今議会で議論される、来年度の予算案についてすべてをご説明することは難しいので、問題意識のあるものをいくつかピックアップしてご紹介します。
予算規模です。
そして、「地域の絆で 活力と潤いのある交流拠点都市を築く」というのがテーマです。
国の方針通り、公助(公の仕事)では限界があり、自助・共助でやっていこうというのが「絆」でしょうか。活力と潤いは大型公共事業や一部経済界にはもたらされるのかもしれません。
職員について。
方向性としては定数削減してきており、ごみ収集については退職者について新たに補充しない考えで、民間へ置き換えています。
部署の新設や、組み換えです。
現在問題の安倍内閣肝いり政策「働き方改革」についても金沢市民のプランをつくるそうです。
観光協会に、スポーツイベントで補助金を出す仕組みをつくるというのが、「金沢文化スポーツコミッション」というもの。
衛生指導課は保健所内にあるのですが、「民泊」の届け出(現在は旅館業法の許可申請)を受け付け指導する担当なので、6月に「住宅宿泊事業法」に施行されることから、専門の「民泊適正運営指導室」を設置するというもの。
文化、体育施設が大きく様変わりするのが、「利用料金制度」です。
スポーツは文化だということで、スポーツ文化を推進するための条例が提案されました。
宿泊税は再来年度2019年度から導入ということで、条例案が出されました。
あとで、詳しく説明します。
「金沢市住宅宿泊事業の・・条例」は、いわゆる「民泊」について、国の「住宅宿泊事業法」があるもとで、自治体独自の規制をする条例です。
さて、予算の中身に入っていきます。
2月の大雪で来年度の除雪計画や予算はどうなるの?と市民の関心は高まっています。
まずは、3月の最後の補正予算で、10億4千万の除排費が提案されました。
また倒壊した農業用ハウスの支援で800万円。市の単独予算です。
しかし、私たちの命やくらしを脅かした今回の大雪、金沢市は災害として市民や経済を守るべく対応したのでしょうか。
その総括が来年度予算にも表れなくてはなりません。
しかし、除排雪費用は今回かかった10億以上からみると大幅に少ない2億円。
除雪計画はこれから見直すとのことですが、市民の自宅前の道路など生活道路に公的な除雪車が入るという計画に改められるかがポイントです。
町会への除雪機械、装置の補助メニューは増額になりますが、増額分はごみ有料化の袋代からというもの。除雪関係の予算は市の事業の基本中の基本なのに、なぜごみ袋から?すでに疑問の声があがっています。
話の流れから、ごみの有料化関連について。
みなさんが有料のごみ袋を買われたお金は、年間4.4億円になります。
そのうち、2億円以上が、ごみ袋をつくったり、売ったりする経費となります。
残りの2億円以上は、上の図の右側にしめした使い方をするということですが、疑問がいろいろおかしいのです。
まず、今年度当初に示された使い方からがらりと変わっていること。
全体で11億以上する防犯灯のLEDへの切り替え予算を毎年1億円ずつ返済していくというものはごっそり消えましたし、学童保育の指導員さんの処遇改善とかいろいろが一般会計へ移りました。
また、コミュニティ活性化に関するものに充てると言いますが、非常に幅広くてなんでも充てれるのではないかと疑問です。
また、市民のみなさんは、ごみの収集や処理にあてるのかと思っていたとよくおっしゃいますが、それには一切充てません。
そして、これもおかしい。
真ん中の茶色い袋なんだと思います?
金沢市がつくる「雑紙の回収袋」です。
予算書の中に書かれています。
2700万円かけてつくり、全世帯に何回か配るそうです。
「雑紙」の回収自体はもっとやればいいと思いますが、これを入れる袋は百貨店の紙袋などで十分です。今でもみなさんそうしています。なのに、新たな紙を使って袋をつくろうとするなんて発想がごみ減量に反しています。
続く 予算まとめ2へ