金沢市プレミアム商品券事業について書いてみたい。
最近、プレミアム商品券の申込書が手元に届き、「5千円お得だというが、非課税世帯に2万円出せない!」とすでに捨ててしまった方もいる。
実は、2万円を5分割、つまり4千円で5千円分の商品券を購入することも可能だが、「分割購入可能」と書かれていても、結局は買い出したら2万円に至るまで買わなければならないという誤解もある様子。実際は4千で終わりでもいいのだ。そこは周知の仕方が不徹底だと思うが、それ以前にこれ消費税の影響緩和策だという点で、ばらまきの批判は逃れられないし、労力のうえでも地方行政には多大な負担を強いるものでもある。
ここれから制度の概要をご説明したい。
プレミアム商品券事業とは・・
プレミアム付商品券事業費は、10月に予定される消費税率の10%への引き上げによる影響を緩和し、消費を喚起・下支えするため、国の政策に呼応して住民税非課税者や子育て世帯に対しプレミアム付き商品券を発行するもので、必要経費は全額国庫補助で賄われることとなっている。
購入限度額 1人2.5万円(販売額2万円)※4千円単位で分割購入も可能
対象者
2019年度住民税非課税者 およそ79200名
および、3歳未満の子が属する世帯の世帯主
※子どもの人数分購入できるので、その人数分だとおよそ11000名分
発行時期 2019年10月1日
予算額 5億3300万円 全額国費
(主な内訳)
プレミアム分 3億~4.8億 売れた分に応じて変わる
システム構築 3000万円
委託(広報、コールセンターなど)
銀行の換金手数料
※これとは別に、市の負担で3名分雇用 ほかにも各課応援体制
ということで、多額の予算と労力を要する。たしかに地域でお買い物をすることにはなりますが、以前も行ったプレミアム商品券では、まとめ買いの傾向が強く、そうなると大型量販店などに集中するということも発生する可能性もあるし、小売りの商店では換金に行かなくてはならないという手間もある。 事業が終わった段階で、購入割合や地域経済への効果などしっかり分析する必要がある。