3月議会真っ最中です!
本日はわたしが登壇。連合審査会で39分間の一問一答行いました!
連合審査会、力出し切りました!
ごみの有料化の問題点を指摘し、市長も減量化に有効であることの論拠は示せないまま。そもそも、ごみ業務は地方自治体が税金で行う責務であり、新たな市民への負担はおかしい!と有料化の検討をやめるよう求め、市民とともに取り組む施策の推進と、製造段階での事業者への協力も求めるよう訴えました。ただ、これからしっかりみなさんと声をあげないとやばいです。市は有料化やる気です。
子どもの医療費では、虫歯の受診率から見る子どもの貧困をとりあげ、完全な窓口無料化と年齢拡大を求めました。
保育の入所問題では、兄弟別々の再調整を求め、新制度で画一的な保育運営をするべきでないこと。ひとりも待機児童が出ないよう、行政側から働きかけることを求めました。駅西・臨海などお子さまが集中しているところでは、新設もありうるという答弁引き出しましたよ!
答弁のテープ起こしはまだですが、質問全文を掲載します。
テーマは3つ
1.ごみの有料化等の検討について
2.子ども医療費助成制度について
3.保育所の入所について
ごみの有料化等の検討について
まずはじめに、家庭ごみの有料化の検討について伺います。
先般、第5期ごみ処理基本計画案が出され、「家庭ごみ有料化の導入を検討」という文字がその中に並びました。新聞などでもとりあげられ、市民からは「なぜ?」と驚きの声が寄せられています。
先日、総務常任委員会で森尾議員がとりあげたように、行革の一環であることも明らかとなりました。
わたしたち日本共産党市議団は、ごみの有料化検討については、さまざまな問題があり反対です。
具体的に伺います。
① まず、ごみの有料化は税金の二重取りである、という点です。
みなさん、ご存じとは思いますが、家庭ごみの処理サービスは「公共財」という性質をもち、その費用は「原則として市町村の税金で賄って行う」ということになっています。公共財として他には、道路や公園の建設・管理、外交、消防、警察なども当てはまります。そして、「地方自治法」で家庭ごみの処理は、「市町村の自治事務」と位置付けられており、そのために税金が支出されています。ですから、さらに有料化して料金を徴収するというのは、税金の二重取りと言えます。その点はどうお考えですか?
② そもそも、法的にごみの有料化は可能かどうかという問題があります。
地方自治法228条1項によると、自治体が市民に手数料を徴収するためには、条例を定めなければなりません。つまり、ごみ処理に関する手数料が徴収できないのであれば、家庭ごみは有料化できないことになります。
一方、「地方自治法」227条では、手数料に関して、「普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体の事務で特定の者のためにするものにつき、手数料を徴収することができる」と規定しています。言いかえれば、「特定の者のためにする事務以外については手数料を徴収できない」という規定になっているのです。
・そこで確認ですが、家庭ごみの収集・運搬・処分は、特定の「一個人の要求に基づいた利益のために」行う事務ですか?局長、お答えください。
③ 家庭ごみの収集・運搬・処分は、特定の「一個人の要求に基づいた利益のために」行う事務ではなく、さらに「市町村が処理しなければならない事務」であることが、地方自治法2条に定められています。だからこそ、それに要する費用を地方税として住民から徴収しています。
したがって、「地方自治法」にもとづけば、家庭ごみの収集・運搬・処分について手数料をとることはできないことになるのです。
それに対して、どうしても有料化を促したい環境省が、さまざまな反論を出したりひっこめたりしてきました。最後に持ち出したのが、「市民が指定袋に入れて指定された場所に出せば、それで市町村の収集に対して要求を出したことになる。結果的に市民全員がそうしたとしても、それは市民全員が住民票交付を要求したのと同じこと」という理論でした。
これは実に強引な理論です。市長は、地方自治法におけるごみ処理の事務についてどう認識をしていますか?
金沢市の裁判でいうと、当時はごみ処理を市に依頼する旨の届け出を出した市民からのみ手数料を取っており、かつ個別収集であったことなど、条件が違います。しかも1審の判決の考え方は、「清掃事務は、法により市に課せられた義務であり、市の利益のためにする事務であるが、それだけでなく、他面では、市民にも市のごみ処理に協力すべき義務が課せられており、市民各自の利益のためにする事務でもあるから、市民から手数料を徴収できる」というおかしい論旨です。訳せば、市のおかげで協力できているのだから感謝し、かつお金までとろうというものです。
環境省も、そうしたことから、もう金沢市の判例は援用していませんよ。
また金沢市のごみ有料化の歴史でおさえて置きたいのは、結局市民の反対で、当時の徳田市長は、有料化を廃止したんです。
④ 「家庭ごみの有料化」は税金の二重取りであり、市民負担が増えることはあきらかです。
加賀市に視察に行ってきました。
加賀市は平成20年からこのごみ袋をつくり(しめす)、50円で販売するという方法で、ごみの有料化を行っています。これがごみ袋です。市長!今、金沢市内でごみ袋を買うといくらくらいかわかりますか。1枚10円、安いのを探せば5円というのもあります。よって、こういった袋を買うとなると、市民にとって5倍から10倍の負担です。
しかも、やり方によってこの負担は、税金の負担能力のない「非課税世帯」にも新たな税負担を求めることになり、市民税負担の原則である累進課税を無視したやり方とも言えます。市民への負担、そして累進課税を無視したやり方であることについてどうお考えですか?
⑤ 次に、有料化でごみの減量化が本当にできるのかという点です。
ゴミの減量については、条件の違うそれぞれの自治体であれこれ工夫して取り組んでいるのが実情ですが、本市でごみを「有料化」することによって、なぜゴミが減量されると考えているのですか。
⑥ これまで、さまざまな自治体で取り組んでいますが、導入直後は減りますが、導入時は一時的に減量となるものの、その後効果は続かず、現在と同じ状態で推移するとの全国での経験があります。市民負担だけがのこり、減量にはつながらないということはあきらかです。環境省にも、減量化が継続しているデータはあきらかにしていません。
(また、不適正廃棄、不法投棄の問題がどうしても起こってきます。
今でさえ、困っている地域があるのになおさらです。
そのことは、環境省も「有料化の手引き」の中で言っていて、しかも防止策まで提案しています。効果的な対策で1番多かったのはなんだと思いますか?「監視カメラ」です。
これは、金沢市民が信頼と協働でつくりあげてきた、ごみ収集の運営とはかけ離れたものであり、分断を招くものです。また、職員のみなさんの違う形での業務も増えることになります。それは、結果的に減量化にベクトルが向くどころか、強化と監視の社会に向いていしまう恐れがあるのではないでしょうか。)
たとえ、減った自治体があったとしても、金沢で減るかどうかはわかりません。そんなあいまいな根拠で、「ゴミの減量化」という本来、市の施策として努力するべきことを放棄して、「有料化」ですませようとするのは問題ではないですか?
それよりも、もっと着実に根拠をもって減らせる取り組みをすすめるべきではないでしょうか。
すでに環境局では、ごみ減量化推進室まで設けて、ごみの減量化や資源化にこれまでもとりくんできましたし、新たな取り組みも来年度の中で行うと予算書にも載っています。
具体的に伺います。
燃やすごみを減らすための取りくみについてですが、
⑦ 古紙などの集団回収については、たしかにその機会がへり回収率も減っています。
集団回収の機会を失った市民が普通のごみステーションに出してしまうということも見受けられます。そうすると、これは燃やされてしまうわけです。そこで、今年度は調査を行い、来年度からあらたな試作を提案されていますよね。どのような施策ですか?
また西部環境エネルギーセンターでの資源回収もあらたに予算化されていますよね。自己搬入について、休日だけでなく平日や夜間も行うとりくみであり、大変需要が高いのではないでしょうか。
⑧ そして、ストアくるステーションについて。スーパーにお願いをして資源回収置き場を設置してもらっている施策です。買い物ついでに資源をもって行けて一石二鳥で大変喜ばれているんではないでしょうか。そして、ただいま6カ所ということですが、昨年の6月議会で、市長はこう言ってらっしゃいます。
「資源ごみ回収箇所のことですけれど、現在7か所のスーパーで、資源ごみを回収するすとあくるステーションを設置している。これに加え今年度は南部地区を中心に4か所程度増設したい」
これは市長、どうなりましたか?
⑨ 市長!自らが述べたことも果たせずに、市民に負担をお願いするというのは困るんです。もっと実行することがあるのではないのですか。ごみの有料化検討は撤回すべきですがいかがですか。
もう一度言いますが、ごみ処理は地方自治体の仕事です。その過程で、減量化や資源化など環境に配慮するのも一義的に地方自治体の責任です。もちろん、市民も協力することはする。ですが、市町村として、まだやれることもやってないで、そして、今あげた古紙の回収や自己搬入の拡大などこれからというところで、ごみの有料化検討をもちだすのはナンセンスです。
⑩ そして、わたしが重要だと思う取り組みについてです。ごみの量を減らすには、本質的には製造段階からごみにならないようにする工夫が求められます。その製造や販売過程から考えるというのが国際的通念であり、拡大生産責任制というものです。
その考え方に準じて、2010年スーパーのレジ袋はごみを増やす要因だとして、廃止になりました。今ではマイバックが当たり前です。金沢市もその施策をすすめ、こんなにかわいらしい袋を美大生にデザインしてもらいました。それが今度は、再びゴミとなるこんな袋をわざわざ市民の税金でつくりだそうとしているのがごみの有料化の実態です。
そこで、金沢市でも製造や販売側に関する施策についても現状をお聴かせください。
はじめた当初からたった2件のみの増加。そういった取り組みこそをすすめていただきたいと思います。
⑪ そして、この負担の引き上げは家庭ごみだけではないのですよね。
計画に、「事業系ごみ処理手数料の改定を検討」と書いてあります。
事業系についても、本市として展開調査や、立ち入り指導、搬入規制などで厳しくする計画であると本会議でおっしゃっておられました。
新幹線が来てせっかく日の目を見ようとしている、地元の商店や中小企業に手数料の引き上げという形で、新たな負担をおしつけるべきではありません。市長!いかがですか。
市民や中小零細企業にばかり負担を求めるのではなく、ごみ排出量の多い大手の企業などにこそ製造段階や排出時の指導を行うこと、そして、拡大生産責任の点で、製造段階でごみをつくらせないようご協力を求めていくことこそ、行政のあるべき姿です。
これまでをまとめると、ごみの有料化はそもそも地方自治法違反であり、税金の二重取りと言う市民に負担をもたらすもの、そして減量化の根拠とはなりえないということです。市民や事業者への協力、新たな回収法など、行政としての役割こそ果たすべきであるというこです。
さいごに、先日行われた、パブリックコメントの中から市民のお声を紹介します。
「有料化はごみの収集を管理している町会の努力に逆行している」
「有料化でごみが減るとは考えられない。資源化するために必要な分別をすべきで、市民とよく話し合って、知恵を借りて減量化すべきだ」
市長は、市民の中に飛び込むとしています。ぜひ、有料化ではなく減量化をどうするか市民と話し合う機会こそ設けていただきたい。
有料化によるゴミの減量化でなく、市民と行政が知恵と力を合わせてゴミの減量化を行うことこそ求めて次の質問にうつります。
子どもの医療費助成制度について
続いて、子どもの医療費助成制度について伺います。
アベノミクスで景気回復がどこかで叫ばれているものの、日本では子どもの貧困率が16.3%、およそ6人に1人が貧困という過去最悪を更新しています。医療現場では貧困のためと思われる子どもの受診抑制が目立っています。とくに歯科では身体に症状があれば受診せざるをえないけれども、歯はあとまわしということもあり、心配です。
今年の1月に全国保険医団体連合会が報告しました。
宮城県、長野県、大阪府で2013年、14年に調査した学校歯科検診の内容が公表され、学校検診で歯科医が「要治療」と診断した小学生が実際に受診した率は、およそ半分以下であったというものです。虫歯が10本以上あったり、根っこしか残っていない未治療の歯がある「口腔崩壊」の児童・生徒がいると答えた養護教諭も半数にのぼりました。
① 本市でも、小中学校の歯科検診を行っているところですが、「う歯未処置者」の割合はどどのようになっていますか。全国平均との比較もおねがいします。
② この数字はさきほどの受診率とは異なるものですが、う歯を未処置のままでいる子どもの割合です。発見されにくい「初期虫歯」ができてから「う歯」として学校歯科検診で発見されるにはある程度の時間がかかる、と学校医の先生もおっしゃっていることから、やはり受診の遅れがあるという実態です。
就学援助制度でう歯は対応できますが、経済的理由で遅れている世帯もあるのではないでしょうか。貧困の解決は根本的な課題でもありますが、地方自治体としてどう支援を行い、子どもの命・健康を守れるかが問われています。
市長は、こうした貧困と子どもの健康についてどうお考えでしょうか?
③ 本市もこの7月から償還払いから現物給付に制度を改善するとしました。お子さんのいるご家庭では、「やっとや、よかった」と喜ばれ、特にアレルギーやぜんそくなど慢性疾患を抱えた親御さんの喜びはひとしおです。しかしながら、通院では一回500円の負担。入院では月に1000円の負担を求めるとしています。
周辺自治体は、子どもの命を最優先に、完全な窓口無料化を打ち出したのに、本市ではなぜ、自己負担分を残したのでしょうか。そして最大500円とはどういう考え方からなのか、教えてください。
④ 本会議でもありましたが、これは都市間が競い合うものではなく、あくまでも子どもの命と健康を守る制度です。こども医療費助成については、安心して産み、育てられる環境づくりを自治体としてどのような対策を取っていくかが問われています。この点では、県内の中で、金沢市は、遅れた対応となっていることを市長はどのように考えていますか。
⑤ 子どもは社会の宝です。だからこそ、子どもの命と健康を守るのは、やはり国と地方自治体の役割であり、本市の責任です。窓口の完全無料化、そして年齢拡大をもとめて質問を終わります。
保育所の入所について
いよいよ新制度がはじまります。
保護者やお子様の希望にそった保育や学童保育の運営となるのか、国と自治体の責任が問われます。そこで、本市の新制度にかかる運営について、ここでは保育所の入所について伺います。
① この間報道もありましたが、来年度の保育所入所において、兄弟で別々の保育園にふりわけられてしまったというもの。これについては、わが党でも再調整を求めてまいりましたが、どれだけの世帯で兄弟申し込みがあり、2次希望の調整が終わって今、どのように改善されたのか教えてください。
また、なぜ新制度で保育が充実すると言いながら、このようなことが起こったのかお答えください。
② 新制度の枠組みの中では、たしかに保育の必要度に応じて入所を調整するということがありますが、その方法だと、これまで本市で行ってきた、保育所が窓口となり、実態にそくした対応ができてきたことから比べると、非常に画一的と言わざるをえません。
ぜひ、来年度についてはこのようなことがないよう、見直すべきと考えますがいかがですか。
③ ぜひ、国から言われた画一的な方法ではなく、金沢の実態に見合った方法を要望します。
そして、都心部では大きな問題となっている「待機児」の件です。本市ではこれまで保育園が窓口になる部分が多く、そこであきらめてしまった人など、本市が把握できない方々もおり待機児の実態は掴めませんでした。しかし、新制度では、全ての子どもを認定する必要があるので、保育園に入れた方とそうでない方の情報はあきらかです。2次調整が終わって、それでも入れなかった方、また希望が外れたあと連絡がない方など、ひとりひとりのフォローを確実に行い、これまでのような目に見えない待機児を生み出さない努力をしていただきたいと思いますがいかがですか?
④ 新制度がはじまって、みなさんがもっとも期待をしていたのは、希望の保育園に入ることではないでしょうか。誰もが希望する保育園に入れるような対策を今後どうするのか。とくに、駅西、臨海地域で需要が集中していますが、保育所を増やすなど対策はどうするのか。おこたえください。
新制度がいよいよはじまりました。国も消費税増税で大キャンペーンをし、本市も1年以上、準備を重ねてきました。しかしながら、国の画一的な制度ゆえ、本市のような民間保育所が多く、独自のとりくみのあるような地域でどう影響が出てくるかはこれからも残る課題です。ぜひ、画一的な対応ではなく、全ての対象者、希望者が、より希望にあった保育所に入所できるよう、そして、現場の充実、保育士の処遇改善がさらにはかれるよう、お願いし質問を終わります。