ブログみよみよ日記

バス事故を考える

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昨日の関越バス事故、多くの方が被害に遭われました。心よりお悔やみお見舞い申し上げます。

 昨日から新聞など情報を集めていましたが、やはりどのマスコミも規制緩和による過当競争から

起こった中小零細業者の疲弊や労働環境の悪化を指摘していましたね。

 2000年の規制緩和前は3,000社に満たなかった貸切バス事業者が、(古いデータですが

2006年にはは4,000社近くに達し、5年ほどの間に1,000事業者も増加したそうです。

 しかもその7割は保有車輌台数10台未満の小規模事業者とのことです。

 2012年の今はもっと増えているのでしょう。

 事業者が増えれば低価格競争が起こり、労働者をいかに効率よく使うかということで、

労働環境は法律すれすれのものや脱法行為も相次ぎました。

 2007年に起きた、21歳の運転手と16歳の車掌が乗ったスキーバスが

衝突するという事故もあり、今日までの5年間大きなバス事故は7件も起きて

います。

 それでも、低価格故にか2005年に23万人だった乗客も2010年には

600万人に跳ね上がっています。

 今回のバスも金沢→TDLの片道で3500円という驚くべき安さ。

 規制緩和による過当競争により低価格は実現したものの、やはり労働者にしわ寄せ

が起きており、それはイコール利用者の安全低下につながるという構図です。

 今回の人員体制は国交省のガイドラインの範囲内であったという見かたもありますが、

感覚的にいっても1人で500km余りを10時間以上も運転するのは安全とは言いがたい

のではないでしょうか。

 ちなみに翌日の同じ便は1人から2人に運転手を増やしたとのことです。

 

 私も保健師時代、タクシー運転手の労働や健康状態などを研究していましたが、

2002年の規制緩和による新規参入や台数増加、低価格競争により、労働環境の悪化や

収入減を抜きには語れませんでした。

 どんな問題にしてもその大本にある政治や社会のあり方が問われます。

 資本主義のもと利潤優先、安全や労働者の生活は二の次というスタイルは今始まった

ことでもありませんし、わたしたち有権者が政治に託してきた結果でもあります。

 生活のどの部分を見ても、同じような事例が実は転がっています。

 

 今回のことでは、安全第一、労働者と中小業者の体力向上のためのルールづくりを

早急にすすめることを引き続き訴え、金沢市でも実態調査を行いたいと思います。

近所のねこさん

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