3月議会でもとりあげたが、今年度29年度の保育所入所は1歳児を中心に申し込みが定
員をオーバーし、議会答弁でも市長自らが「困難な状況」と言わざるをえなかった。
しかし、新年度がはじまる4月1日には「待機児なし」と市は報告している。
ただし、胸を張って言っているのでは決してない。
地元紙でも「入所先未定は7人」という文字のほうが大きく書かれ、わたしも担当課へヒ
アリングしてその厳しい実態があきらかになった。
具体的に記しておきたい。
今回、1次申し込みで不承諾となった数が391名、2次申し込みでも104名が保育所
が決まらず、その後は個別に再調整となり、3月末日には83名がなんとか入所先が決ま
り、残り21名が未決定ということになった。
1次申し込み結果↓
2次申し込み結果↓
3月末↓
この決まっていない21名が新しい年度がはじまる4月1日にどうなったかというと、
①7名が入所決定、②7名が希望のところに入れるまで待機、③7名が取り下げというこ
とになった。
②の7名の待機は、一般的な交通手段30分で行ける園を紹介してるが断っているため待
機児童にはならないとしている方々。③の取り下げは、祖父母にみてもらうが6名、残り
の1名は認可外保育所へ行くことにした。
このことからも、実態としてはやはり保育園に入れなかったのだ。
国や市の基準だけにこだわれば、また本人が取り下げたんだということにすれば、待機児
はゼロということになるのかもしれない。
でも大事なのは、待機児童であるかないかにこだわるより、やはり認可保育園に入りたい
入れたいとして1次申し込みからがんばってきた方が結果的には保育園に入れなかったこ
とである。そのことをまず市は重く受け止めるべきである。
そして、さいごの21名ばかりが問題ではなく、1次から2次に移る際にもあきらめて辞
退した方もいるであろう。
そして、これまであまりとりあげなかったけれど、メールをいただいた方の実態から、管
外保育という実態があることに改めて気づかされ、調べてみた。
*管外保育とは、勤務地や祖父母の住居地などの条件によって、住民票のある自治体以外の保育園にも入れる制度である。
29年度は次のようになった。
金沢市外から入所 77名 主に野々市、白山から
金沢市外へ入所 122名 主に内灘、白山、野々市へ
と外から内から意外と多くて驚いた。
そして、認可外保育という国や市の運営費が入っていない、まさに民間の保育事業への入
所分もある。29年度分の調査がこれからだというので、また追ってお知らせする。
よって、認可保育園の入所申し込みでも絞り込みがされ取り下げが起きている実態や、管
外保育という存在、認可外保育などを考慮に入れれば、簡単に待機児童はいないとは言え
ないし、本来金沢市が責任をもって行う保育の量がどれほどあるのか、改めて考えなくて
はならないのではないかとも思う。
では一方で、この状況を金沢市はどう考え、今後どうしていくのか、審議会の資料をもとにまとめてみました。