みなさんも、すでにご存知かと思いますが、金沢でも政治が動きました( ´ ▽ ` )ノ
山野市長は、ごみの有料化について、3月議会では見送ることにしたようです。
市民世論が拡がった結果です。
次は1300町会で説明を重ねるとしていますが、有料化ではなく、市民との協力で減量や資
源化をいかに進められるかという話し合いこそ行うべきです。
この報道があってからもさまざまな地域やグループのみなさんのところに、お呼びいただ
き、金沢市のごみの有料化の議論の現状や有料化の問題点などご説明をさせていただいて
います。
そこで、つくづく感じるのは、これまでのごみ行政は町会や婦人会をはじめ、市民のみな
さんのご協力で成り立っているということ。
町会によってはさまざまな経緯ややり方があります。
資源回収については、朝の6時とか7時から立ち番をしているというのはざらですが、
燃えるごみについても立ち番をしているところもあります。
燃えるごみでないものが捨てられていたりすれば、当番の方や町会長が自分の家で預かり
当該の日に出すということもやっていたり、粗大ごみなど有料のものは町会費用で負担し
て出している、当番の責任で負担して出しているというお声もありました。
ステーションに出されたこうしたごみは「不適切廃棄物」と呼ばれ、市が「違反シール」
を貼ってはいきますが、本来は町会などに処理をさせるべきものではなく、あくまでも
市が行わなくてはなりません。
お困りの際は金沢市へ、お電話ください。
→金沢市リサイクル推進課 電話番号:076-220-2302
他にも、ごみステーションを一定の場所にすると、特定のお宅に臭いなどの負担がかかる
ので、班長の家の前に置くことにしているので、毎年とか半年ごとにステーションが移動
する地域もあるとのこと。
カラスやネコがごみをあさらないように多額の費用負担をして、金網型のステーションを
設置しているところもあります。
ごみ行政のために、町会ではこれだけ費用と人的労力がかけられているのが現状です。
ここに来て、有料化が打ち出されれば反発がきて当然です。
誰もが直感的に、悪意があるとかないとか別にしても、不適切廃棄が増えることがわかる
からです。
だいいち、金沢市自身も、ごみ有料化計画の素案の中に、新たに、不法投棄・不適切廃棄
への対策を位置づけており、重々わかっているはずなのです。
しかもその対策が、「警察と連携してパトロール」とか「監視カメラ」とか・・
ごみを出すだけで、なぜ警察が関わるのでしょうか?
監視カメラのチェックは誰が行うのでしょうか?もしルールを守らない人が写っていたら
身元を割り出してごみを突き返すのでしょうか?
そうではなく、ただの監視的な要素であるとしてもそのために2,30万円の税金をかけ
て設置する意味があるのでしょうか。
ごみの有料化は、そもそも、現状で起こっている町会などでの問題を解決するものではな
くむしろ、町会などの役割をさらに増加させるものであることは明らかですし、あらたな
税金投入をして対策を講じることも示されており矛盾です。
ごみを減らしたり、資源化をすすめたりするのであれば、有料化とはまったく違う議論が
必要です。
「古紙や資源を集める場所、機会を増やす」「製造者がリサイクルしやすい商品をつくる
=拡大生産者責任」などすでにやるべきことはあきらかです。
また、そもそも、地方自治法や廃棄物処理法のもとでは、家庭ごみのような「一般廃棄
物」は地方自治体の責任で行わなければならず、そのためにみなさんが払っている市民税
が充てられているのです。さらにお金をとれば税金の二重取りです。
そして、今でもごみについて、金沢市は町会へ責任を転嫁していますが、有料化ではさら
に「個人」へも責任をおしつけるものです。
「多く出す人は多く払え」と市は言いますが、「多く出す」というのはどういうことか、
重さなのか量なのか、その基準もあいまいですし、そもそも「出したくて出している
わけではない」はずです。
粗大ごみの有料化などは、有料化への地ならしであることは明らかですし、ゆでガエルの
ごとくいつの間にか有料化になっていたというようなことにならないよう、しっかり、
地方自治体の役割と責任を考えていかなくてはなりませんね。
ということで、上記で考えたことを図にしてみました。