難所における良好な生活環境の確保等に努めることは大変重要と考えております。このため、地域防災計画の今年5月の第2次改定におきましては、避難者一人当たり3.5平米を確保するなどの避難所のあり方と、備蓄計画の見直しを行ったところであります。
-広田議員
それでは、備蓄計画のTKBについて伺います。森本・富樫断層帯による地震で、本市の最大避難者数は144,288人と想定されています。これに対し、現状の備蓄状況が公表されていますが、TKBの「T」、トイレは、携帯トイレ120,800回分、簡易トイレ1,578基で、避難者約91人に1基です。スフィア基準の20人に1基と比べ大きな隔たりがあります。「K」のキッチン、食料はアルファ米などの保存食が中心で、温かい食事の提供はどのように想定しているのでしょうか。「B」のベッドも、簡易ベッド3,833台となっており、到底十分とは言えません。そして、基本的に金沢市はすべて3日分の考え方で、そのうち市独自の備蓄は2日目の1日分としていますが、本市のTKBの備蓄目標、その考え方、具体的な備蓄・運用計画を明らかにしてください。


-山下危機管理監
携帯トイレや食料などの国が定める主要8品目の備蓄につきましては、発災後、国からプッシュ型支援等が到着するまでの3日間のうち、1日目は避難者への物資が行き渡るのに時間を要することから、原則家庭内備蓄をもって対応することといたしております。また、2日目・3日目に必要となる備蓄量につきましては、最低1日分を本市で備蓄し、残りを県及び近接の自治体等からの支援で賄うこととしております。1日当たりの備蓄量につきましては、国の定める基準に基づき算定をいたしております。今後5年間で計画的に整備をすることといたしております。なお、8品目以外のご指摘のベッドについてでございますが、国の定める基準がございませんので、本市では想定災害時要支援者数に対応する必要量を現在確保しているところでございまして、現段階において発災当日の必要数量は確保できていると考えております。
-広田議員
考え方はわかりました。私が不安なのは、1日目に個人備蓄が活用できない分はどうすかるのか。帰宅困難者などもいらっしゃいます。また、配備目標に到達するまで5年を要すると聞いておりますけれども、災害は5年を待たずいつ起きるかわかりません。備蓄計画を前倒しし、備蓄量も増やすべきと考えますが、いかがでしょうか。
-山下危機管理監
賞味期限などで更新が必要な備蓄品につきましては、前倒しで調達した場合に入れ替えの時期が特定年度に集中すること、また将来的に大量廃棄に繋がることから、現在、毎年平準化しながら計画的に整備していることをご理解願いたいと思います。携帯トイレや食料などの国が定める主要8品目の1日目の備蓄の確保に向けてでございますが、これまでも各ご家庭での家庭内備蓄の推進をお願いしているところでございまして、合わせて今後、避難所への食料の傾向、こういったことについても広く周知をしてまいりたいと思います。またベッドのことにお触れでございましたが、要配慮者以外のベッドにつきましては現在、国のプッシュ型支援、自治体間での支援で確保していきたいと考えております。
-広田議員
個人備蓄については、いざ非常時に自宅から持ち出せるのか、自宅以外で被災した場合はどうするのかという点で、今の備蓄目標では足りないと考えます。そして今おっしゃられた計画の目標値というのものが計画書に載っておりませんので、これはぜひ公表してほしいと思います。これは委員会に持ち越したいと思います。
さらに、今の計画ですと外部からの支援が前提となっているということです。しかし災害時に支援物資が予定どおり届くという確証はあるのか。また届いたとしても、保管するスペースや各避難所への配布体制が必要ですが、具体的な計画は立てられているのか伺います。
-村山市長
災害対策基本法に基づく国からのプッシュ型支援の仕組みはもとより、他自治体との災害時相互応援協定の中で、生活物資の供給活動といった応援の種類や、応援要請に基づく応援活動の実施などについて事前に取り決めておりまして、市への確約はこちらの中で取れております。今年度、市内全域での防災倉庫の適正配置を検討することとしておりまして、その中で既存の防災倉庫からの供給可能な範囲や配送ルート、さらに備蓄の必要スペースなどの精査も行ってまいります。
-広田議員
市民の命を守るため、実効性が発揮できる計画に、引き続き見直しを求めてまいります。
今冬の除雪計画と地域除排雪について
今冬の除雪計画と地域除排雪について伺います。気候変動において冬季は「ドカ雪」などの影響が懸念されます。金沢市は、市道において市が除雪する道路の割合が約4割と低く、改善を求める声に対し、「業者の掘り起こしや担い手の確保に努めている」としてきました。毎年10月下旬に除雪計画が発表されますが、今シーズンはどのような変更があるのか、除雪路線は増えるのか、明らかにしてください。
-木谷土木局長
現在、今年度の除雪計画を策定するために、本市の除雪委託業者へのアンケート結果の集計作業を行っているところでございます。また、様々な業者に対して、新たな除雪の委託業者の掘り起こし作業を進めるとともに、さらなる除雪作業の効率化を図るために、昨年度除雪車両に搭載しましたGPSデータの分析を行いまして、除雪業者間の除雪路線の組み合わせにも取り組んでいるところでございます。今年度の除雪計画につきましては、これらの作業を踏まえながら具体的な変更点、除雪路線の増減などの検討を進めまして、毎年10月に開催する道路除雪対策会議におきまして承認されたのちに、その内容をお示ししたいと考えております。現時点でお答えできないこと、ご理解願います。
-広田議員
では、町会からの除雪路線指定の要望について伺いますが、この要望が増えていると聞いています。例年と比べ、どの程度の要望があるのか。市民から寄せられた要望について、できる限り除雪路線に追加するため、具体的な対応を求めますが、市長のお考えを伺います。
-木谷土木局長
要望数とその対応についてお答えいたします。除雪路線の新規追加を求める要望は、町会など地域団体から様々なかたちで寄せられております。毎年同じ路線を要望される団体もありますし、複数の団体が同じ路線を要望するケースもございます。路線の延伸を求める声もございますが、昨年の大雪を受けまして、令和7年度と令和8年度を比較しますと、要望件数は37件から42件、約1割程度増えております。一方、これらすべての要望に対応することは、現状の除雪体制では、除雪委託業者やオペレーターの確保に限りがありますことから、大幅な除雪路線の追加は難しいと考えております。しかしながら、今後も新たな除雪業者の掘り起こしや、担い手確保に努めまして、またGPSデータを活用し効率化も図りながら、除雪作業の体制を強化し、可能な限り地域からの要望に対応できるよう努めてまいります。
-広田議員
一方、地域除排雪活動費補助についても利用が増えています。昨年度は約1億2,500万円余の補助となっています。市民からは、「ガソリン高騰などで委託費が上がっている」「山間部などで降雪量が多い地域は費用がかさむ」との声がありましたので、昨年度、上限70万円では不足した町会は何団体あったのか、地域によって降雪量、町会の面積、財力は異なりますので、一律の制度で十分とお考えかということと合わせて、道路管理者として市が担うべき除雪責任を考えれば、市が全部負担すべきではないかと、補助をすべきではないかと考えます。昨年度の地元負担は数千万円にのぼるでしょう。市長、いかがでしょうか、この2点、お願いします。
-村山市長
まず実績の方からなんですけれども、令和7年度地域除排雪活動費補助を申請したのは410町会でありました。昨年度は70万円に引き上げたところですけれども、その補助限度額を超過した町会は28町会、410のうちの28町会と聞いております。本制度につきましては、近年の除雪作業単価の上昇や、除雪に対する市民ニーズの高まりに加えまして、山間部と平野部では降雪日数や降雪量に地域差があることなどを踏まえて、昨年度限度額を50万円から70万円へと引き上げたところであります。この引き上げによりまして、補助限度額を超過した町会は約2割減少するとともに、町会が負担した金額についても減少しております。こうしたことから、地域の実情を踏まえた一定の制度改善効果があったものと考えております。こうした地域除排雪活動費補助ですけれども、本市の除雪計画の中では市民と事業者、行政がそれぞれの役割を担って連携・協働して取り組むことを基本としておりますので、地域で行う除排雪活動については地域のみなさまにもご協力いただきながら進めていくことが大切というように思っております。地域除排雪活動費補助については、これまで段階的に制度の拡充を図ってまいりました。その他の除雪についても、毎年度拡充をしてきたところであります。これは、除雪事業者あるいは市職員の努力によるところもあるかと思いますが、すべて市で負担するということではなく、地域のみなさまの負担にも配慮しながら、必要な支援を行っていく、そうしたことで冬季における生活道路の安全な通行の確保に努めてまいりたいと考えております。
-広田議員
市長、令和6年度から地域除排雪補助には国の特別交付税が充てられています。補助率を10分の10とすれば、その分も理論上は交付されることになります。市民や町会の負担を少しでも減らすため、使える財源を最大限活用し、全額補助に踏み出すことを求めます。
文教消防常任委員会で報告があった問題について
最後に、二つの問題について伺います。
末町地内で市が地権者同意を得ずに樹木伐採をしたことについて
まず、末町で地権者同意を得ずに樹木を伐採した問題です。市は辰巳用水隧道に影響をおよぼす樹木の伐採工事をしたといいますが、委員会で明らかになったのは、本命の史跡指定地区における許可変更申請もないまま、主に作業場だけを確保するような伐採工事だったというものです。しかも、地権者同意どころか、その場所の測量や地権者の調査すら行われていませんでした。それにもかかわらず、地元とのやり取りから地権者同意が得られていると認識し、工事を実施したというものです。市は今後補償するとしていますが、調停でどのような結論になるかはわかりません。いずれにしても、正式な地権者同意を得ないまま工事を進めたわけです。さらに新たな税金の支出もされようとしている、重大な問題です。まず、市長の認識を伺います。

-村山市長
このことにつきましては、地元地縁団体から樹木伐採工事に関する現状変更許可申請にかかる同意書の提出を受けました。そのことで、地権者を含む地元の方々の合意が得られているとの認識のもとで伐採工事を施行したものでありますが、結果として地権者の同意が得られていないことから、この事業の執行には不備があったものと認識しておりまして、大変重く受け止めております。また、一部の地権者からは民事調停の申し立てを受けておりますことから、今後その解決に向けまして真摯に対応してまいりたいと思います。改めて、職員に対して法令順守の徹底、そして適正な事業執行を指示したところであります。
-広田議員
地権者同意を得なかったことは市も認めているわけです。重く受け止めているわけです。つまり、私有財産権を侵害したということです。それならば、まずは地権者への謝罪があってしかるべきかと思いますが、されたのでしょうか。今市長も、市民に向けて、地権者に向けてするべきではないですか。お願いします。
-村山市長
事業の執行に不備があったということで、地権者の方々には大変申し訳なく思っております。
-広田議員
謝罪と受け止めます。
次は事実確認です。市は、地元からの同意書によって地権者の同意を得ていると認識したとしています。しかし、それにしてもその後、通常行うべき地権者本人からの同意確認を書面で得ることを怠ったと、これは認めている明らかな事実です。ただ、こんなことが起こりますか、と疑問を持っているわけですけれども、なぜこのようなことが起こったのか、検証されていると思いますので説明を求めます。
-津田文化スポーツ局長
本件に関しましては、現在民事調停を受けているところでございます。従いまして、本件にかかる経緯も含めまして、この場で民事調停にかかる内容について発言することについては、相手方および裁判所の許可が必要となりますことから、お答えできないことをご理解願いたいと思います。
-広田議員
私は調停の中身をを聞いているのではありません。庁内での予算確保の経緯を聞いているのです。その事実をあきらかにしてください、というだけです。委員会でも繰り返しありましたけれども、答えない。私は事実を隠ぺいというふうにしか思えません。しかも市長、出された資料を見ましたけれども、驚くことに4月に起案と決済された工事費は、木材が売れる前提で計算されているんですよ。地権者の同意もないのに、その他人の木材をお金に替えようとまでしていたということですよ。普通ありえないことじゃないですか。再度、事実をあきらかにしてください。
-津田文化スポーツ局長
今ほどのお問い合わせの件につきましても、現在民事調停中でございます。本件につきましては、弁護士とも相談・確認をしているところでありまして、繰り返しになりますが、民事調停を受けておりますことから、その経緯も含めまして内容を公表することにつきましては相手方及び裁判所の許可が必要でございますことから、回答できないことをご理解願いたいと思います。
-広田議員
ここは法廷じゃないんですよ。議会なんです。市民と議会に明らかにしてくれという話です。
では、答えられる質問をしますけれども、この事業は辰巳用水保全に関わる重要な事業です。しかしながら、当初予算の概要書にも載っておらず、少なくとも私はこの事業の存在に当初予算書では気づくことできませんでしたが、市長はいつからご存じでしたか。
-村山市長
本件につきましては、この事実について事後的に報告を受けております。
-広田議員
市長は「事後」ということですけれども、工事が終わった事後なのか、何の事後なのでしょうか。
-村山市長
工事が終わってから、地元の団体の方々からこうしたお話があるということを報告を受けました。
-広田議員
つまり問題が起きてから知ったということですか、それでよいですか。
-村山市長
問題となってから、事後的に承知をいたしました。
-広田議員
であるならば、本当にとんでもない問題かと思いますよ。課内だけで地権者同意も得ずに進めて、物事が明るみになってから市長も知る、ということです。私は、なにも答えられないのであれば、そして市長も事後知ったということであれば、第三者調査委員会を開くべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
-津田文化スポーツ局長
繰り返しになりますが、現在民事調停を受けております。弁護士とも相談しながら、この問題の解決に向けまして真摯に対応していきたいと考えております。
-広田議員
本当に、何も解明に繋がらないんですけれども、これから議会としての態度も問われるかと思いますので、またぜひみなさんお考えいただきたいと思います。
さいごに、同様の事案を防がなければなりません。先ほど市長が法令順守ということを言いましたけれども、これは一般論では済まされない話です。今回の問題特有のものとして、地権者確認の手続きを仕組みとして徹底する必要があると思いますが。何か手続きを改める用意はあるのでしょうか。
-津田文化スポーツ局長
今後、このような事案が二度と発生することがないよう、公共事業の執行に際しましては、法令等に基づく用地や権利関係にかかる諸手続きにつきまして、関係部局の連携・連絡・確認を密にしながら、法令順守の徹底を図り、適正かつ適切な事業執行に努めてまいります。
-広田議員
私はこんなことが起こったのでしたら、起案書には地権者同意がついてないわけです、それで回りますから、つけるべきだと思います。ご検討いただければと思います。
芸術創造財団の事業における不正受給について
最後に、芸術創造財団、アーツカウンシルの能登復興支援事業における不正受給について伺います。これは市民の税金が不正に扱われた重大な事案です。市長はまず、この問題をどのように認識しているのか伺います。


-村山市長
この度、金沢芸術創造財団が主体となる能登復興支援事業において、助成金の不正受給があったということ、誠に遺憾と受け止めておりまして大変重く受け止めております。事案の発覚後、財団に対しましては原因の調査と究明を徹底して行うこと、そして今後二度と同じことが起こらないよう、再発防止策を講ずるよう指導したところでありまして、市職員に対しても改めて法令の遵守、そして適切な事務処理の執行について徹底したところであります。事業の主旨としては、能登の復興に資するものですので、これ自体は悪いものではないと思いますけれども、事務手続きについてこうしたことが起こったことは非常に残念だと思っております。
-広田議員
ちょっと時間もないので端折りますが、データに委員会の資料が載っていますから詳しいところは見ていただいて、この不正受給には元財団関係者AとBが関わっています。特にAがということなんですけれども、悪質性がないという判断で、申請の手伝いを引き受けたけれども処理が追い付かなかっただけだという判断で財団は報告をしているんですが、こんなことだけで悪質性がないと判断できません。ちゃんと根拠を持ってお示しいただきたいと思います。市がこの財団の報告書を信頼した理由、お願いします。
-津田文化スポーツ局長
財団による調査では、能登復興支援事業を開始いたしました令和6年度および令和7年度のすべての申請者を対象とした実績報告書および領収書等の証拠書類の提出状況の精査、並びに数次にわたる関係者へのヒアリング調査を実施いたしまして、先般、調査結果を公表したところでございます。本市といたしましてもこの調査により、不正受給等の内容が明らかになったものと認識しており、また悪質性はなかったものと財団が判断しておりますことにつきまして、本市としても同様の認識をしているところでございます。
-広田議員
仲介役であった元財団関係者Bが、Aが領収書を作成するためにAから頼まれて全く関係のない人物の名前を提供したと説明しているのに、「悪質性がない」という判断の根拠が今の説明では全くないんです。そしてAやBの立場も明らかにしてもらえない。もっと解明するように、議会に報告するように求めて、終わります。
時間が足りずにできなかった質問
ただ、元財団事業関係者とされていますから、少なくともプロパー職員ではないはずです。財団はプロパー職員が少なく、有償ボランティアのような方々が多く運営に携わっていると聞いています。
そのため、業務と個人の活動との境界が曖昧になれば、今回のような問題が再び起こるリスクがあります。また、財団そのもののチェックがあまいのではないかというお声もあります。
市長肝いりのアーツカウンシルや財団への信頼を取り戻すためにも、この問題を個人の責任だけで終わらせてはなりません。
今回の問題について、財団という組織として何が問題だったのか、今後何をどのように改めるのか、そして市として財団にどのような指導を行うのか。具体的な対応を明らかにしてください。
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