日本共産党金沢市議会議員 広田 みよ
私は、日本共産党市議員団を代表して討論を行います。 我が党は、提出された議案24件のうち議案第13号ないし議案第24号の議案12件に反対であります。 これは、本市職員の給与を平均3.8%減額し、この7月から来年の3月まで実施するとして総額8億6千万円を減額する追加補正予算と条例が提案されたものです。 国が東日本大震災の復興財源を捻出する事を名目に、昨年度から2年間、国家公務員給与を7.8%削減し、地方公務員にもこの7月から国に準じた措置を求めたものです。しかも地方交付税の削減とセットで押し付けています。 地方公務員の給与は、地方自治体に裁量権があり、今回、国が地方交付税を削減し、国の方針に地方を従わせようとする事に批判が相次いでいます。 しかも、地方自治体からすれば、国に先駆けて職員の削減や給与削減に取り組んできています。本市では平成21年度からは9億2,000万円の給与と手当について連続して削減が続いています。 わが党は、国が交付税を盾に、公務員給与削減を地方に強要するやり方、そしてそれに沿った本市の給与削減と条例提案に反対であります。 地方自治体は、国の間違った政策強要の犠牲者です。本市としても、議会としても、国に対して、あらためて、厳しく抗議し、こうしたやり方を改めるよう強く求めるべきです。 また、アベノミクスと言われる経済政策は、株の乱高下、長期金利の引き上げ、物価は上がっても、賃金は上がらず、3大銀行の中小企業向け貸出比率は史上最低、企業の設備投資は5期連続マイナスと、その実像が露わになりつつあります。 賃金が上がり、国民の所得が増えなければ経済はよくなりません。税収も増えず、財政もよくなりません。公務員給与の大幅引き下げ策は、公務員の生活を脅かすだけでなく、民間の賃金引き下げにつながり、経済の悪化をさらに進めるものです。 公務員給与引き下げ問題の背景にあるのは、多国籍企業や大富裕層はさらに豊かになる、その一方で、国民はやせ細るといった、経済政策、金融・財政政策の逆立ちしたあり方です。 給与の大幅削減は、市職員、一人ひとりにとって重大問題であるとともに、国の経済、国民全体につながる問題です。公務員バッシングを許さず、市民のくらしと権利を守り、国の政治をよくするために頑張る決意を表明します。